育児・教育ジャーナリストおおたとしまさの中学受験 心すっきり相談室 vol.1
Q.出来のいい子ですが、私はダメ母。中学受験ができるでしょうか?
おおたとしまささん。
著書を何冊か読ませて頂いております。 よろしくおねがいします!
試しに受けてみた全国統一小学生テストがなかなか良い成績で、それがきっかけで有名塾の最上位クラスに小2から通塾しています。 塾は楽しいようです。
息子は「ノーベル賞をとりたい」「お医者さんになりたい」「開成に行く」とやる気満々。親バカだとは思いつつ、主人の「サッカーのセレクションで良い成績だったらサッカークラブに入れるよね♪ それと同じじゃない」という一言で、息子の夢を叶えたいと思い、早い時期からの通塾に至りました。
小学校でも通知表は教科、生活態度共にほとんどが◎
お友達からもお勉強のできる子と一目置かれていますが、親の目からすると、ちょっと浮いたイメージ。中学受験をして同じようなお子さんがいる学校に行けば、いいお友達が出来るのではないかという期待もあります。
塾の先生には「出来ないお友達をバカにしたりしないのが偉い」とも褒めていただいています。
低学年のうちの成績はあてにならないとは思いますが、親バカながら出来のよい息子です。つい子どもへの期待が大きくなってしまうのですが、中学受験という大それた事が、私の手におえないような気がしてしまい通塾させながらも不安いっぱいです。
そんなダメ母にアドバイスをお願いします! (めぐやん)
A.うらやましい!どんどん応援しよう!
ただし、目先のテストの点数にはとらわれずぎないこと
成績が良くて、楽しく通塾。小学2年生にして「ノーベル賞がとりたい」「お医者さんになりたい」「開成に行きたい」って、「意識高すぎでしょう!」ってツッコミがあちらこちらから聞こえてきそうなうらやましい状況ですね。「塾に行ってもなかなかやる気を出してくれなくって……」という親御さんたちからは羨望を通り越して妬みのまなざしを受けてしまうかもしれませんね。
いやしかし、旦那さんのひと言も秀逸。たしかにこれがサッカーのセレクションなら、サッカークラブに入れますものね。本人がやる気なのであればどんどん応援してあげればいいと思います。
中学受験で苦しくなるのは、親ばっかりが前のめりになって子ども本人のやる気が追いついていない場合がほとんどです。本人にやる気があるのなら、それがなによりの安心材料です。
プリントの整理などのお手伝いが必要になることはありますが、親が勉強を教えなければいけないということはありません。むしろ「下手に教えないでください」と塾からは言われるものです。めぐやんさんが今の調子のまま、子どものやる気をサポートする立ち位置に徹すればいいのではないでしょうか。中学受験の子どもをサポートするには「ダメ母」くらいでちょうどいいのです。
ただし、低学年から塾に通い、効率の良い勉強になれてしまっていると、テストの点数を取ることばかりうまくなってしまい、高学年になってから伸び悩むということもあります。目先のテストの点数にとらわれすぎないように気を付けましょう。