字が汚い、罫線に沿って書けない、落書きばかり…など、お子さまのノートの取り方にお悩みではありませんか? しかし、綺麗な文字で整然と書かれているノートが良いノートとは限らないようです。教育家の小川大介先生に、ノートの本当の役割をうかがいます。
【お悩み】ノートが雑すぎる!
小学5年生女子のお母さまのお悩み
ノートの取り方が相変わらず雑です。ます目があっても無視して計算をするし、あとで読み返せないような字で授業のノートを取っています。ノートをきれいに書くことが目的ではないけれど、あとで見返すという感覚がないようです。
ノートに書く必要性(覚える、整理する、見返す)などが子どもにとって重要視されていないのだと思いますが、どのように伝えればもう少し意味を理解してもらえるでしょうか。
【回答】小川先生からのアドバイス
ノートを重要視しないお子さまに悩むお母さまからの相談に、教育家の小川大介先生が回答します!
初めから逆算して行動できる子どもはいない
ノートが雑というのは、問題を解く・考えるなど目の前のことに関心があり、後で振り返るということが習慣になっていない証拠です。
大人は先を予測して行動することや振り返りの大事さを知っていますが、子どもはその瞬間だけ頑張って終わりという場合が多いです。長い時間軸の中で生きていないのです。後でいいことがあるから今頑張らないといけない、と逆算して考えられる小学5年生はほとんどいないと思います。
逆にそれができている子は、勉強やテストの中でくやしい思いをしたときに、目標を叶えるための方法を大人に相談しながら見つけてきたのではないでしょうか。「計画をたてて行動をしたら良いことがあった。次も続けてみよう」と実体験を重ねながら、学ぶための力や目標を達成する力を育ててきたのだと思います。