【ご相談】最難関志望なのに偏差値の伸びが悪い
インターエデュの掲示板で注目されたお悩み
5年生夏休み後、偏差値50の子の着地点について相談です。
息子は中学受験の勉強を、4年の夏休み明けに始めました。
初めの3か月で、成績は35あたりから現在の50弱まで上がりました。しかし本人は最難関中学を目指しています。海城、早稲田、武蔵あたりを目標に、城北、本郷に合格できればと考えています。
努力していますが、いわゆるケアレスミスが多く、しっかり分析して指導していても本人の意志が弱くなかなか改善されず、現在のだいたいの偏差値は、算数が55、国語が40、理社が50ちょっとくらいをさまよっています。
そのため応用問題にも手は出せていません。
勉強時間は間違いなくほかの子より一歩抜きん出てはいるとは思うのですが、結果が伴わず親としては心配で、これ以上どういった指導をすればよいか悩んでいます。
伸びるか停滞かは親御さん次第!【小川先生のアドバイス】
小川先生:5年の夏は大事な時期ですので、親御さんには耳が痛い話をしますね。
このご家庭は、親御さんが勉強を教えられる限界値に来ていると思います。そのことを親が受け入れられるかがポイントです。
偏差値35から50は数をこなしたら上がるものです。ですが、50から60に上げる勉強は質が異なり、内容理解や概念理解が必要になります。壁にぶつかっているのは、塾の授業だけでは理解ができていないから。授業の受け方、宿題のさせ方などを変える必要があります。このような指導には知識量だけでなく経験値が必要です。
まずは塾の先生に相談してください。子どもが自力でできることがあるか、親が手伝えることは何か。逆に親ができないことで、塾でカバーしてもらえることはあるか。プロの点検や追加指導が必要なのか聞いてみましょう。
ケアレスミスも性格によるものではなく理解度の問題です。お子さんは何らかの理由で解けないでしょう。ご相談の内容からこのお子さんには、適切な指導を受けたらもう一段階上がれる可能性を感じます。受験勉強を教えるプロに見てもらうことをおすすめします。
塾のせい、子どものせいにしてはいけませんよ。親は自分ができる範囲の応援をして、できないことはできる人に頼む勇気が必要です。
今回の回答者
小川 大介(おがわ だいすけ)先生
教育家。中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員。
京大法を卒業後、社会人プロ講師によるコーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。塾運営を後進に譲った後は、教育家として講演、人材育成、文筆業と多方面で活動している。6000回の面談で培った洞察力と的確な助言が評判。メディア取材も多く、YouTubeチャンネル『小川大介の「見守る子育て研究所」』も公開中。
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