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【2147325】(続)子供の年間放射線許容量は、いまだ20ミリシーベルト!

投稿者: アトム   (ID:LCMTjPwTTls) 投稿日時:2011年 05月 30日 13:39

「子供の年間放射線許容量が20ミリシーベルト???」というスレッドで、情報・意見交換をするなかで、
“子どもを守りたい親として、今何をすべきか”多くの方々と共に考え、見えてきたものが多くありました。
(スレッドに集まった有益な情報・意見などをまとめたブログも、参加して下さった方のご厚意により始まりました!:http://takopunch.blog27.f c 2.com/:間をつめて下さい)
是非、さらに多くの皆様の御意見・御協力をいただきたく、新スレッドに移行しております。
どうか宜しくお願いいたします。

4月19日の文部科学省からの通知により始まった、「子供の年間放射線許容量が20ミリシーベルト」問題に関連して、4月29日、原子力災害対策における全ての関係機関の活動を把握し、提言する立場にあった内閣官房参与・小佐古東大大学院教授が、抗議の辞任をされました。
その際、小佐古教授は、その辞意表明文書を通して、私達に重大なメッセージ(参照:http://takopunch.blog27.f c 2.com/b l o g-entry-56.html :間をつめて下さい。)を伝えられていました。
それは、今現在、“関東・東北全域の子ども達”が、“過去の重大な被ばくの事実”を知らされることもなく、さらなる被ばくに晒され続けているという現実でした。

5月27日、文部科学省は、“学校で子ども達が受ける放射線量”について「当面、年間1ミリシーベルト以下を目指す。」と目標を示しました。福島のみならず、国内外から批判の声が上がったことが背景にあったと思われます。
(参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1306590.htm)
しかし、これはあくまでも目標値であって、高木大臣が「これまで申し上げたことの、より安心感を持っていただくための措置」と述べたように、今年度という曖昧な表現のもと、当初の予定どおり、夏期休業終了まで最大20ミリシーベルトまでという基準値は撤回しないという、“これまで申し上げたこと”に変更はない立場を固持したものです。

小佐古教授が、”未公開の被ばくの事実”を踏まえて、「基準値を年間1ミリシーベルトにすべき」と提言されたのは4月からの基準としてであり、文科省の予定している夏期休業終了の基準見直し時期など遅すぎることを前提にした提言であったことは明らかです。

今や、福島では、政府・専門家が”直ちに健康に影響ありません。安心して下さい。”と言い続けてきた“低線量放射線被ばく”を対象とした長期的疫学調査を行う方針が固まっています。
その疫学調査メンバーでもある、長崎大学大学院・山下教授は、“政府は責任をとれない。命の選択は個人の選択。今は放射能との静かな戦争だ。”と発言されました。
この“放射能との静かな戦争”において、政府を初めとする行政機関は、日本の未来を支える子ども達を全力で守ってくれるどころか、責任すら取ろうとしない現実が、日々報道され続けています。

今や、子どもを守れるのは、私達「親」しかいないと感じるほどの現実が目の前にあります。

どうか、皆様、一緒に声を上げ、「子どもを守る」「日本の未来を守る」ために、立ち上がってはいただけないでしょうか。
関東・東北の子ども達は、収束の見えない原発により、長期にわたる被ばくリスクに晒されています。特に、福島の子ども達にとって、夏期休業終了まで、基準値見直しを待っていられるような被ばく状況ではないことは、小佐古教授の涙、そして辞意表明文書に書かれた“未公開の過去の被ばくの事実”からも明らかです。

皆様と一緒に上げる声こそが、この“放射能との静かな戦争”において、「子供を守る」最大の力となるはずです。
以下に、議論の対象となり得る問題点も挙げてみました。
皆様、御意見・御協力の程、どうか、宜しくお願いいたします。

* 年間20ミリシーベルトまでという基準値設定の意味と問題
* 集団疎開の必要性・可能性
* 避難を躊躇させている原発震災の被害者の方々の補償問題
* 食品の暫定的基準値および給食問題
* 政府・行政機関・専門家による放射能における啓蒙活動の問題点
* 国民を被ばくに晒してきた政府・行政機関の責任の所在問題

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  1. 【2258902】 投稿者: そうですか  (ID:Bu7kG7LrKOk) 投稿日時:2011年 09月 06日 10:38

    お考えがおありなのは歓迎します。けど、「意見を述べました」ではなく、即実行に移してほしいですね。もう一刻も猶予はないと思うのですが。
    子どもの学校では今月は『週の魚お楽しみ月間』だそう。一日おきにさんま料理が出ます。

  2. 【2258936】 投稿者: ROMer  (ID:3YRozlT0FLI) 投稿日時:2011年 09月 06日 11:16

    NPO法人セイピースプロジェクトによる
    被ばく予防リーフレット第二弾『低線量内部被ばくから子どもを守るために』が完成したようです。
    http://blog.goo.ne.jp/saypeace/e/8c1e550ab666c7359171f924b0adcdc7

    PDFファイルに不具合があるようで、まだ中身が確認できていないのですが。

  3. 【2259203】 投稿者: ご参考まで  (ID:NAY6EUy8La6) 投稿日時:2011年 09月 06日 16:04

    学習院田崎先生のHP
    「甲状腺等価線量と実効線量について」
    加筆されています。


    http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/housha/details/thyroid.html

  4. 【2259232】 投稿者: ROMer  (ID:LWicKxiaZyA) 投稿日時:2011年 09月 06日 16:38

    【住民の意志によって福島県の学校給食が変わった】
    http://kaleido11.blog111.●fc2.com/blog-en●try-839.html ←●を除く
    「福島県内の特に汚染のひどい13市のうち、9市がすでに給食一食(トレイに載っている物すべて)ごとに
    独自計測を始めていて、白河市は8月25日から、南相馬市も同じく8月25日より、福島市は9月1日より
    国の基準値よりかなり低いベクレル数の給食に切り替えました。その他の6市も10月までに新・給食に切り替える予定」

    【食材の放射線被曝における学校給食の改善のための提案書】(既出かもしれません)
    http://www.wellgate.co.jp/demo/teiansho.●pdf

    【提案書のイラスト版】
    http://10years-after.lolipop.jp/img/10years_approach1.●pdf

  5. 【2259768】 投稿者: ドイツ大使館(港区)が機能不全の意味  (ID:bUmHJ1ULHds) 投稿日時:2011年 09月 07日 08:56

    福島第一原発事故以降、本国への帰国希望や東京勤務の拒否などで重要ポストに空席がありと報道がありました。横浜に住んでいますが、JOC臨界事故の際も横浜にあるドイツ人学校の対応は早かったことを記憶してます。当時は随分離れた場所の事故なのにドイツ人は随分と慎重なんだなぁと思っていました。今は、東京引き上げを実質許容しているドイツ政府の判断とは裏腹に日本政府の放射能汚染に対する危機感のなさにがっかりしています。東京はどれだけ汚染されているのか判断できる正しい情報がほしいです。

  6. 【2259868】 投稿者: アトム  (ID:doqYqSgogxc) 投稿日時:2011年 09月 07日 10:57

    皆様、引き続き、有益な情報、ご意見有り難うございます。

    しばらく、米国では夏休み最後の祝日連休だったこともあり、久しぶりに娘とともに、骨休めというか頭休めの時間をいただいておりました。
    「良いスレです」様、お手数おかけいたしました。お気持ち、感謝いたします。

    「安全か 安心か」様が、ご紹介くださったように、
    ”予定通り”文科省は、20ミリという暫定規制値について、
    あくまでも学校生活においてですが、年間1ミリシーベルトを目指す(達成可能である)ことを表明し、
    http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/07/20/1305089_0720.p●d●f
    原発施設境界における年間空間線量も、1ミリシーベルト未満と目標達成したことが公表されていますが、
    基本的に避難指定は、年間20ミリが基準値のままです。
    そして、「福島の児童」様が、ご紹介くださったように、
    ふくしま集団疎開裁判含め、”福島の児童が切実に疎開を訴えています”が、
    行政の対応は、以前の投稿でも触れたかと思いますが、「除染を努力する」ことを、「避難措置への盾」としているのが現状のようです。
    9月3日に、福島市で特定避難勧奨地点についての国と市による説明会が開かれたようで、
    フクロウの会のサイトにて報告がありました。
    http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2011/09/144-38a2.html
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    福島市は主に除染について話ました。いきなり、
    「被ばくを避けるために、除染と避難という手段ががあるが、避難では経済が縮小してしまう。市としては積極的に除染を進めたい」と避難をさせない宣言
    中略ー
    東電は自主避難者への補償については、紛争審査会の結論待ちといつもの回答。
    驚いたのは、将来ガンなどの健康被害が出た場合にそれは補償するのかという質問に対し、
    放射能との因果関係が明らかであれば補償するし、そうでなければ補償しないときっぱりと言った
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    とのこと。
    自治体としての判断が一方的に押し付けられた格好だったようで、
    児玉氏も長瀧氏も訴えられている「主体者決定権を持つべき住民の考えを尊重する」というようなスタンスとは程遠いものだったようです。
    また、予想通り、東電は、”放射能との因果関係が明らか”で無い限り、補償しないと言い切ったことからも、
    子供にとって最大の問題である「甲状腺被ばくによる甲状腺がんリスク評価」を適切かつ可能な限り正確に行うことが如何に重要な問題であるか、
    改めて考えさせられた機会となりました。
    「流れを戻して」様に、ご紹介いただいた「小児甲状腺被ばく調査結果説明会の結果」、
    「ご参考まで」様に、ご紹介いただいた「学習院田崎先生のHP ”甲状腺等価線量と実効線量について”」、
    含めまして、この問題について、改めて、次の投稿で、触れさせていただきたいと思っております。

    現在、郡山市を相手に子供達が原告となっている”疎開裁判”も終盤を迎えており、9月9日が最終公判となります。
    判決は、おそらく9月末頃になるとのこと。
    この裁判の結果は、郡山市に限らず、「自主避難ではない行政措置としての”避難/疎開”」を切望しておられる保護者の方々、
    そして児童にとって、非常に大きな影響を与えることと思います。
    米国在住の福島出身の日本人女性の方が、「妊婦の自主避難に補償を 320キロ行進、米から訴え」る行動を起こされていることが報道され、
    http://sankei.jp.msn.com/world/news/110905/amr11090519420007-n1.htm)
    「国が定めた避難区域の外に住んでいて補償が得られるか分からないため、福島県内にとどまっている人が多いことを知り」行動を起こしたとのこと。
    ”避難したくても、出来ない方々”の、親としての葛藤を考えるとき、
    旧スレッド時代、「from fukushima」様が教えてくださった”覚悟の笑顔”と、”福島の復興”を願う言葉が思い出されます。

    「福島佐藤知事の犯罪」様、ご紹介の、
    ”8月9日に放送された第2ドイツテレビ「ZDF」の「フロンタール21」シリーズ福島原発事故報道”についてですが、
    上杉隆氏が、ご自身のサイトにて、ドイツテレビからの返答とともに紹介されており、
    http://uesugitakashi.com/?p=964
    これに対して、「二本松農園」の齊藤登氏が”取材時の状況について調査”したことが、コメントにて投稿されています。
    第2ドイツテレビ(ZDF)の放送内容について~取材の実際について~
    http://nihonmatufarm.b●log65.f●c2.com/b●log-entry-306.html
    「市民放射能測定所」のサイトでは、調査されたサンプルの結果は全て公開されており、
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    *動画中7000Bqと出てきますが、これは既に出荷停止措置のとられている地域のシイタケのもので、
     動画の中では、出荷停止措置がとられていることを何もふれていない。
    (なお、取材時に持ち込まれた ネギとジャガイモの測定結果も、市民放射能測定所のホームページでちゃんと公表され、100以下。)
    *市民放射能測定所のこれまでの分析で1000Bqを超えているのは、このシイタケとタケノコだけ。
     100を超えているのはブルーベリーなどごく一部。
    *自分が映っている時に流れたテロップは自分が話したことではない。(取材を受けたH氏による)
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    という主旨の抗議文が、取材を受けたH氏よりドイツテレビ宛に送られているそうです。
    つまり、「事実と異なり、また、意図的な編集でセンセーショナルな内容にしている」ということなのですが、
    この意見について、上杉氏のサイトスタッフ(上杉氏の代弁なのでしょうか?)は、
    「重要なことは日本では報道の多様性が欠如しているという点を理解するには非常に良い報道ではないか」
    という解答で、ジャーナリストとして本来最も重視すべき「事実」を軽んじたコメントになっていました。
    (仮に、「事実と異なる」と主張されることに異議を唱えるならば、ジャーナリストとして自ら事実確認すべきことでもあると思います。)

    齊藤登氏は、「ふるさと~農民の思い 2011.9.4」と題して、
    http://nihonmatufarm.b●log65.f●c2.com/b●log-entry-307.html
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    震災に見舞われた福島県人のもう一つの思いを知って頂きたいと思います。
    放射能問題については専門家の間でも意見が二分しており、素人の私たちはどちらかにつくという立場を取って、それぞれが意見をお持ちです。
    この問題は、人それぞれ「観点」が異なります。福島県人にとってはもう一つの立場があり、それは「この放射能と共存していくしかない」という立場です。

    福島県人にとっては、それでも自分の愛する故郷を守って、ここで「生きていくしかない、いや、ここで生きたい」のです。
    他人事ならば、簡単に危険だからそこを離れろ!と言えるでしょう。
    しかし、人間は「ふるさと」をそう簡単に捨てることができるものではありません。
    中略ー
    とは言え、2年もすれば福島の農家はほとんどが離農を余儀なくされているだろう、という見方もあります。
    それでも今はまだ諦めたくない...のです。
    東電や国から賠償金をもらえばいいと考える方もあるようですが、そういうことともまた次元の違う話です。
    中略ー
    どうぞ皆様も福島の農業を守る道を共に考えてください。いい知恵があったら、是非教えてください、お願い致します。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    と、「ここで生きたい」思いを綴られ、上記のような調査によって事実確認を行うなどして、報道による風評被害と戦いながら、
    「福島の農業を守る道」を必死に考えておられます。
    齊藤登氏にとっては、”報道の多様性の欠如”を理解するためだからといって、事実と異なるセンセーショナルな報道を受け入れられるわけもありません。

    現在、福島県および近県においては、
    経済的理由によって、避難したくても避難出来ない妊婦の方や小さい子供を抱える家庭の方々が、
    行政措置としての補償付き避難対策を望む一方で、
    愛する故郷を守り、「ここで生きたい」と必死に風評被害に立ち向かいながら、ふるさとの復興を模索している方々も存在します。

    本来は、福島の復興のためにも、福島の未来を支える子供達の健康は最優先されるべき問題であり、
    復興のシンボルとして子供を被ばくリスクを背負わせたまま、地元に留めておきたいというような高木(前)大臣が口にした「地元の素朴な要請」も、
    結局は、自治体にしてみれば「避難では経済が縮小してしまう」ことを避けたかったのが本音であったわけで、
    こうした行政の都合を背景に隠し持ちながら、公には「素朴な要請」だなどと言ってのける”したたかさ”など、子を持つ親として受け入れられる訳もありませんでした。
    この”したたかさ”が垣間見える、事故初期の行政の対応というものが、行政に対する不信につながり、
    ひいては、上記のような行政にとっては都合の良い”復興を目指す”選択をされた方々と、行政の避けたい”避難措置を望む”方々との間に、
    一種の溝のようなものを生み出す結果につながっていったと感じております。

    「子供を守る」ための訴えというものが、
    福島の復興を切実に望んでおられる方々にとって、ただ耳を塞ぎたくなるような訴えとしてではなく、
    復興を望んでおられる方々にとっても、確かに「子供は守るられるべき」だと思っていただけるような、
    あくまでも「事実に基づいた」「確かな根拠」でもって、福島の未来への希望に繋がるものであることを感じていただけるような、
    そういう訴えのあり方について、私自身、改めて考えてみなくてはならないと思っております。

    皆様、引き続き、どうか宜しくお願いいたします。

  7. 【2262187】 投稿者: アトム(小児甲状腺被ばく調査結果)  (ID:gJABbpY1M1g) 投稿日時:2011年 09月 10日 05:38

    サイトのデザイン変更があったようで、スレッド削除されたのかと思ったら、検索で出てきました。。。

    いずれにせよ、遅くなりましたが、前回の投稿で、次の投稿で触れると書いたからには、
    東電の”放射能との因果関係が明らか”で無い限り、補償しないと言い切った将来の健康影響のなかでも、
    子供にとって最大の問題である「甲状腺被ばくによる甲状腺がんリスク評価」について、
    「流れを戻して」様に、ご紹介いただいた「小児甲状腺被ばく調査結果説明会の結果」、
    「ご参考まで」様に、ご紹介いただいた「学習院田崎先生のHP ”甲状腺等価線量と実効線量について”」、
    含めて、このスレッドが新規投稿とともにアップされるのか分かりませんが、この投稿で触れたいと思います。

    「小児甲状腺被ばく調査結果説明会の結果」
    http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan067/siryo1.p●df
    原子力安全委員会の報告どおり、今回の3月末に行われた甲状腺被ばく調査(ヨウ素による内部被ばく評価)では、
    毎時0.1マイクロシーベルト=1歳児の甲状腺等価線量で50mSv相当が最大になっています。(ちなみに実効線量では、2.5mSv)
    が、報告では、この最大値に触れないところ、何なのでしょうか。

    この調査に関して、
    原子力安全委員会記者ブリーフィンク8月29日にて、朝日新聞大岩記者より質問がありました。
    http://www.nsc.go.jp/info/20110829.p●df

    【年齢によるリスク評価は異なる】
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    質問1)
    例えば同じ0.01μSv/hでも、1歳児と15歳児ではかなり実際のリスクが変わってくると思うんですが、
    その辺の個々の子供さんに通知する以上 はリスクがどのくらいなのかということも通知すべきではないか
    答え)
    評価のところですけれども、これは個人の行動によっても変わってくるー中略ー
    そこは非常に難しいのですが、一応、そういう ことも含めて、原災本部の方で評価いただければなというふうに思っております。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    要は、年齢による違いを何故か行動による違いにすり替え、挙げ句、原子力災害対策本部に評価は丸投げ。

    【スクリーニング基準(0.2μSv/h)の算出方法が、実際の曝露状況(慢性ではなく急性高濃度)に基づいていない】
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    質問2)
    3月時点では、安全委員会の基準値、基準値以上の服用、安定ヨウ素剤の服用が必要な方はいなかったということですけれども、
    その時の基準の出し方が、3月1 2日から3月23日までの慢性被ばくという想定で計算して、0.2μSv/hだったんですけども、
    その後、SPEEDIとかいろいろ見てくる中で、実際には、そういう放射性ヨウ素の放出というのが、
    そういう出方じゃなかった(=短期間の高濃度の放出だった)ということが、分かってきていると思い ますけれども、
    それを改めて見直す計画があるのかということ。
    (=その辺、見直すと0.2μS v/hではなくて、もっと低い数値になるんじゃないか)
    答え)
    今、ご指摘の件は、要するに、0.2μSv/hを出した 時の考え方の基本が、
    3月12日から継続して被ばくしたと考えた時の出し方ですよね、と おっしゃったのですよね。
    ですから、その仮説で則ると、こういう線量になりますけれども、
    例えば、何回プルームが集中的に来たという断続的な場合にどうなるかという話なので、
    ちょっと、一人一人の行動とあまり連動しない。
    ですので、別途、それは影響があるものかないものかということも含めて検討させていただきます。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    さすがに、個人の行動による違いでは片付けられない指摘だったので、「別途、検討する」とのこと。

    【スクリーニング基準の根拠になっていたIAEAの安定ヨウ素剤服用が、6月に100mSvから50mSvに変わったが、
     基準見直すつもりはあるのか。】
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    質問3)
    IAEAの安定ヨウ素剤服用が、6月に100mSvから50mSvに変わりましたけれども、
    それも考慮した上で、何か安定ヨウ素剤服用の基準を安全委員会の方で、今後、 見直すご計画はおありでしょうか。
    答え)
    防災指針の取入れについては、その防災専門委員会の方で検討していただいて、
    そして取入れが妥当であるということになると、指針を変えていくことになります。
    これに関しては、私個人的(久住委員)には変えていくべきだと思いますが、
    やはり手順としてはそう いうステップが必要ではないかと考えております。
    ちなみにそのことは、既に、100mSvが50mSvになるであろうということは、
    先ほどの子供たちの甲状腺の線量測定の時にはもう予測、分かっておりましたので、
    更に、下げた時はどうなるかということも踏まえて見ていただく、ということをお願いしております。
    (さらに、栗原管理環境課長補佐より補足)
    7月27日より原子力施設等防災専門部会の防災指針検討ワーキンググループというところで議論が進められております。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    つまり、甲状腺等価線量50mSvが基準として変更になる可能性は、
    「子供たちの甲状腺の線量測定の時にはもう予測、分かっておりました」が、
    指針を変えるには、「防災専門委員会の方で検討していただく」必要があったので、100mSvのままで行った。
    が、やはり、50mSvの場合は「どうなるかということも踏まえて見ていただく、ということをお願い」しているということ。

    結局のところ、
    「慢性曝露ではなかった事実を踏まえていない」基準値(0.2μSv/h)の算出問題のみならず、
    上記「小児甲状腺被ばく調査結果説明会の結果」で触れたように、
    ”ヨウ素による内部被ばくだけ”でも、最大50mSvであったという事実が、ここで問題になってくるわけです。

    栗原管理環境課長補佐が教えてくれた
    原子力施設等防災専門部会の防災指針検討ワーキンググループ
    にて、現在、こうした問題含め、どういう議論がされているか、
    相変わらず長くなってきたので、次の投稿で触れたいと思います。
    (その上で、「学習院田崎先生のHP ”甲状腺等価線量と実効線量について”」についてコメントいたします。)

  8. 【2262287】 投稿者: アトム(続き)  (ID:doqYqSgogxc) 投稿日時:2011年 09月 10日 09:47

    続きです。
    (三連続投稿になってしまいますが、投稿によってアップが正常になされたようで、ホッといたしました。)

    原子力安全委員会が、3月末の小児甲状腺被ばく調査の評価において、
    基準としていた安定ヨウ素剤の予防服用基準=甲状腺等価線量100mSvについて、
    その基準の根拠となっていたIAEAが、6月に基準を100から50mSvに変更したこと含め、
    現在、原子力施設等防災専門部会 防災指針検討ワーキンググループにて、
    今回の原発事故における問題点の整理含め、防災指針見直しの検討がなされています。
    http://www.nsc.go.jp/senmon/soki/bousin/bousin2011/bousin_so01.p●df

    【IAEAとの整合性をとるため、基準は甲状腺等価線量100mSvを50mSvにすることになる】
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    特に安定ヨウ素剤の予防服用については、甲状腺の等価線量としてここでは50mSvという値 が示されております。
    防災指針では現在は100mSvになっておりますので、 これと整合性をとるためには半分にするということになるかと思います。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    基準は、甲状腺等価線量50mSvに変更される予定のようです。
    本来、制度上は、専門部会の答申抜きに変更はできなかったのでしょうが、
    食品安全委員会も基本的考え方として表明しているように、「健康影響評価」における基準というものは、
    制度上云々で括れる問題ではなかったはずで、だからこそ、久住委員が答えたように、
    「下げた時はどうなるかということも踏まえて見ていただく、ということをお願い」していたのでしょう。
    が、「下げた時はどうなるか」について、結果説明会では触れられていません。
    そもそも3月末に行った調査から半年近く経つのに、「下げた時はどうなるか」まだ検討中だとでも言うのでしょうか。
    現時点で分かっていることは、”ヨウ素による内部被ばくだけでも”、
    「基準を甲状腺等価線量50mSvに下げた時は、
     現在の算出方法(短期間に高濃度ヨウ素に曝露された今回の原発事故では、基準が高めになる可能性がある算出方法)ですら、
     0.1μSv/hが基準となり、調査結果の中の最大値0.1μSv/hだった小児が基準に相当する」
    =精査すべき小児が存在した可能性があるーということです。
    ( 川俣町と飯舘村:最高値 50mSv /いわき市:最高値 35mSv)

    尚、現在の基準値算出方法の問題について、ご紹介のあった「学習院田崎先生のHP ”甲状腺等価線量と実効線量について”」にて、
    物理学ご専門の田崎先生が、どれだけ基準が高めになるか、ご紹介されています。
    http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/housha/details/thyroid.html

    【基準となった線量率では、過小評価につながる】
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    どのタイミングで放射性ヨウ素を吸入したかが問題になってくる。
    たとえば、まさにヨウ素が甲状腺にたまった直後に検査をしたのなら、その時点での放射性ヨウ素が及ぼす被ばくを考えればよい。
    一方、ヨウ素が甲状腺にたまってから 8 日後に検査をした場合には、すでに放射性ヨウ素の量は当初の半分に減っているから、
    過去にさかのぼって、現在の倍の量の放射性ヨウ素がどれだけの被ばくを及ぼすかを計算しなくてはならない。
    よって、この二つ目のステップを進めるためには、どの時点でどの程度の放射性ヨウ素を吸入したかのモデルを立てる必要がある。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    つまり、毎日連続ではなく、8日前に一度に高濃度のヨウ素を吸入していたとしたら、
    ヨウ素131の半減期8日から、すでに「放射性ヨウ素の量は当初の半分に減っている」ことになるため、
    その時点で計測された値の倍量が当初の被ばく量になるということ。
    一方、慢性的ー持続的吸入モデルに基づいて算出した場合は
    =「3 月 12 日から 23 日までの 12 日間に連続的に吸入していた」
    という仮定を使った今回の場合、
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    実際の吸入の様子はもちろんわからないが、「12 日間の連続的な吸入」というのは、いささか楽観よりの仮定だと思う。
    実際、吸入は初期のほうが多かったと考えるのが自然だし、
    また、その方が被ばく量を多めに見積もることになるのでリスク評価としては正統な姿勢なのではないだろうか? 
    実際に計算してみると
    「初日にすべての放射性ヨウ素を一気に取り込み、それ以降は取り込んでいない」という
    (これも、きわめて非現実的な)被ばくをもっとも大きく見積もる評価に比べると、
    「12 日間連続」のモデルは被ばく量を 6 割程度に過小評価することがわかる。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    とのことで、6割もの過小評価になるという積分結果を紹介されています。
    ただ、比較対象が初日12日の一度きりの吸入になっており、
    実際には、15日−16日、20−21日が放射性雲の発生した”時”であったことから、
    6割よりは現実には小さい過小評価になると思われますが、いずれにせよ「過小評価」になることは確実のようです。

    尚、田崎先生は、
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    今回のようなラフな測定(そして、圧倒的な低リスク)では、これは問題になる過小評価ではない
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    とコメントされています。
    検査された方々の最善尽くされた様子については、
    以前の投稿で触れたように、小児学会でも報告されていましたが、
    確かに、今回の測定はバックランドが高い地域で行われており(=ラフな測定)、
    この線量率をもとに甲状腺等価線量を算出すること自体、適当でないという意見は専門家の間でも言われており、
    実際、民主党内部から、スクリーニングの質を問題視する意見趣意書が出されていたことは、以前ご紹介したとおりです。

    いずれにせよ、この過小評価につながる”線量率”でもって、スクリーニング基準としていた以上、
    そのスクリーニングという行為そのものの妥当性を議論するにあたり、“ラフな測定”だったからと、
    過小評価につながる線量率を問題にしないのなら、スクリーニングそのものの行為が無意味であったと指摘しているも同然です。

    一方、本当に”圧倒的な低リスク”と考えるべきなのか、
    これについて、原子力安全委員会のヨウ素検討会/原子力施設等防災専門部会および参議院での議事録等ふまえて、
    次の投稿で検討したいと思います。

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