過酷な中学受験に負けないメンタルを支える必携の1冊!

一生懸命になればなるほど厳しい試練となってしまう中学受験。立ちはだかる壁にどう立ち向かうかは、わが子をサポートするママ・パパにとって最重要課題です。中学受験漫画『二月の勝者』の名場面をベースに、試練のときにどう対処すべきかを教えてくれる中学受験のメンタルサポートブックが発売されました!

中学受験のリアルが凝縮されている

中学受験生を持つ親御さんに手元に1冊選ぶならこれ!とおすすめしたい新刊が発売されました。タイトルは『「二月の笑者」になるために』。著者は、中学受験を長年取材している教育ジャーナリストのおおたとしまささんですが、「二月のショウシャ」と聞いて、高瀬志帆さん作の中学受験漫画『二月の勝者‐絶対合格の教室‐』を思い出す人も多いでしょう。その通り! この本には、『二月の勝者』の名場面がたくさん登場します。

著者のおおたさんは、『二月の勝者』の多くの名場面にぴったりのフレーズを、ご自身の著作『中学受験「必笑法」』の本文から引用して各ページの見出しにするとともに、漫画に関して前後の文脈を説明する文章も添えています。その結果、おおたさんが「はじめに」に書いているとおり、「この1冊で、『二月の勝者』と『中学受験「必笑法」』の両方のいちばんおいしいエッセンスが味わえてしまうのです。」

おかげで、一冊ゆっくり読む余裕がないという人でも、その時々心に響くフレーズのページを読むだけで、親としてどう対処すべきか、冷静に考えるヒントや道すじが見えてくると思います。この点が、この本をおすすめしたいいちばんの理由です。

今や中学受験関連の情報はネットにも出版物としてもあふれるほど。どれがいいのか迷うし、たくさん読んで選ぶ時間もないと思う方も多いでしょう。そんな方は、ぜひ書店でこの本を手にとって、まずは「もくじ」を見てほしいのです。

中学受験勉強中にいちばん大切なことは?

本書は、「第1章 なぜ中学受験するのか?」から、「第5章 そこにいるわが子の姿をイメージできる学校との出会い」という5章だてですが、なんといっても見てほしいのは、もくじの各章ごとに掲載されている大量の見出しです。その一部をご紹介しましょう。

■たった12歳で、自分の力で、自らの進む道を切り拓こうとしているのです。

■心が折れてしまったのは子どもではなく親のほうではないかと思うケースが、圧倒的に多いのです。

■できれば、親を喜ばせたいと思っています。

■自分が10~12歳の子どもになったつもりで、どんな言葉をかけられたらやる気が出るか、どんな言葉を言われると悲しいか、よく考えてから言葉を発するようにしてください。

■目の輝きが鈍ったら、SOSの初期症状だと思って、早めに塾の先生に相談するべきです。

■「中学受験をして“いい学校”に進むことは、“いい大学”に進むためだ」という思い込みが間違っているのです。

■中学受験は残酷なまでに親の未熟さをあぶり出すイベントです。

■親が、浅ましい人生観で中学受験にのぞんだら、子どもも視野の狭いせこい点取り虫になってしまいます。

■誰かの成功体験をそのままあてはめても、同じような結果が出るとは限りません。

いかがでしょうか。心に刺さる見出しはありましたか? 本書には、こんな見出しが全部で72ほどあります。そして各見出しごとに、漫画『二月の勝者』の名場面が掲載されています。おそらく、受験勉強中のみなさんは、これらの場面と似たような状況に置かれることがあるでしょう。そこに、中学受験の現状をつぶさに見てきたおおたさんの貴重なメッセージものっています。しかも、「こうしなさい」という言い方ではなく、困難に直面して折れそうになった心に優しく寄り添うようなメッセージです。

中学受験経験を将来の糧にするために

どうしてこんな本ができたかというと、おおたとしまささんと高瀬志帆さんの中学受験観が深いところで共通していたからだと思います。おおたさんは、それを「必勝法」ではなく、タイトルにある「必笑法」という言葉で表現しています。合格・不合格にかかわらず、受験後に親子で「やってよかった」と笑顔になれる受験を目指してほしいという熱いメッセージです。

かたや高瀬さんは、『「おわりに」にかえて』で、漫画『二月の勝者』で「伝えたかったことは、徹頭徹尾、「勝ち負け」の話ではなかった」、そして「とにかく応援したかった。少しでも、伝わったひとがいたなら、とても嬉しいです」と書いています。

いつも思うのですが、受験というものは、最終的には一発勝負。一発勝負には必ず運・不運がついてまわります。たった12歳の子の未来が、たった一度の運・不運に左右されることだけは避けなければなりません。そのためには、子も親も途中で心が折れないことが何より大切です。本書を手元に置いて、悩んだとき、迷ったとき、焦りで心にもないことを子どもに対して言ってしまいそうになったとき、この本を手にとって心を落ち着かせてください。中学受験生にとって、ママ・パパの安定したメンタルはとてもとても大切なのですから。

なお、本書の内容をより深く理解したいと思った方は、本書の背景となった『二月の勝者‐絶対合格の教室‐』(全21集)や、おおたさんの著書『中学受験「必笑法」』もぜひ読んでみてください。そして、過酷な中学受験体験を、親子一緒に未来への糧になるいい思い出にしてください。

「二月の笑者」になるために
―名場面が教えてくれる中学受験必笑法 「二月の勝者」×おおたとしまさ―

著/おおたとしまさ、絵・画/高瀬志帆、小学館刊、定価各1650円(税込)

名場面が教えてくれる中学受験必「笑」法! 大ヒット中学受験漫画『二月の勝者』と、教育ジャーナリストおおたとしまさ氏のコラボレーション第2弾。「中学受験に必勝法はないけれど、必笑法ならある」と著者は言います。どんな結果であれ、中学受験を笑顔で終えることはできる。ふりかえったときに笑顔になることはできる。そのためのメッセージひとつひとつが、すべて『二月の勝者』の名場面と対応している、奇跡のような1冊です。

<著者からのメッセージ>
この1冊をめくるだけで、全21集にもおよぶ大作『二月の勝者』の名場面を一覧できます。それぞれの場面に、前後の文脈を説明するキャプションもつけています。毎ページで、感動が甦るはずです。それに対応する拙著『中学受験「必笑法」』にフレーズとその解説文を読むと、漫画に描かれている登場人物の心境や、その背景となっている中学受験の構造が、よりよくわかると思います。(中略)つまりこの1冊で、『二月の勝者』と『中学受験「必笑法」』の両方のいちばんおいしいエッセンスが味わえてしまうのです。(「はじめに」より)

<編集者からのおすすめ情報>
「中学受験をする価値って?」「親子共に成長する、かけがえのない体験とするにはどうしたらいいのだろう?」「笑顔で終わることが本当にできるの?」…などなど、中学受験という先の見えないトンネルのようなものに不安を感じていたら、ぜひ読んでほしい1冊です。コミック『二月の勝者』(小学館)と併せてお楽しみください。