朝学習から始まる中学生への学習指導
inter-edu’s eye
最先端の学習設備が整えられており、広々とした清潔な校舎で中高6年間を過ごすことができる武南中学校(以下、武南)。生徒の学校生活を毎日見守るクラス担任の先生による学習指導から、完全中高一貫校だからこそ大切な「中1の学び方」をご紹介します。
学習意欲を伸ばすスクールライフ
中学1年のクラス担任・理科教諭として、生徒と向き合いながら学習指導に当たる柄晃裕先生からお話をうかがいました。
勉強を習慣づけるために朝読書と朝英語を実施しているそうですね。
本校では、ショートホームルームが始まる前の15分間を活字に触れる機会としており、「私の読書シート」を記入しています。筆者の思いや考えを読み取る『読解力』は、大学受験だけでなく生徒たちの将来にとっても大切な力になります。推薦図書を読むことで新たな知識との出会いに繋がっているようで、生徒の読書シートからは一人ひとりが小さな発見や感動と出会っている様子が見られます。
朝読書以外の日は、ICTを活用して英語の4技能を鍛える朝英語を行います。本校では授業以外でも英語を聞いたり使ったりする機会が設けられています。
朝の15分間にメリハリをつけて取り組むことで、1時間目の授業にも集中して学習に臨むことができます。実は朝読書の時間には先生はその場にいませんが、先生の目が無くても自分たちで集中した環境をつくれる、それが武南中生です!
教室の壁だけでなく、始業・終業のチャイムも無いとうかがいました。
生徒自身が時計を見て行動しますが、入学当初は時間を守ることができません。友だち同士で「3分前行動」を徹底することで授業の準備ができるようになってきます。家庭での学習計画を立てるときには、スケジュール管理の基本として時間も決めるよう指導しています。「この宿題はどれくらいの時間がかかるのか」、「テスト勉強はどれくらいすればいいか」など、時間を意識した無理のない学習計画を立てることで、着実な学力向上に繋がります。
苦手を克服する手厚い指導
普段の授業時間以外でも取り組む「通常講習」と「再指導」の進め方についてお話をうかがいました。
生徒間の学力のばらつきには、どのように対処されていますか。
朝や放課後に開かれる定期的な「通常講習」を実施しています。普段の授業とは一味違った各教科のテーマが決められており、高校で教わる超発展レベルから授業の基礎基本まで、自分の希望する内容を勉強できます。中1生から「自分の好き」を伸ばしたり、「自分の苦手」を克服する良い機会となっています。
年に6回ある定期考査の補習があるとうかがいました。
全員で全教科の合格点を目指してもらうために、日々の小テストの追試や試験前の補習など、頻繁に勉強する機会が設けられていますが、それでも定期考査の結果が不合格だった生徒全員が受ける「再指導」があります。再考査の合格を目指して徹底的に復習や課題に取り組くことで、学習の取りこぼしを防いでいます。生徒自身が常に理解度を測り、合格するまで「勉強しなければならない」環境は学習習慣と基礎基本の定着に効果的です。
また、本校は壁も扉も無い「開かれた職員室」なので、丸テーブルを用意したスペースでは先生へ質問することができます。放課後の質問タイムを活用している様子から「わからないことを解決したい」と学習に前向きな生徒たちが育っていると実感しています。
生徒一人が一冊ずつ携帯する手帳の活用について教えてください。
この手帳は「振り返り力向上手帳」とも呼ばれ、生徒のPDCAサイクルの向上に役立ちます。自分で目標と計画を立て、実行した内容を振り返ることで次に活かすサイクルを回すことが活用の目的です。帰りのショートホームルームの前にみんなで手帳に記入しますが、最も重要な点は「やることリスト」です。週の初めに1週間ですべきことを考え、具体的な学習内容を書き出していきます。
各教科の進度をしっかりと理解し、課題を把握し、自分の理解度と照らし合わた学習内容を計画しなければなりませんが、安心してください。リストの内容はクラス担任がチェックしてコメントします。生徒自身が、「英語に偏っているな、数学にも取り組まなければ!」、「漢検が近づいている! 授業の復習と両立しながらその勉強をしよう」など、目標や課題に気づくことができるので、これが書けるようになったら、卒業後の社会人生活でも使える力の財産となります。
柄先生が担当する理科の授業にはどんな魅力がありますか。
理科は実験や観察に面白味がありますが、高校生や大学生が習う本質的な内容を理解した時、世界の見え方が変わってきます。発展レベルに挑戦したい生徒も満足できる副教材を活用したり、地質学や生態学をテーマにしたフィールドワークではiPadを駆使して調べ学習をすることで、意欲的な生徒の好奇心が満たされていきます。
平凡を非凡に努める凡事徹底
人間教育の基礎として掲げられた標語「凡事徹底」が意味する、生活規範を大切にした学びについてお話をうかがいました。
教養を身につけることが目的だという学び方について教えてください。
夏季休業中に全員参加で行われる「特別講座」では、学校外から講師をお招きして、普段触れることのない専門的な内容を学びます。さいたま地検の検事の方々による模擬裁判、メディアリテラシー教育や財政教育プログラムなど内容は多岐に渡ります。
「探究学習」も生徒の生き方を考えるキャリア教育につながっています。中1生は自らの意見をまとめて文章で伝える訓練を積み、中2生はアジア研修旅行の事前学習として歴史や文化を学び、課題意識を持ったうえで現地に臨みます。中3生は一人ひとりが自由に設定したテーマをとことん追求した探究活動を行います。自分の進路に直結する教養を身につけるとは、まさにこういうことです。各学年の活動にしっかりと取り組み、ステップアップしてほしいと思います。
普段の生活では「凡事徹底」の下、基本的な生活態度を身につけます。特に中1生のうちは武南中生としての自覚を高めるために「挨拶をする、整理整頓をする、服装を整える、時間を守る、授業に集中する」ことをしっかりと意識して、自分のものにしていきます。
中学受験にチャレンジする皆さんへのメッセージ
本校は、中学校そのものの規模は小さいですが、生徒も教員も常に新しいことにチャレンジし続けている学校です。指導方針や教育内容を知っていただきながら、併せて学校にも足をお運びください。個々の生徒に合わせた最先端の教育で、一人ひとりの希望の進路を実現します。受験は大変なことが多いですが、明るい未来を切り開くためにも今できることを精一杯がんばりましょう! 近いうちに皆さんにお会いできることを楽しみにしています。
編集者から見たポイント
2019年の連載ページでも武南の魅力について熱く語っていただいた柄先生からのコメントをお届けしました。先生方から手厚い指導を受けることができる学校規模のメリットがよく伝わってくるお話でした。道路を挟んで向かいに位置する武南高等学校の施設を利用するなど、学校外で活動する機会も多いそうです。最寄り駅から通いやすいアクセスを徒歩で確認しながら、武南の素敵な学び舎を見学してみてはいかがでしょうか。
イベント日程
イベント名 | 日時 |
---|---|
学校説明会 (オープンスクール) |
2020年7月26日(日) 10:00~12:00 |
学校説明会 (オープンスクール) |
2020年8月23日(日) 10:00~12:00 |
学校説明会 | 2020年9月27日(日) 10:00~12:00 |
学校説明会 | 2020年10月25日(日) 10:00~12:00 |
連載コンテンツ
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希望の進路を叶えた卒業生たち
武南で過ごした最高の6年間を振り返って
2022年9月27日
授業風景
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英語に強い武南の授業スタイル
ICT活用や2人体制のネイティブ講師紹介
2021年12月7日
授業風景