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【2147325】(続)子供の年間放射線許容量は、いまだ20ミリシーベルト!

投稿者: アトム   (ID:LCMTjPwTTls) 投稿日時:2011年 05月 30日 13:39

「子供の年間放射線許容量が20ミリシーベルト???」というスレッドで、情報・意見交換をするなかで、
“子どもを守りたい親として、今何をすべきか”多くの方々と共に考え、見えてきたものが多くありました。
(スレッドに集まった有益な情報・意見などをまとめたブログも、参加して下さった方のご厚意により始まりました!:http://takopunch.blog27.f c 2.com/:間をつめて下さい)
是非、さらに多くの皆様の御意見・御協力をいただきたく、新スレッドに移行しております。
どうか宜しくお願いいたします。

4月19日の文部科学省からの通知により始まった、「子供の年間放射線許容量が20ミリシーベルト」問題に関連して、4月29日、原子力災害対策における全ての関係機関の活動を把握し、提言する立場にあった内閣官房参与・小佐古東大大学院教授が、抗議の辞任をされました。
その際、小佐古教授は、その辞意表明文書を通して、私達に重大なメッセージ(参照:http://takopunch.blog27.f c 2.com/b l o g-entry-56.html :間をつめて下さい。)を伝えられていました。
それは、今現在、“関東・東北全域の子ども達”が、“過去の重大な被ばくの事実”を知らされることもなく、さらなる被ばくに晒され続けているという現実でした。

5月27日、文部科学省は、“学校で子ども達が受ける放射線量”について「当面、年間1ミリシーベルト以下を目指す。」と目標を示しました。福島のみならず、国内外から批判の声が上がったことが背景にあったと思われます。
(参照:http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1306590.htm)
しかし、これはあくまでも目標値であって、高木大臣が「これまで申し上げたことの、より安心感を持っていただくための措置」と述べたように、今年度という曖昧な表現のもと、当初の予定どおり、夏期休業終了まで最大20ミリシーベルトまでという基準値は撤回しないという、“これまで申し上げたこと”に変更はない立場を固持したものです。

小佐古教授が、”未公開の被ばくの事実”を踏まえて、「基準値を年間1ミリシーベルトにすべき」と提言されたのは4月からの基準としてであり、文科省の予定している夏期休業終了の基準見直し時期など遅すぎることを前提にした提言であったことは明らかです。

今や、福島では、政府・専門家が”直ちに健康に影響ありません。安心して下さい。”と言い続けてきた“低線量放射線被ばく”を対象とした長期的疫学調査を行う方針が固まっています。
その疫学調査メンバーでもある、長崎大学大学院・山下教授は、“政府は責任をとれない。命の選択は個人の選択。今は放射能との静かな戦争だ。”と発言されました。
この“放射能との静かな戦争”において、政府を初めとする行政機関は、日本の未来を支える子ども達を全力で守ってくれるどころか、責任すら取ろうとしない現実が、日々報道され続けています。

今や、子どもを守れるのは、私達「親」しかいないと感じるほどの現実が目の前にあります。

どうか、皆様、一緒に声を上げ、「子どもを守る」「日本の未来を守る」ために、立ち上がってはいただけないでしょうか。
関東・東北の子ども達は、収束の見えない原発により、長期にわたる被ばくリスクに晒されています。特に、福島の子ども達にとって、夏期休業終了まで、基準値見直しを待っていられるような被ばく状況ではないことは、小佐古教授の涙、そして辞意表明文書に書かれた“未公開の過去の被ばくの事実”からも明らかです。

皆様と一緒に上げる声こそが、この“放射能との静かな戦争”において、「子供を守る」最大の力となるはずです。
以下に、議論の対象となり得る問題点も挙げてみました。
皆様、御意見・御協力の程、どうか、宜しくお願いいたします。

* 年間20ミリシーベルトまでという基準値設定の意味と問題
* 集団疎開の必要性・可能性
* 避難を躊躇させている原発震災の被害者の方々の補償問題
* 食品の暫定的基準値および給食問題
* 政府・行政機関・専門家による放射能における啓蒙活動の問題点
* 国民を被ばくに晒してきた政府・行政機関の責任の所在問題

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  1. 【2225696】 投稿者: アトム(二次被害)  (ID:gJABbpY1M1g) 投稿日時:2011年 08月 04日 02:20

    「一歩」様
    文科省公開の3−4月分「環境放射能水準調査結果(月間降下物)」拝見させていただきました。
    原発由来の放射性物質は米国にまで到達していたことが報告されていましたが、
    当然のことながら、日本全国例外なく放射性物質が拡散していたことが改めて認識できました。
    特に3月は首都圏含めた東日本には、顕著な降下物の蓄積があったようですね。

    尚、テルル132については、以前の投稿(【2189936】 投稿者: アトム(特定の放射能の危険性))でご紹介した
    「福島第一原発事故直後の福島県中通りにおける放射性物質の飛散状況はどのようなものだったか 」
    ―事故直後に行われた高エネルギー加速器研究機構と理化学研究所の合同チームによる調査結果―
    http://rcwww.kek.jp/hmatsu/fukushima/
    についての、詳細が一般公開されていましたので、改めてご紹介いたします。
    http://www.aesj.or.jp/publication/TAESJ2011/No.3/10_3_152.p●df
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    【3月15日の結果】
    キセノン133 の計数率が最も高く計測された往路の郡山東 IC での相対放射能は,テルル132を100とすると
    ヨウ素132:107, ヨウ素131:85, キセノン133:1,020, セシウム134:18, セシウム137:5
    この場合,放射能から線量率への換算を考慮すると,
    テルル132とその娘核種であるヨウ素132の線量率への寄与が最も大きいが
    キセノン133の寄与も小さくなく,線量率の実測値にもキセノン133の変化が表れている。
    【4月8日の結果】
    ヨウ素131, セシウム134、セシウム136、セシウム137が検出され,
    3月調査時に検出された短半減期核種である テルル132とヨウ素132,希ガスのキセノン133は検出されなかった。
    線量率への寄与はセシウム134、セシウム137によるものがほとんどである
    3 月15日に沈着した放射性物質をそのまま 4 月 8 日の時点で観測していることがわかった。
    線量率への最大寄与核種が テルル132とヨウ素132から時間が経過してセシウム同位体に変わっているにも関わらず,
    テルル132とセシウム同位体は挙動が同一であったために 線量率の場所による変化が同じになったことがわかった。
    *いわき市で短半減期核種の テルル132が検出された。
     この地域では3月調査時以降も新たな汚染がもたらされたと考えられる。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    文科省公開の月間降下物は、「定時降下物とは別に一ヶ月採取し続けた降下物を測定した結果」とあります。
    つまり、核燃料破損によってしか生じない核種であるテルル132を大量に含んだ放射性雲が、
    その10倍量の希ガスとともに3月15日に発生し土壌汚染を起こしたわけですが、その半減期は3日であることを考えると、
    3月一ヶ月分の降下物からテルル132が検出されるには、3月末に新たにテルル132が降下しない限り検出されるわけもありません。
    ところが、「岩手県・山形県・埼玉県・神奈川県・山梨県・静岡県」から3月分として検出されていること、
    新たなテルル132の汚染が15日以降も起こっていたことを示しています。
    また、文科省データでは、福島県は入っていませんが、いわき市では、4月にもテルル132が検出されていることから、
    4月にも、新たなテルル132の汚染が起こっていたことになり、核燃料破損によって生じた不揮発性放射性物質も飛散し続けていたようです。

    尚、「参考までに」様ご紹介の
    「おしどりマコ・ケンの脱ってみる? 」に、
    福島第一原発から毎日の大気への放出放射量について、第14回の記事内に掲載されておりました。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    「4月28日の時点では3×10の9乗Bq/hで(ほほう、30億やね)今の時点(10億)の3倍となり、
    ならしてみると低減傾向ではありますが、横ばいと評価できるのではないか、と思います。」
    「INESの評価基準では放出された放射性物質の総量で評価しますので、
    これはレベル7の原発事故が現在も継続中、ということです!」
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    これには、海水等への放出量は含まれていません。
    大気中だけでも、いまだに一日量では200億ベクレルを超える放射性物質が飛散し、レベル7の事故継続中という現実。
    測定し、除洗し続けることは、児玉先生も全身で訴えられたように、絶対やらねばならないことですが、
    200億ベクレル・日の放射性物質が飛散し続けている現実を踏まえて、北海道がんセンターの西尾先生は「焼け石に水」だとも言っておられました。
    結局は、西尾先生・児玉先生の両氏が指摘したように「緊急避難的除洗」だけでは、洗い流し・除去した放射性物質の処理まで考えないと、
    二次汚染・二次被ばくを引き起こすことを承知しておく必要があるということです。

    このことに関連して、7月29日のWSJにおいて、以下のような記事がありました。
    http://jp.wsj.com/US/Economy/node_281454
    米原発専門家に聞く「文科省の学校土壌処理は汚染拡大招く時代錯誤」
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ―現在、福島県で行われている土壌処理についてどう思うか。
    [削除しました]ット教授 1940年代から50年代にかけて、米国で行われていた方法とまさに同じだ。
    問題解決よりも、むしろ多くの問題を引き起こす。旧ソ連でも、同じ方法が取られていた。
    つまり、21世紀の日本で50年代のアプローチがなされている、といえる。
    放射性物質を含む表層土を埋め込み、上に土をかけることで、放射性核種が地中に広がり、
    検出がいっそう困難になってしまう。汚染部分が拡大すればするほど、ますます手に負えなくなる。
    埋めた場所を正確に記録する必要があるが、放射性物質が環境内を移動するため、難しさが増す。
    ビニールシートを使っても、放射性物質は地中で飛び散り、四方に拡散しかねない。
    地中に埋めると、さらにコントロールできなくなる。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    文科省は、土壌入れ替え方法を示しただけで、除去した土の処理については保留にし続け、結局二次汚染を招く結果になっています。
    さらに、子どもの20ミリ問題に関して、同教授は、
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    子どもの許容限度量を20ミリシーベルトとした日本政府の当初の判断は、
    明確さに欠けるか、誤解を招くものだったといえる。あの決定は大きな誤りだったと思う。
    日本政府が、失った信頼を取り戻すには、情報や決定をクリアにすることに尽きる。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    情報は隠蔽され、小佐古氏ですら辞任し公開を訴えるほど。
    決定をクリアにするどころか、責任の所在すらわからないほど誰も責任ある発言をしない行政関係者。

    こうした怠慢としか言いようのない政府を前に、児玉先生は、
    「どうやって除染を本当にやるか
     7万人の人が自宅を離れてさまよっている時に 国会は一体何をやっているのですか !!!」
    と全身から心から叫ばれたわけです。
    恒久的除洗のあり方については、国を挙げて取り組む必要があり、
    「利権がらみの公共事業」にお金を使っている余裕など日本にはないとも言われました。

    日本には、とにかく圧倒的なリーダーシップの欠如が存在していると感じます。
    誰も、責任を取りたくない、長いものには巻かれておいた方がマシ。
    おしどりマコ・ケンの方々が、大阪の仲良しの噺家の師匠に言われた言葉
    「長いもんにはまかれといたらええ」
    「難しいことは他のもんにまかせたらええ」
    でも、おしどりマコ・ケンの方々の気持ちは、
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    全国のお母さまがたが、そしてその他のみなさまが、
    福島のお母さまがたの代わりに激怒したら福島のお母さまがたを守れるのに! 
    がんばって、の代わりに私ががんばるから、少し休みな? と言いたいものです。
    傷ついてる方のために元気な方が激怒する国になったら、国ももう少し国民のことをナメないでしょう。
    突然しみじみとそう思いました。

    「いま傷ついてる人のために、元気な人が怒る」こと。
    それは決して「他人事」ではなくて、思いっきり「自分事」でもあるはず。
    これ以上「ナメられない」ために、
    それぞれが自分のやり方で怒ろう、動こう!
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    本当に、その通りだと思います。
    まさに、同じ気持ちで、海外にいるとはいえ(いえ、海外だからこそ元気に怒れたのかもしれません)、
    何か出来ることがあるはずと信じて、私自身、この新旧スレッドを立て、出来る事を皆様とともにやらせていただいております。
    放射性物質のことも、低線量被ばくのことも、甲状腺被ばくのことも、私自身、素人なりに、皆様とともに勉強し、
    こうして出来る事を続けさせていただいていること、日本国民として、とても有り難く感じている次第です。

    一方、原発事故から4ヶ月も過ぎてしまい、一体、何が自分に出来ていただろうかと呆然とすることもあります。
    避難したくても避難できずに留まっておられる方々のことを考えるとき、
    この原発事故における「子どもを守る」ことの問題の複雑さを、つくづく考えさせられます。
    補償問題・被ばく者への差別問題、こうした福島の抱える現実を知ることとなった児玉先生も、
    住民の間の立場の違いによる大きな溝の存在を目の当たりにして「いたたまれない気持ち」になったと答弁されていました。
    山下氏の受け止め方について、福島県民の方々の間でさえ温度差があることも、根底にある問題は同じだと思っています。

    おしどりマコ・ケンの方々も甲状腺被ばく問題について、真剣に取り組んで下さっているようです。
    第13回・14回の記事を参考に、山下氏告発問題含め、続く投稿で、改めて考えてみたいと思っております。

  2. 【2225729】 投稿者: アトム(検診の意味)  (ID:gJABbpY1M1g) 投稿日時:2011年 08月 04日 05:51

    「参考までに」様ご紹介の
    「おしどりマコ・ケンの脱ってみる? 」より
    第13回
    情報とは、どの言葉を使うかから洗脳が始まっている件。
    「一歩」様ご紹介の、「甲状腺を生涯検査 福島県、18歳以下36万人 」に関して、
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    内部被曝をきちんと評価してくださる気分になったのかしら? 
    甲状腺検査とか言ってるけど、今さら甲状腺サーベイしてもしょうがないし、どういうこと? 
    中略ー
    7月24日に山下俊一教授が座長の検討委員会が開かれ、
    0歳から18歳以下の子どもに2年ごとに甲状腺検査を、
    警戒区域や特定避難勧奨区域などの住民に尿・血液検査を、ということ。
    中略ー
    1次検査施設で超音波検査のあと、しこりなどが認められた場合、
    2次施設で細胞診や採血・尿検査とのこと。
     は? これって単なるガン検診ですよね…。
    そして、36万人には甲状腺エコー検査するだけで、血液検査を全員にするわけではないの? 
    だったらガン検診としても精度低いよね?
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    子どもを対象とする甲状腺検査の目的は、「がん検診」です。内部被ばく評価ではありません。
    一方、「警戒区域や特定避難勧奨区域などの住民に尿・血液検査を」の真意は、
    以下の山下氏の発言は既にご紹介したものですが、このなかに答えがあります。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    甲状腺の被曝線量の高い人たちは限定されてくるわけです。
    なぜ国が「計画的避難区域」を設定したかがキーポイントです。
    福島第一原発から半径20km圏内の人は、3月12、13日までに避難していますから、ほとんど被曝していません。
    20kmから30kmの間にいた方々。これらの人に対する被曝線量の再評価は、重要です。
     ――今、ホールボディーカウンターで体内放射線量を測定して、分かることはあるのでしょうか。
    直後に測定すればよかったのでしょう。しかし、もう3カ月経っていますから、放射性ヨウ素はゼロ。
    セシウムが検出されるかどうかですが、バックグランドレベル、ほとんど無視できるレベルだと思います。
     ――ではその時の被曝レベルを推定する方法はないのでしょうか。
     尿などを検査する方法はあります。ただし、まだ研究段階の手法ですが。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    つまり、3月15日の爆発以降、ホットスポットとなった地域で、
    避難指示無く被ばくさせられてしまった方々を対象とし、現状では被ばくレベル推定の唯一の方法となってしまった尿検査含め、
    血液検査も行い、何とか被ばく線量再評価につなげたい意図があると思われます。
    尚、甲状腺がん検診としては、特に甲状腺被ばくによる甲状腺がんの大半を占める乳頭がんにおいては、
    血液検査等による特異的かつ診断的価値の高いマーカーなど存在しないため、
    福島県立医科大より公開されている文書内にあるように、
    http://www.fmu.ac.jp/univ/shinsai_ver/pdf/koujyousen_screening.p●df
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    超音波検査で甲状腺内のしこりが発見された人の大半は良性腫瘍が予想されます。
    確定診断には穿刺吸引細胞診を行います。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    細胞診にて確定診断するしかないということだと思われます。
    よって、血液検査によって精度が上がると言い切れるほどの根拠はなく、
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    子どもの健康調査は単なる簡易ガン検診なので、本当に詳細な調査をするなら、
    1次検査に血液検査を含めるべきではないか? 
    腫瘍マーカー検査をしたり、そもそも甲状腺を調べるにしても、FT3、FT4、TSHなどの値を調べて、
    甲状腺機能障害は調べるべきではないか? と園田政務官と安全委員会加藤審議官にお聞きしましたが、
     「県にまかせてるので…」
    ——県の検討委員会の座長、山下教授は河北新報にはっきりと「検査を安心につなげたい」とコメントしているが、
    単なる安心のための検査に予算を使うのはどうかと思うが?
    (内部被曝を考慮しない問診表の行動記録調査もひどいしね!)
     園田政務官「安心のためだけではない、と県の専門家を信じているので…」
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    という意見についても、甲状腺機能障害(この場合は甲状腺機能低下症)は、
    「放射線の確定的影響であって、しきい線量が存在する。
    現在、IAEA並びにWHOでは、内部被ばくによる甲状腺機能低下症が発症すると予測されるしきい線量として
    甲状腺等価線量で、5Gy が提案されている(14,15)。
    このしきい線量については、下方に、見直しが行われているところである(15,16)。」
    http://www.nsc.go.jp/bousai/page3/houkoku02.p●df
    とあるように、桁違いの線量被ばくによって生じる確定的影響であることから、
    現在の100mSvを超えるか超えないかというレベルで考慮する対象疾患ではないということを、
    政務官・審議官はしっかり答えなければなりません。

    これに関連した質疑が、14回の記事で
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    福島さん「甲状腺機能障害が出る大量に被曝するレベルは(資料をお探しになってから)
    5000mSVなので、そのような大量被曝はみられておりません」
     えええー! 5000mSVも被曝したら甲状腺機能障害とかいうより、死ぬやん!? 
    7000mSVで即死ですわよ?
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    と記載ありましたが、この5000mSv(5Gy)は、実効線量ではなく”甲状腺等価線量”ですから、
    会話がかみ合っていません。

    いずれにせよ、今回の原発事故による子どもの甲状腺被ばくによって問題になるのは、「甲状腺がん」です。
    この「甲状腺がん検診」について、山下氏が「検査を安心につなげたい」とコメントしたことに関して、
    「単なる安心のための検査に予算を使うのはどうかと思うが?」と
    おしどりマコ・ケンの方々は感じておられるようですが、絶対に福島の子供達を守るためにやらねばならない必要な検診です。
    何故ならば、放射線被ばくによって引き起こされた小児の甲状腺がんは一般の甲状腺がんと異なり、
    【2209486】 投稿者: アトム(チェルノブイリの2倍)でご紹介したように、
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ○事務局(渡辺)「確かに時機を逸しますと、重大なことを引き起こします」
    「適切な治療が行われればということで、 時期、それから治療法が適切に行われれば救命できる」
    中略ー
    「チェルノブイリ事故後に観察された小児甲状腺がん(主に乳頭がん)は、
    大人で起きたときより「肺転移」が多く見られること、致命的である
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    つまり、時期を逸すると重大ながんなのであり、早期発見・早期治療が何より重視すべき対策になってくるからです。

    早期発見目的に検診を行い、チェルノブイリ事故における小児甲状腺がんの治療経験豊富な医師達のサポートによって、
    適切な治療を適確に行い、子供達の健やかな成長において最小限の影響に留める努力をすることこそ、
    「検査を安心につなげる」ことになると思います。

    そもそも・・・、何故こんな検診をする必要が生じるような被ばくが起こってしまったのか、
    その理由は、SPEEDIを法に則って使用しきれなかった政府・福島県いずれにも責任があることは、何度もスレッドで取り上げられてきました。
    特に原発事故による被ばくの大部分を占めた初期の10日間の被ばくの責任を考えるとき、
    「被ばくさせられた」と真っ先に訴える相手は誰なのか、
    「被ばくさせられた子供達」を守るために必要な人間は誰なのか、
    このことを冷静に考える必要があります。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    加藤審議官「実際問題としてどのくらい被曝をされていたかというのは出来るだけ明らかにされるべきで、
    そういう意味で我々としても県で行っている健康調査での内部被曝の調査には非常に関心を持っているところであります」
    マコ「わかりました。すみません、県の被曝調査になるともう堂々巡りになるので。ありがとうございました」
     県の検討委員会は内部被曝の過去推計をちっともしないのさ! そして、国はそれを不思議がってるだけ。アホか!
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    マコさんの「アホか!」という気持ちは、私も同感です。
    小佐古氏が公開訴えた「その数値」すら、政府は4ヶ月経っても出さないどころか、今度は県に期待???ホント、アホか!です。

    その国に丸投げされているかのような被ばく調査を行う立場の山下氏は(これも以前紹介しましたが)、
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ――被曝線量を正しく評価するには、レトロスペクティブに見る必要があります。
     その通りです。行動調査を行い、「いつ、どこにいたか」を把握し、
    「SPEEDI」による環境中の外部線量を基に計算するやり方があります。
    もう一つは、避難者を対象に1次スクリーニングしているわけですから、実際に測定したデータがある。
    そうした方々の行動から、逆算して計算する。ただし、すべてこれらは推計値であり、時には相当の誤差が出ます。
     これもチェルノブイリで経験していますが、線量の評価は何年もかかるのです。あくまで、シミュレーションなので。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    という、数年計画に基づいて、小佐古氏の訴えたデータさえ公開しない(公開しようとしない)政府に代わって、
    被ばく量を試算しようとしているわけです。
    (以前の投稿でも紹介した二本松市の講演で、この初期の10日間の被ばくについて、政府は公開するはずと山下氏は答えていました。
    しかし、その山下氏の信じるところの政府の公開した外部被ばくに関するSPEEDIデータは、到底積算などできない1時間毎の線量マップでした。)

    この国で、一体子どもの「甲状腺被ばく」「外部被ばく・内部被ばく」を責任持って評価し、
    子どもを守るべき立場の人間は一体であるべきなのか、一県に任せて非常に関心持っているだけでいいのか、
    「子どもを守るために全力を尽くすことをぜひお願いします」と叫ばれた児玉先生の姿が、改めて思い出されました。

    長くなってしまいましたが、続いて、山下氏告発の件に、改めて触れたいと思っています。

  3. 【2225864】 投稿者: ドイツ環境研究所より日本のみなさんへ  (ID:fQslcU5EwrQ) 投稿日時:2011年 08月 04日 09:52

    以前、こちらでも紹介があった「ぴちゃのブログ」から

    「横浜の子どもたちを放射能から守る会」メンバーの人が、ドイツへ行って環境研究所へ日本の現状を説明、いろいろ話を聞いてきてくれました。

    http://ameblo.jp/picha1953/entry-10974661355.html

    ミュンヘンにある環境研究所(Umweltinstitut)。チェルノブイリ後にできた市民団体で、放射能、遺伝子操作食品などの問題を扱っています。
    http://umweltinstitut.org/startseite.html

    これを読むと、ドイツでも当初今の日本と同じように色々な情報操作、検査のごまかしなどあったようです。そんな状況で、市民は具体的にどうしたのか、今後、どうしたらいいのか などお話をいただいたようです。真剣に参考になります。やるべき事が見えてくれば、うつむき加減の頭を上げる事ができます。

  4. 【2225942】 投稿者: 放射線量目安 数値引き下げへ  (ID:fQslcU5EwrQ) 投稿日時:2011年 08月 04日 10:47

    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110804/k10014682461000.html
    ----------------------------------------------------------
    政府は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて示した学校での屋外の活動を制限する放射線量の目安について、今月下旬をめどに、年間の積算で20ミリシーベルト未満としている数値を引き下げ、より厳しくする方向で検討を進めることになりました。
    ----------------------------------------------------------
    このスレッドのタイトルではあるけど、なんか「今更」感があるよな〜

    ----------------------------------------------------------
    高木文部科学大臣は、4日、福島県西郷村の小学校を訪れ、校庭の土を入れ替える除染作業を初めて視察するとともに、小学校側から要望を聞くことにしています。
    ----------------------------------------------------------
    遅すぎる


    また高木文科相は、3日「もんじゅ視察 高速増殖炉開発の意義強調 」
    http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819890E2E1E2E0EA8DE2E1E2EAE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;at=DGXZZO0195164008122009000000

  5. 【2226305】 投稿者: 消えてる?  (ID:NAY6EUy8La6) 投稿日時:2011年 08月 04日 16:43

    以前書き込みましたがHN忘れてしまったので失礼。
    必要だったらIDで検索してください。
    アトムさんが山下先生について書かれた書き込み、消えていませんか?
    私は311前から山下先生を知っていて(個人的にではありませんが、被曝の専門家として)、
    震災直後から福島に入って、現場の方たちを支えているのも現場の人たちから聞いていて、
    ひどい誹謗中傷の中でも一貫してぶれずに活動されているのを見て、ずっと応援しているので、
    アトムさんの書き込み読んで嬉しかったのですが…
    もしやご自身で削除されたのですか?

  6. 【2226320】 投稿者: 参考までに  (ID:.tP9lNbZkPQ) 投稿日時:2011年 08月 04日 16:54

    消えてる? 様

    >もしやご自身で削除されたのですか?

    違うと思いますよ。アトム様が自分で削除される理由が思い浮かびません。
    ==========================================

    いまさらなのですが、【2221475】のレス「ピーディーエフ」の削除規制うっかりしてそのままでした。毎回誤字脱字等も多く、いろいろと落ち着きのないレスで申し訳ありません。


    アトム様

    健康調査関連で調べたことがあるのですが、まずは【2223454】でのアトム様の?に関して私も不思議でしたので調べてみました。JCOでの流れを参考にして福島県(宮城県南部も含まれる予定?)の県民健康管理調査を考えてみると(別のレスに書きます)、なんとなく透けてみえるのものがあるように思います。以下、<<※>>内は私見です。
    ==========================================

    >(ちょっと不思議に思ったのですが、線量計=外部被ばく、WBC=内部被ばく評価だと理解していますが、
    それに二倍の差があることが過小評価になるとは、WBCの数値から外部被ばく量を推定した上での評価???)

    <<※この件は調べましたら不可解な計算と国内法の評価方式変更直前に起きた事故ということで被ばく線量が低く見積もられていたようです。そして、内部被ばくは小さいとの評価で考慮する必要がないとされ、裁判でも証拠がなく語ることができなかったそうです。>>
    ==========================================

    【不可解な計算等について】

    >1つは、現在の法律では線量計の値(1㎝線量当量)を被曝線量として扱うことになっているのです。ところが、この事故ではその値をわざわざ全身の被曝線量(実効線量当量)に引きなおしたのです。放射線従事者の被曝は登録センターに1㎝線量当量の値で登録されて、また、統計されているのです。こんな引きなおしをすれば、それが根底から覆ることにもなりかねません。

    もう1つの問題は、中性子の人体への影響が見直されつつあるという点です。実は、2001年から新しい評価が国内法に取り入れられることになっています。それによれば、中性子の人体への影響は少なくとも従来の2倍高く見ることになります。すでに見直しが決定しているにもかかわらず、科学技術庁は従来の低い値を採用して被曝線量を低く見積もったのです。〔総合評価会議報告書〕
    http://www.jichiro.gr.jp/jichiken/report/rep_yamagata28/jichiken_bunkakai/kihonteki/heiwa/heiwa_4.htm
    【1】JCO臨界事故の教訓と課題 より
    ---------------------------------------------------------------

    <参考>
    JCO事故による敷地周辺の被曝線量 京都大学原子炉実験所 今中哲二
    http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/jco/jht308.html
    ---------------------------------------------------------------

    1cm線量当量とは
    http://www.weblio.jp/content/%EF%BC%91%EF%BD%83%EF%BD%8D%E7%B7%9A%E9%87%8F%E5%BD%93%E9%87%8F

    外部被ばくによる、実効線量(旧名称は実効線量当量)を簡単に評価するために用いられる単位で記号はH1cm。
    放射線被ばくによる、確率的影響を評価するには実効線量を求める事が必要であるが実際には直接測定できないので、被ばくの管理基準となる量が必要になる。ICRU(国際放射線単位・測定委員会)は1cm線量当量を提案したものを我が国も含めて国際的に使用されている。

    放射線管理上もっとも重要なX線及びガンマ線を人体組織が受けた場合、被ばく線量がもっとも高いのは人体表面ではなく人体組織のある深さである。1cm深さの被ばく線量を評価の基準とすれば、常に実効線量より高い値となり、安全余裕をもって被ばく管理を行うことができる。電子ポケット線量計や放射線管理用のサーベイメータ等はこの量を表示するよう調整されている。
    ==========================================

    【科学技術庁事故調査対策本部によるJCO事故での内部被ばくの扱い】

    >(2)体内に生成されたナトリウム24は、実効半減期が14時間と短く、その量も少ないことから、それによる内部被ばくは、最大でも数マイクロシーベルトであり、外部被ばく線量に比べて十分に小さい。従って、(1)で求めた外部被ばく線量を各人の線量と見なして差支えない。
    http://www.nsc.go.jp/anzen/sonota/jco/kaigi/jco05/siryo5-2-3.htm
    【2】(株)ジェー・シー・オー東海事業所の事故におけるホールボディカウンタの測定結果に基づく被曝線量の評価について 3.線量の評価方法 より
    ==========================================

    【裁判でのJCO事故での内部被ばくの扱い】

    >公判後、いつものように行われた反省会で、JCO事故の内部被曝についての問題が議論された。専門家の一人である山内証人が「普通でないようなもの(放射性物質)が出ている。正直内部被爆については、手がつけられなかった。何よりものがない。証明する側も反論する側も、証拠がないため語れなかった」というような内容を述べられていた。これは本裁判に関わったものに共通の理解であると思う。

     この背後には、住民の不安解消の名を借りて、あまりにも早く、事故を起こした溶液を処分してしまった当時の行政の指導の問題がまずある。結局、一部の専門家が資料を分析しただけで、あとは「証拠隠滅」ということになり、こちら側も内部被曝の問題には最後まで手が出せなかった。

     しかし、阪南中央病院の調査や茨城県が出してきた資料、また被害者の会が行っている毎年のアンケート調査などから考えると、被害がある方角に偏っていることや、特定の疾患など内部被曝を疑えるものが多数あることから、JCO事故の健康被害の総体を考えるとき、この問題が重要であることは明らかである。ただ、これまで述べてきたように、証拠らしい証拠がないため、被害証明が必要な裁判では取り上げることができなかった。
    今後、この裁判を受けて、さらに周辺の被害住民の裁判が検討されることと思う。その際には、最早「語れなかった」ではすまなくなる。内部被曝問題を明らかにしていくために何ができるのかを、将来に備えて考える時期に来ているように思う。
    http://www.bea.hi-ho.ne.jp/kuroha/jco_higaisaiban_sien19.htm
    第19回公判のポイントと、第20回公判の展望 臨界事故被害者の会 大泉 実成 より
    ==========================================

    <<※前に書いた情報と重複するところもありますが、JCOの事故後の流れがあまりにも福島原発事故後の流れと似ていますので参考までに。>>
    ------------------------------------------

    「安全宣言」・「安全キャンペーン」を許すな
    ―事故と被曝・汚染の過小評価と戦おう―
    http://www.jca.apc.org/mihama/News/news_sub2.htm

    1.「安全宣言」・「安全キャンペーン」に対する批判を開始しよう
    2.今回の事故の特徴の一つは、労働者被曝のすさまじさにある
    3.周辺住民の中性子線被曝が過小評価されている
    4.放射能の放出は厳然たる事実-被曝と汚染の実態はまだまったくわかっていない
    5.20時間にわたって臨界が続くという過去に例のない特異な事故だった
    6.取り返しのつかない被曝-低線量被曝・内部被曝による晩発性障
    ==========================================

  7. 【2226334】 投稿者: 参考までに  (ID:.tP9lNbZkPQ) 投稿日時:2011年 08月 04日 17:05

    連投となりますが、お許しください。

    アトム様

    すごい亀レスなのですが、健康管理調査関連で調べてみました。ずいぶん前の話になりますのでレス番号も書いておきすね。<<※>>内は私見です。
    ====================================

    >何故二本松市は3月12日をターゲットにするのでしょう。。(【2216186】)
    --------------------------------------------------------------

    これは、同様に福島県も「3 月12 日に全量を吸入摂取」で推定していました。

    >注2) 線量推定においては、線量が最大となる摂取条件(3 月12 日に全量を吸入摂取)で推定(※①福島県の健康管理調査も同じでした)
    【1】http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/230724shiryou.p●d●f
    (8/19:平成23年度第3回福島県「県民健康管理調査」検討委員会 次第) より
    ====================================

    【なぜ日付を「特定」するのか?なぜ期間で評価しないのか?】

    <<※現在の内部被曝線量評価では、長期的に放射性物質を摂取するような状況は想定されていないようです。福島原発事故のように放射性物質が日々放出されている状況で従来からの計算方法を使った内部被曝線量の算出では過小評価となりそうに思いますが、どうなのでしょう・・・>>
    --------------------------------------------------------------

    >体内の放射性物質の量は、摂取量、すなわち摂取した時点の体内の量であり、体外計測器で測定するときには既にその全量は体内にはなく、得られた測定値は、その時点で体内に残留した量である。そこで、体外計測法の場合には、摂取から測定までの経過時間を考慮した体内残留率で測定値を除すことにより、摂取量を推定する。この体内残留率は時間の関数であるとともに、摂取経路や特に吸入摂取の場合にはその粒子の物理化学的性状等により異なる値をとるものである。
    【4】http://www.remnet.jp/lecture/seminar/H22kisoII01.p●d●f
    (42/53:緊急被ばく医療における被ばく線量評価 ―内部被ばくを中心として― 3-1 体外計測法の実際) より
    --------------------------------------------------------------

    >内部被ばく線量評価で重要なことは、放射性核種の挙動である。放射性核種が摂取されてから測定までに時間が経過していれば、測定以前に生じた内部被ばく線量も考慮する必要がある。よって、放射性核種の摂取時期、摂取経路および物理化学的な性状に関する情報が内部被ばく線量評価に欠かせないものとなる。

    現実的には、放射性核種の体内中での挙動は被検者の代謝や組織・臓器の質量または体格等に依存するが、これらの情報を全て得ることは無理である。よって、実務上は線量評価モデル1), 2), 3), 4)を用いて内部被ばく線量評価を行う。このモデルは、人間の平均的な代謝や体格を代表する「標準人」5)を基に、内部被ばく線量評価の一義性、簡便性を図るためにICRP(国際放射線防護委員会)によって開発された。
    【5】https://www.remnet.jp/lecture/seminar/H22kisoII02_01.p●d●f
    (3/8:ホールボディカウンタによる体内放射能測定実習 3/8参考2:体外計測に基づく内部被ばく線量評価)より
    ====================================

    【なぜ3月12日に全量吸入摂取を条件とすると、内部被曝線量が最大と推定されるのか?】

    > 内部被ばくは「ホールボディーカウンター」という機器を使い、ある時点の線量を測った上で過去にさかのぼって総量を積算する。さかのぼる期間が長いほど積算線量は高くなるため、東電側の計算では厚労省より積算線量が低くなる。厚労省労働基準局の職員は「厳しく計算するよう説得したが向こうも譲らず、にらみ合いが続いた」と証言する。
    【2】http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20110615ddm003040089000c.html
    (クローズアップ2011:内部被ばく 東電、甘い計算法主張 毎日新聞 2011年6月15日 東京朝刊) より
    --------------------------------------------------------------

    >評価手法については今回の内部被ばく線量が高い事象を踏まえ、作業開始日を放射性物質を摂取した時期とした。(ただし3月11日については環境に影響を及ぼす事象の進展が見られないことから摂取時期を3月12日とした。)この摂取時期は一番厳しい設定となる。
    【3】http://www.meti.go.jp/press/2011/06/20110617007/20110617007-2.p●d●f
    (23/25~24/25 :福島第一原子力発電所における緊急時作業に従事した放射線業務従事者の線量限度を超える被ばくに係る原因究明及び再発防止対策の策定について 2.対策 (2)内部線量管理システムについて) より
    ====================================

    【ヨウ素の評価について】

    >6月末から7月に放射性ヨウ素が検出されなければ、3月にも取り込んでいなかったという仮定になってしまいます。(【2216186】)
    >今からでは、WBCだろうが何であろうが、ヨウ素などの被ばくを初期まで遡って算出することは困難を極めると思われます。(【2220440】)
    --------------------------------------------------------------

    <<※参考になりそうな資料がありました。安全側に立てば(理論上)環境モニタリングの結果(セシウム―ヨウ素比)を用いてヨウ素摂取量を評価できるようですが、東電の被曝線量超えの事例では被曝線量評価に採用されず被曝線量が過少評価(過小評価の理由には摂取日の設定にもあるようですが)されていたようです。その後、甲状腺の体内放射線量が高いことが確認され、放医研へ内部被曝線量の評価作業を依頼した経緯がありました。>>
    --------------------------------------------------------------

    平成23年6月3日
    >東京電力株式会社(以下「東京電力」という)より、緊急作業に従事した男性社員2名の甲状腺の体内放射能量(ヨウ素131)が高いことが確認され、独立行政法人放射線医学総合研究所に内部被ばく線量の評価作業を依頼したとの報告があった。
    【5】http://www.meti.go.jp/press/2011/07/20110713005/20110713005-2.p●d●f
    (1/8:東京電力株式会社福島第一原子力発電所の緊急作業における放射線業務従事者の線量限度を超える被ばくに係る保安院の評価について 1.経緯) より
    --------------------------------------------------------------

    平成23年6月17日 東電報告
    >しかしながら、この際には既に体内に残留するヨウ素が検出されない状況となっていたことから、環境モニタリングの結果(セシウムーヨウ素比)を用いてヨウ素摂取量を評価していたが、理論上、摂取したと想定されるヨウ素量を受検時期に戻すと検出されなければならないのに検出されないという矛盾が発生した。

    このことから、環境モニタリング結果による摂取予測量と検出限界値の値が受検時に体内に残留していたと仮定して摂取時期に戻した摂取予測量の何れか低い値が真値に近いと考え、5月25日に採用した。その後、今回の内部被ばく線量が高い事象が発生した。
    (【3】22/25:1.問題点の抽出 (2)内部線量管理システムの問題点) より

    >なお、WBCを用いた評価手法の妥当性についてはバイオアッセイなどによる評価を行い、確認を行うこととする。
    (【3】24/25:2.対策 (2)内部線量管理システムについて) より
    --------------------------------------------------------------

    平成23年7月13日 保安院指示
    >③内部被ばくを評価する場合には、体内への放射性物質の摂取日を特定することが重要となるが、半減期が短いヨウ素131等の評価については、摂取日から数ヶ月経過している場合、内部被ばくを測定しても体内のヨウ素131が減衰して検出されない場合もある。そのため、ホールボディカウンターによるヨウ素以外の核種からの線量測定結果に加え、摂取した時点での環境データを用いるなど、他の評価法も併せて検討すること。

    >最終的な内部被ばく線量の確定については、過小又は過大評価することなく、専門の医療機関等の協力を得つつ、適切に評価を行うこと。【指示事項③】
    【5】(3/8) より
    --------------------------------------------------------------

    <<※放医研は東電の被曝線量超えの事例で評価に関わっています。「福島県民健康管理調査」の先行調査でも内部被曝の評価をしています。県民の健康を第一に考えるとすれば安全側に立った内部被曝線量評価をすることが求められるのですから、東電での内部被曝過小評価の事例をもとに環境モニタリングのデータを用いたりヨウ素・セシウム以外の核種での線量評価をする必要があるように思います(3月12日の摂取日指定という点だけは取り入れていますが)。

    東電の事例があるにも関わらず、

    ・WBCも尿検査も調べているのは「セシウム」と「ヨウ素」のみ。
    ・ヨウ素の評価は9月開催の有識者会議で検討されるらしい(マコ・ケン情報)
    ・現地本部長もヨウ素の評価は検討中と書いている
    ・にも関わらず、先行調査の結果は「生涯1ミリシーベル以内(未満)」で「安全」な値と放医研は報告し個人に説明まで行っています。この流れから考えると、前にも書きましたが現状では今後ヨウ素を評価する可能性はほとんどなく、またセシウム・ヨウ素以外の核種も評価しないことから内部被曝線量は過小評価されるのだろうと推測しています。>>

    <<※余談ですが、保安院の「最終的な内部被ばく線量の確定については、過小又は過大評価することなく、専門の医療機関等の協力を得つつ、適切に評価を行うこと。」という考えは現在の科学ではとても難しいことだと思うのですが、なにか公表されていない新しい技術が開発されているのでしょうか?それならば、その技術を国民の内部被曝調査に使って欲しいと思いますが。>>
    ======================================

    【なぜ吸入摂取のみで経口摂取は評価されないのか?】

    <<※これは東電の内部被曝評価でも含まれていないようです。6/30の政府交渉での質疑応答を読むと、個々人の生活様式によるものなので使いにくい(こんな理由が通るのもなんだかな…ですが)と考えているのだと思います。>>

    >(2)避難区域設定において、内部被ばくによる積算線量を除外し、外部被ばくのみを判断基準にしている理由は何か。
    回答:(原子力被災者生活支援チーム):外部被ばくが想定結果として得られやすく、使いやすい。内部被ばくは個々人の生活様式による。避難区域のほうでは使いにくい。内部被ばくがどのくらいあるか試算したところ、外部に比べて数パーセントになるだろう。現実的には外部被曝を目安とすることで問題ない。
    【6】http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2011/07/--4d8a.html
    【115】報告-避難促進・自主避難者支援を求める6・30対政府交渉 より
    ====================================

    この他、健康管理調査関連情報はまた後で書きたいと思います。

  8. 【2226415】 投稿者: 確かに削除されてる  (ID:sIISZdN6442) 投稿日時:2011年 08月 04日 18:11

    アトムさまの書込み【投稿者:アトム(悪党)】のタイトルで書き込まれたもの、
    私も全部読みました。

    流れとしては先日の刑事訴訟やマコ・ケンさんのブログに対する疑問や意見、
    訴えを起こしている広瀬氏への意見でした。
    削除の理由はわかりませんが、大変な文字数でしたし、
    個人的に賛同できるかどうか?という考えの私が見ても
    主張や書き込んだ用語に問題はなかったと思います。

    どちらの意見も表明し合えるのが掲示板のはずですから。

    最近、こちらの掲示板に限りませんが意味のわからない削除が多いように感じています。
    例のネット規制強化の影響でしょうか?
    こんなこと書いて、また削除されると腹立たしいので、書込みはコピーしておきます。

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