受験者数1,000名以上の私立中高一貫校の特徴は?
更新2021.6.16
一都三県の私立中学校における、2021年入試の受験者数が1,000名以上、600名以上、500名以上の学校を調べました。それぞれにどういった特徴が見られるのでしょうか。
1,000名以上の学校は埼玉・千葉の「前受け校」が占める
受験者数が1,000名以上の主な学校
学校種別 | 学校名 (所在地) |
入試日 (入試名) |
受験者数 | 合格者数 (募集人数) |
---|---|---|---|---|
共学校 | 栄東 (埼玉県) |
1/10 (第1回) |
2,925 | 1,845 (140) |
共学校 | 栄東 (埼玉県) |
1/12 (第1回) |
2,877 | 1,988 ※上記140名に含まれる |
共学校 | 市川 (千葉県) |
1/20 (第1回) |
2,399 | 1,049 (280) |
共学校 | 東邦大学付属東邦 (千葉県) |
1/21 (前期) |
2,392 | 1,011 (250) |
共学校 | 浦和明の星女子 (埼玉県) |
1/14 (第1回) |
1,925 | 974 (120) |
各学校の公式サイト「2021年入試結果」よりインターエデュにて作成
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上記図表の学校を含めた、受験者数が1,000名以上の学校を見てみると、1月に入試がある埼玉県と千葉県の学校が多くを占めていることがわかりました。
これらの学校は、募集人数よりもはるかに多い合格者数を出していることが特徴です。
2月1日以降を本命とする受験生が、いわゆる「前受け校」として腕試しをする学校としても選ばれています。
また、受験者が1,000名以上だった学校には、2月入試では、浅野中学校(受験者数1,534名)、開成中学校(受験者数1,051名)、豊島岡女子学園中学校(1回目、受験者数1,006名)が含まれていました。
豊島岡女子学園中学校においては、2回目で受験者数が514名、 3回目で558名と、全日程にて多くの受験者を集めています。
600名以上1,000名以下は男子校が多い!
受験者数が600名以上1,000名以下の主な学校
学校種別 | 学校名 (所在地) |
入試日 (入試名) |
受験者数 | 合格者数 (募集人数) |
---|---|---|---|---|
男子校 | 海城 (東京都) |
2/3 (一般②) |
957 | 294 (145) |
共学校 | 青山学院 (東京都) |
2/2 | 899 | 208 (140) |
男子校 | 本郷 (東京都) |
2/2 (第2回) |
889 | 482 (140) |
男子校 | 明治大学付属中野 (東京都) |
2/2 (第1回) |
881 | 261 (160) |
男子校 | 麻布 (東京都) |
2/1 | 881 | 377 (300) |
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上記図表の学校以外で、第1回目入試で受験者数が600名以上1,000名以下の学校を見てみると、栄光学園中学校(受験者数776名)、早稲田中学校(受験者数706名)、城北埼玉中学校(1月12日入試、受験者数680名)、駒場東邦中学校(受験者数623名)があります。
受験者数が600名以上1,000名以下の学校には、男子校が多いことがわかりました。
日本大学豊山中学校は、第2回入試で受験者数が714名、第4回入試で601名と昨年よりも受験者数を集め、2021年の入試で注目されました。
1月21日入試の国府台女子学院中学校も、776名と受験者数が多い学校です。
1月に入試がある女子校は少ないため、浦和明の星女子中学校(受験者数1,925名)、淑徳与野中学校(受験者数1,601名)に次いで選ばれる学校となっています。
500名以上600名以下は「午後入試」・「女子校」が目立つ
受験者数が500名以上600名以下における「午後入試」の主な学校
学校種別 | 学校名 (所在地) |
入試日 (入試名) |
受験者数 | 合格者数 (募集人数) |
---|---|---|---|---|
男子校 | 巣鴨 (東京都) |
2/1PM (算数) |
597 | 231 (20) |
男子校 | 獨協 (東京都) |
2/1PM (第2回) |
562 | 233 (約20) |
女子校 | 香蘭女学校 (東京都) |
2/2PM (第2回) |
561 | 122 (60) |
女子校 | 山脇学園 (東京都) |
2/1PM (国語1科) |
542 | 162 (60※ 算数1科も含む) |
女子校 | 恵泉女学園 (東京都) |
2/1PM (第1回) |
521 | 223 (80) |
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受験者数が500名以上600名以下の学校として、「午後入試」という特徴が見られました。
「午後入試」とは、受験の機会を増やすためと早くに合格を得るため、午前中の本命校を受験した後、その日の午後にも入試を受けることを言います。
上記図表から、併願パターンとして「午後入試」を選ぶ受験生が多いことがうかがえます。
つづいて、受験者数が500名以上600名以下の学校で、女子校の第1回目入試を見てみると、鷗友学園女子中学校(受験者数577名)、桜蔭中学校(受験者数561名)、吉祥女子中学校(受験者数530名)、和洋国府台女子中学校(入試日1月20日、受験者数521名)がありました。
第2回目以降の入試の女子校においては、上記で述べた豊島岡学園女子中学校以外に、洗足学園中学校(受験者数563名)、大妻中学校(受験者数543名)、共立女子中学校(受験者数510名)が含まれています。
女子校の人気校の特徴として、受験者数が500~600名というのが一つの指標になるのかもしれません。
受験者数を集める学校という視点で見てみると、どの学校を併願校として選んでいるかも見えてきます。受験校選びの参考にしてみてください。