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第22回早寝早起き、よく勉強-子どもたちはまじめになってる?2014年10月09日 公開
ベネッセ教育研究所が「第2回 放課後の生活時間調査-子どもたちの時間の使い方[意識と実態] 速報版」を発表しました。
調査は2013年11月に、全国の小学5年生~高校3年生(計8100名)を対象に行われました。睡眠や勉強時間などの基本的な生活習慣から、デジタル機器の使用状況、時間に関する意識に至るまで、放課後の時間の使い方について調べたものです。
2008年の第一回調査との比較データも掲載され、この5年間で子どもたちの生活習慣がどのように変わったのかがよくわかります。たとえば下のグラフ。
睡眠時間に関するアンケート結果のグラフを転載したものですが、一目見て気づくのが、起床時間が早くなったこと。この5年間で、午前6時までに起床する子が、小学生は4.9%、中学生は6.3%、高校生は2.8%、それぞれ増加しているのです。
それだけではありません。就寝時刻も、すべての学年で早くなっているのです。早寝早起きをする子どもが増えているということですね。このため、平均の睡眠時間は小学生が約8時間半、中学生が7時間強、高校生は約6時間半と、この5年間でほとんど変わっていません。
毎日、学校の宿題をする時間も、小学生で35分から40.8分へ、中学生で37.2分から43.1分へ、高校生は42.8分から48.8分へと、2013年はすべての学年で増えました。学校の宿題以外の勉強時間は、小学生で36.2分から33.8分へと減ったものの、中学生は59分から63.7分へ、高校生は34.2分から39.9分へと増えています。ただし、宿題以外の勉強に関しては、学年によるばらつきが大きく、中学3年生は98.8分、高校3年生107.8分と長くなっています。これは、明らかに受験勉強をしているためです。
学校の宿題以外の勉強時間が小学生で減った理由ですが、単純に家での勉強時間が減ったということではなさそうです。というのも、文部科学省が行っている「全国学力テスト」でも、家で学校の勉強の予習・復習をする子が増えていることが数値に表れています。「新教育課程」の導入で学校の宿題が増え、その分、宿題以外の勉強時間が少し減ったという可能性もありそうです。
家での勉強時間が増えたためでしょうか、もともとそれほど多くはなかった遊びの時間がさらに減りました。
上のグラフをご覧ください。「子どもたちの時間の使い方」速報から転載した、平日(授業のある日)の、外での遊び・スポーツの時間に関するアンケート結果のグラフです。遊びやスポーツを全くしない子は、小学生では3割程度に留まりますが、中学生では70%、高校生では80%以上へと急激に増えます。しかも、2008年と比べて、外で遊ばない子が全学校段階で増加しているのです。
早寝早起きをし、遊ぶ時間を削って勉強時間を増やしているのですから、当然、「忙しい」と感じている子は、すべての学校段階で増え、小学生で51.2%、中学生で64.8%、高校生で70.4%に達しています。「もっとゆっくりすごしたい」という回答も、すべての学校段階で7割を超えました。
にもかかわらず、「毎日が楽しい」という回答は8割前後あります。忙しいなりに、今の子どもたちは、なかなか充実した生活をしているのかもしれませんね。
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