受験が近づいて親の私が失敗ばかり。不安で不安でしかたがない私を助けて!

塾・学校の実態に精通する教育ジャーナリスト・おおたとしまささんが、「中学受験を家族にとってのいい経験にする」というコンセプトで、中学受験のさまざまな相談にアドバイスしてくれます!
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育児・教育ジャーナリストおおたとしまさの中学受験 心すっきり相談室 vol.15

Q.受験が近づいて親の私が失敗ばかり。不安で不安でしかたがない私を助けて!

おおたさま、受験生の親として失格な私ですが、アドバイスをお願いいたします。
ミッション系の難関の女子校を目標にしてきて娘もがんばってくれて6年になってから合格率可能性80%以上をとれるようになっています。
主人も、このまま気を抜かなければうまくいくと言ってくれます。娘も、パパの言葉を受け止めて、しっかり勉強してくれています。
それなのに、私は、不安で不安でどうしようもありません。

勉強の中身は手助けできていませんが、勉強の予定表を作ったり、学校と塾の調整とか娘の手伝いはしてきたのですが、でも最近は娘を手伝おうとしていつも失敗してしまいます。
大事なことを忘れていて「ママ、どうしたのよ!」と娘に怒られますし、お弁当が必要なことをその日の朝まで忘れていることもあります。

こんなにいい子なのに、私のせいで落ちたらどうしようと思ったら、いてもたってもいられなくなります。家事やほかの用事をしているときは大丈夫なのですが、娘の受験に関連することを考えるとドキドキしてきたりします。
わたしはもともととても気が弱いたちで中学受験にも失敗し、それ以来一発勝負はできるだけ避けてきました。

娘は主人のおおらかな性質を受け継いだみたいで本当によかったのですが、私のような母親では、娘にも悪影響を及ぼしてしまいます。

私は娘の受験の日までどうしたらいいのでしょうか? ニコニコしていようと思っていますが、顔がこわばっているみたいです。おおたさま、是非アドバイスをお願いいたします。(困ったママ)

回答はこちら

A.人間らしくて素敵です。今のままでいいと思います。それでも不安なら旦那さまの力も借りて、みんなで乗り越えて!

うわー、素敵なお母さまですね!
娘様のために一生懸命な姿が目に浮かびます。
そして、娘さんのことを「こんなにいい子なのに……」といえたり、旦那様の性格に触れて「おおらかな性質を受け継いだみたいで本当によかった……」といえたり、ご家族のいいところを発見するのがとてもお上手なのですね。

これはものすごいいいことです。
普通の人がまねしようと思ってもなかなかできないことです。「うちの子はダメで……」と嘆く親御さんが圧倒的に多いですから。このポジティブなものの見方が、きっと娘さんを支えていると思いますよ。

でも、ご自身に対してはネガティブに見ちゃうんですね。
不思議です。
けど、大丈夫。
中学受験生の親をしていて不安じゃない人なんてほとんどいないと思います。 みんな多かれ少なかれ不安を抱えながらやっています。 いくら不安でも、こればっかりは見守るしかないですからね。

中学受験は、親の胆力が試される機会でもあるんだと思います。 これから娘さんが大きくなったら、ますます見守るしかなくなるケースが増えていきますからね。
娘さんの力を信じるしかありません。
でも、困ったママさんの場合、それはすでにできているんだから大丈夫でしょう。

お母さんが多少うっかりでおっちょこちょいだからって、そのせいで娘さんが受験に失敗するようなことはありません。
受験日を間違えたり、受験票をなくしちゃったりしなければ(笑)。
本当にそこも心配であれば、旦那様の力も借りて、みんなで乗り越えればいいでしょう。

こわばった笑顔でもいいじゃないですか。
人間らしくて素敵です。
完璧な親なんていません。
今のままの困ったママさんでいいと思いますよ。

娘さんの中学受験が終わったら、困ったママさん自身が一回り成長しているかもしれませんね。一発勝負恐怖症も治るかも!?

もしよろしければ、気晴らしに、拙著『もし中学受験で心が折れそうになったら』を読んでみてはいかがでしょうか。ちょうど小6の秋以降の受験生たちの様子を、塾講師の視点から描いた小説仕立ての本です。娘さんの姿にも重なる登場人物に出会えるかもしれません。

素敵なご相談、ありがとうございました。

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