育児・教育ジャーナリストおおたとしまさの中学受験 心すっきり相談室 vol.35
Q.塾の授業の聞き漏れが多いと指摘された 小6の息子。親としてどうすればいい?
進学塾に通っている息子の事です。
先日、面談があり、塾での様子を聞いたところ、先生の話をちゃんと聞けていないと指導を受けました。
無駄話とか寝ているとか言う訳ではなく、先生の授業の流れに沿って、聞けておらず、聞き漏れが多いそうです。
理科や社会に関してはノート取りに集中してしまい、先生から質問されると、今、何を聞かれたのかわかっていない事がある…とも言われました。
6年の夏なので、今、こんな事を言われている息子に不甲斐なさを感じつつ、親として何をしてあげられるのか…と考えてしまいます。
家庭学習時間は、かなりの時間を費やしているのに、成績が空回りしている原因が、授業時間中の理解度不足と言われた今、塾講師の方に指導をお願いするしかないのですが、本人には親として、どんな声をかけてあげればよいのか…ご意見を頂きたいと思い、メールさせて頂きました。(comame007)
A.本番が迫っての緊張感かも。塾の先生と連携して両面からサポートを。家庭では聞き役に徹して話を聞いてあげましょう
面談で指摘されたということはきっと、以前からずっとそうだったというのではなく、最近授業に集中できていないということですよね。いよいよ入試本番が迫ってきていることを感じて、息子さん、ちょっとナーバスになっているのかもしれませんね。でも逆に言えば、緊張感があるということ。ギリギリまで緊張感がないままというのも困りものですし、緊張感があることは悪いことではありません。
ただ、その緊張感が裏目に出てしまうのは避けたいところ。授業中のことですから先生の見立てや、先生なりの今後の対策も知りたいところですよね。そこは引き続き先生ともコミュニケーションをとって、家庭と塾との両面から息子さんをサポートして上げたいですね。
家庭でできることとしては、せわしない毎日だとは思いますが、一度ゆっくり親子で話し合ってみてもいいのではないでしょうか。成績のこととか志望校のこととかではなくて、今、息子さんが何を感じているのか、考えているのか、それを、素直に話してもらうようにしてみてはいかがでしょうか。
お母さまはただ聞き役に徹してください。話を要約したり、アドバイスしたり、評価したりしなくていいです。ただ、息子さんが話したいことを話してもらうだけ。「ふーん、なるほどね」と言って聞くだけ。そうやって人に話を聞いてもらうだけで、人間、すーっと視野が開けることがあります。ストレスで視野が狭くなっているときは何をやっても上手くいきませんからね。
これから本番に向けて、息子さん本人にのしかかるプレッシャーは並大抵のものではありません。すこしでもリラックスしてあげられる環境をつくってあげられるといいですね。