給食がある私立中は? 食堂・カフェテリアが充実している私立一貫校は?
更新2021.7.7
私立中学校の昼食はかならず持参のお弁当で…というわけでもありません。給食を提供している学校や購買・学食が充実している学校、お弁当を注文できる学校などもあります。
食べ盛りの中高時代ですから、ボリュームがあり、栄養バランスの取れた昼食が学校で用意されていると助かりますよね。そこで、中学の3年間給食がある学校と、食堂・カフェテリアが充実している学校について調べてみました。
給食からも見えてくる学校の教育方針!
一都三県の給食がある主な私立中高一貫校
所在地 | 学校名 | 対象者 | 内容 |
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東京都 | 穎明館中学校 | 中・高校生 (利用者のみ) |
厨房設備の整った食堂で日替わりの昼食が提供される「スクールランチ」。月に1回程度イベントもあり、インドカレーフェアが生徒に人気。 |
東京都 | 東海大学菅生高等学校中等部 | 中・高校生 | 最上階にあるラウンジで提供される。食事も生活の中での大切な学習として位置づけている。 |
東京都 | 東京都市大等々力中学校 | 中学生 | イギリスのパブリックスクールの生徒は、寄宿舎生活の中、食事を囲みながら、語り合い、絆を強めていく、その精神に則り、昼食に給食制を導入。 |
東京都 | 東洋大学京北中学校 | 中学生 | 「ランチボックス」型昼食で、校内の食堂で調理したものが教室に運ばれる。1年生は全員、2、3年生は希望制。 |
神奈川県 | 青山学院横浜英和中学校 | 中・高校生 | 1957年から60年以上続く伝統ある給食制度。幼稚園、小学校、中学校、高校、職員、1,700食以上を提供。 |
千葉県 | 麗澤中学校 | 中・高校生 | ランチは日替わりのカフェテリア方式で、中高全生徒が一度に座れる食堂「けやき」で提供される。 |
埼玉県 | 大妻嵐山中学校 | 中学生 | 中学校では給食を実施。高校は持参したお弁当や、購買部などで調達したお弁当で昼食をとる。 |
埼玉県 | 大宮開成中学校 | 中学生 | 中学校は給食制で、外部調理センター委託の配食方式。高校からは学食も利用可。 |
埼玉県 | 栄東中学校 | 中学生 | 中学生は完全給食。高校生は、お弁当か食堂の利用。 |
各学校の公式サイトよりインターエデュにて作成
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2019年の時点で、東京都・千葉県・埼玉県の公立中学校における完全給食の実施率はほぼ100%、神奈川県の公立中学校の完全給食実施率は44.5%です。一方、私立中学校で給食を実施している学校はごく一部。私立は法人のため、調理施設や食材費等を独自で賄う必要があるからです。
それにもかかわらず、これらの私立一貫校で給食を提供しているのは、学校教育において給食は重要と位置づけているため。たとえば、東京都市大等々力中学校の給食には、食事を囲みながら絆を深めていくという目的があります。青山学院横浜英和中学校においては、給食を通して「食育」に力を入れています。
思春期の心と胃袋を満たす!親も助かる! 食堂・カフェテリア
一都三県の食堂・カフェテリアが充実している主な私立中高一貫校
所在地 | 学校名 | 内容 |
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東京都 | 郁文館中学校 | 現在は1日100食、100席限定で「夢食堂」を運営。「郁文まごころ弁当」の提供もあり、弁当の注文も可。 |
東京都 | 大妻多摩中学校 | 大学校内の食堂「フォレストカフェ」は中高生も利用可。昼食時には、中高棟へ軽食(フライドポテトや唐揚げなど)の出張販売も行われる。ただし、1年生では「お弁当班」があり、弁当持参を基本としている。 |
東京都 | 吉祥女子中学校 | 2018年夏に新しいカフェテリアが最上階にオープン。クラスごとに月1回行われるカフェランチの日がある。 |
東京都 | 恵泉女学園中学校 | 2年生の2学期からは、カフェテリアでの食事が利用できる。焼きたてのパンが人気。 |
東京都 | 十文字中学校 | カフェテリアで提供される食事は、日替わりメニューや丼物・麺類など種類も豊富で、お弁当・パンなども販売される。 |
東京都 | 成城学園中学校 | カフェテリアは計362席、中高生ともに利用が可能。カフェのメニューは大学の「成城ラウンジ」と同じ。 |
東京都 | 三田国際学園中学校 | 中学生もカフェテリアを利用することができる。カフェテリアの前には、飲料・パン・デザートなどが購入できる自動販売機も設置されている。 |
東京都 | 山脇学園中学校 | 学年全員で食べられる「学年ランチ」と、誰でも自由に使用できる「自由ランチ」がある。月に一度「バイキングランチ」がある。 |
神奈川県 | 鎌倉学園中学校 | 「カマガクごはん」として男子の胃袋を満たすメニューが豊富なカフェテリアは、昼休みも放課後も営業。パンなどが買える購買部や弁当注文販売もあり。 |
神奈川県 | 湘南学園中学校 | 「NPO法人湘南食育ラボ」によって運営されるカフェテリア。地域に根差した生産者が育てた安全な食材を使って提供。 |
千葉県 | 渋谷教育学園幕張中学校 | カフェテリアでは、定番メニュー、日替わりメニューを提供。また、購買と自動販売機がありSuica、PASMOが使用できる。 |
埼玉県 | 浦和明の星女子中学校 | 2019年に「グッドデザイン賞」を受賞したカフェテリア。中学生は、原則として、お弁当を持参。 |
埼玉県 | 立教新座中学校 | 「生徒ホール」は中高の生徒が利用できる、座席数約500席の食堂。軽食、定食などの食事メニューを提供。売店ではおにぎりやパンなどの軽食も購入可。 |
各学校の公式サイトよりインターエデュにて作成
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各学校の食堂・カフェテリアの設備は大学並みで、メニューにも特色があり、心とお腹が満たされることでしょう。それだけではなく、学校生活に彩りを添える昼食時間は、友との語らいにも重要な役割を果たします。
たとえば、大妻多摩中学校、恵泉女学園中学校では、カフェテリアがあっても、中学1年生時にはお弁当持参が推奨されています。その理由は、昼食時間も交友関係を築く上で大切な時間だと考えているからです。
生徒はさまざまな地域から通っており、知り合いがいない中で学校生活がスタートします。女子は仲の良いグループが1回できてしまうと、なかなかグループに入れなかったり、別のグループに移れなかったりということが起きやすいため、女子校では昼食の時間にも配慮があるのでしょう。
食堂・カフェテリアの利用については、浦和明の星女子中学校のように、学食やカフェテリアの利用を高校生に限定している学校、土曜日であれば中学生も利用可能な学校、高校生が多く利用しているため、中学生が入りにくい学校もあるようです。
昼食時間の過ごし方や施設の利用状況についても調べてみると、学校のイメージが広がりそうですね。
(※各学校の給食・昼食の実施状況については、感染防止対策のため変更もあります。詳しくは学校サイトをご確認ください。)