今回は小学校低学年のお子さまだけでなく、未就学児のお子さまが小学校に上がる前の事前学習として役立つ、時計や、時間の感覚を理解する方法について、中学受験カウンセラーの富田佐織先生にお聞きしました。
ゆくゆくは自分でタイムマネジメントもできるようになる、とても実践的なアドバイスです。
【お悩み】時計の問題が苦手。いまだに「時間」が理解できていません
小学校2年生男子のお母さまからのお悩み
小学校2年生の息子は、学校の成績表に「ふつう」がずらっと並んでいる、年相応な学力の子どもです。ほかの学習内容は比較的理解しているようですが、算数の時計の問題が苦手なようでどのように教えたらよいか悩んでおります。
例えば、9時の1時間前など単純な問題でも、「時間」という単位がつくだけで混乱してしまうようです。家にある学習用の時計の針を動かして教えてみたり、「9時間-1時間」と単位が付いた計算として教えてみたり、色々試しているのですが、あまり理解ができないようです。長さなどの単位が付いた計算は理解できるようです。
1時間前が先に進むものか後に戻るものか、分からなくなることもしばしば…。長い針と短い針を勘違いしたり、分を読み間違えたりと、基本的なところもすぐに忘れてしまいます。分かっていないというより、興味がなくて真面目に覚えようとしていないようにも感じます。
子どもはマイペースな性格で、毎朝、登校時間に「早くしなさい」と急かしているので、時間そのものに興味がないのかな?と思ってしまいます。子どもが時計や時間に興味を持ち、理解させる良い方法があったらぜひ教えてください。
【富田先生からの回答】時間に意識が向かないのは、他人事だから。自分事にする習慣をつけましょう
先生曰く「おそらくお子さんは、『お父さん、お母さんが時間を教えてくれるから大丈夫』と思い時計を見ることもなく、知ろうともしていないので、他人事なのでしょう。これを自分事に習慣づけましょう」とのこと。
実際に、今回と同じような悩みを持った保護者に向けてアドバイスし、効果があったという実践的な方法を教えていただきました。
その方法とは「おやつの時間」。すぐにでも取り入れられる方法です。
具体的な方法は動画をご覧ください。
富田 佐織(とみた さおり)先生
アートオブエデュケーション関東指導部長。中学受験カウンセラーとして年間120件超の学習カウンセリングをし、的確な分析力で志望校合格に導いている。桜蔭学園卒。四谷大塚に飛び級入塾し、公開模試1位。元大手塾算数講師。著書に「中学受験算数 教え方のコツ」(PHP研究所)。朝日新聞EduAにて『親子で挑戦 ・ 中学受験算数』を連載中。プレジデントファミリー等各教育誌で取材多数。