受験直前でもOK!「図形は苦手」を解消する最強ドリル

中学受験で鍵を握る「算数」。なかでも苦手な子の多い「図形問題」を克服する画期的なドリルが登場しました。取り組むのは受験直前でも大丈夫だし、反対に未就学児や数学の知識がない人も楽しめるという『AI脳が身につく最強の図形ドリル』をご紹介します。

医師にしてAI開発者の天才が中学受験生のために開発

AI脳が身につく最強の図形ドリル

12月4日に発売された『AI脳が身につく最強の図形ドリル』の著者は岩波邦明さん。東大医学部卒で医師免許を持ちながら、現在スタンフォード大学院で最先端AIの研究を続けている岩波さんは、2011年に発売された著書『6時間でできる!2ケタ×2ケタの暗算 岩波メソッドゴースト暗算』がベストセラーになった人。昨年、その令和版『小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル』を発表。このドリルに収録された暗算メソッド「あゆみ算」は、中学受験塾・日能研の全国の教室で教えることになりました。

すると受験生や保護者から「図形問題が苦手」と相談を持ちかけられることが増え、ご自身は大好きだった「図形問題」に、なぜ多くの子どもがつまずいているのだろうと考えたことがきっかけで、この画期的な図形ドリルを開発されました。

〝図形センス〟を身につけて苦手意識を解消

『AI脳が身につく最強の図形ドリル』は、これまでのドリルとは全く違います。目的が、「図形センスの基礎」をトレーニングすることだからです。〝図形センス〟とは何でしょうか? 岩波さんによると、それは「図形を正確にイメージする力」だとのことです。

「大まかにですが、図形問題は、平面図形、立体図形、あとは作図する力、平行、対称、回転、移動がベースになります。それらすべてに共通するのは、図形を正確にイメージする力だと考えました。例えば平面図形を扱う問題で考えてみましょう。三角形や四角形が、ゴロゴロ転がりながら移動するとなった時、図形はどのように動くのか、図形に記された点はどういった弧を描くのか? そういったイメージを瞬間に思い浮べることができる。これを〝平面図形センスが身についた状態〟と考えます。」(岩波さん)

図形問題は、回転、移動、対称、展開、断面、面積や体積など問われる知識の幅が広く、通常の勉強の仕方では1タイプごとに対策をするため、やるべきことが山積み。図形問題すべてに必要な「図形を正確にイメージする力」が身につかないままタイプごとの勉強を一生懸命しても、結果は出にくいのです。逆に言えば、〝図形センス〟を身につければ、成績は一気に上がる可能性があります。

まずは親が率先して取り組んでみては?

このドリルは〝図形センス〟を磨くことに特化しているため計算は必要なし。パズルで遊ぶようなスタンスで取り組むことができます。勉強時間にやるというより、リビングで楽しむ、親子一緒に取り組むといったスタイルが適していると思います。

そんなわけで、大人の私も早速やってみました。初級、中級、上級で10タイプのパズルが出題されているのですが、上級編となると難問の連続です。自信がなくなると紙で三角形を作って動かしてみたり、断面図の問題ではお豆腐を堅くして実際に切ってみたりもしました。錆びついた頭がキリキリと活性化されるような感じで、あらためて自分の〝図形センス〟のなさを思い知らされましたが、正解できたときの喜びはひとしおでした。頭が柔軟な小学生のうちなら、大人の何倍・何十倍ものスピードで〝図形センス〟を習得することができることと思います。

「AI脳が身につく最強の図形ドリル」の初級編
初級ドリル
「AI脳が身につく最強の図形ドリル」中級編
中級ドリル
「AI脳が身につく最強の図形ドリル」上級編
上級ドリル

開発者の岩波さんも、「小学生のとき、この立方体を展開図にするとどうなるだろう?と疑問に駆られた時は、実際に紙を切って組み立てるという遊びをよくやっていました。あの工作が僕の立体図形センスを磨くトレーニングになっていました」とおっしゃっているので、答えがわからないときは、紙や粘土などで図形を作ってみるといいと思います。親子でやれば、ママ・パパは頭の活性化に、お子さまは成績向上につながることでしょう。

受験だけでなく将来のために

ところで、本書のタイトルに「AI脳が身につく」とある理由についても、お伝えしておきましょう。現在、スタンフォード大学院で最先端AIを研究している岩波さんは、「生成AIの開発には数学が不可欠」と断言。最近はAIというと人の仕事を奪うといったことが強調されていますが、これからの時代がAI時代になることは必須です。そのために人間が備えておくべき能力が、AIを使いこなす能力=AI脳だというのです。以下、本書の巻頭にある「おうちの方へ」からの抜粋をご紹介します。

私がスタンフォード大学でAIについて学ぶ過程で、気づきを得たことが2つあります。ひとつは、AI開発・研究において数学の習熟が不可欠であること。もうひとつが、AIを使いこなすうえで、基本的な仕組みをイメージとして認識・理解できる力が必要であること。それが「図形センス」なのです。

図形センスとは、複雑な物事を頭の中でシンプルな図へと変換できる力であると言い換えることもできます。

直近の受験対策や成績向上のためだけでなく、これからのAI時代に生き抜く力としても、「図形問題は苦手」は克服しておく必要があります。算数が得意な子も苦手な子も、このドリルならゲーム感覚で取り組むことができます。親御さんとしては、お子さまに関心を持ってもらうため、『AI脳が身につく最強の図形ドリル』に、まずは自ら取り組んでみてはいかがでしょうか? もしかしたらお子さまのほうがたくさん正解できるかも?(笑)

AI脳が身につく最強の図形ドリル

著/岩波邦明、小学館刊、定価1200円(税込)
AI脳が身につく最強の図形ドリル

理数センスが身につく図形ドリル。2011年に発売された著書「6時間でできる!2ケタ×2ケタの暗算 岩波メソッドゴースト暗算」がシリーズ累計66万部と大ヒットを記録し、2023年12月に「小学生が99×99までスイスイ暗算できる最強ドリル」を刊行した、東大医学部卒で現在スタンフォード大学院でAIの研究を続ける医師・岩波邦明氏が中学入試を目指す小学生向けの図形計算ドリルを開発しました。テーマは「AI脳が身について算数が好きになる」。

現在、スタンフォード大学大学院コースで最先端のAIを学ぶ著者の岩波邦明氏は「生成AIの開発には数学が不可欠」と断言しています。そのためには、小学生の頃から理数センスを磨くことが必要であり、苦手とする子が多い図形問題の計算力を鍛えることが大切だと話します。そこで今回、中学入試でも問われている、平面図形を正確にイメージする力や回転移動を正確に把握する力、立体図形の展開図を正確にイメージできる力、そして作図力を効率よく鍛えられるドリルを刊行します。

<編集者からのおすすめ情報>
中高校時代に数学オリンピックの決勝に2度出場し、東京大学医学部を卒業。医師の免許を持ちながら現在、スタンフォード大学大学院AI専攻コースでトップクラスの成績を収めている著者、岩波邦明氏が開発した最新の計算メソッド。図形の計算が苦手な子どもでも理数センスが身につくだけでなく、算数が好きになる仕掛けが用意されているドリルです。中学受験の直前に自信をつけるのにおすすめの一冊です。