人気男子校の中学受験「入試攻略のヒント」
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総合大学の付属校であり、伸びやかな環境で大らかな男子を育てることでも知られる日本大学豊山高等学校・中学校。2022年度に行われた中学入試においては、募集定員222人に対して実際の受験者数が1,955人、全4回の平均倍率は5.55となり、人気エリア文京区における男子校としての存在感を示すに至りました。今回は2023年度の中学入試に焦点を当て、傾向や対策について探っていきましょう。
各科目を作問する先生方に聞きました!
全4回の入試日程の半分、2/1午前(第1回)と2/3午前(第3回)は4科入試となります。各4科目(国・算・理・社)の作問を担当する先生方から、「重要なヒント」をお聞かせいただきました。
出題内容や解答時に注意すべきポイントを教えてください。
国語大きく分けて①言葉の知識問題、②説明文、③小説の3つから構成されています。知識問題は、漢字の読み書き、部首、ことわざや四字熟語の意味など基礎的な内容です。文章問題は選択問題を中心に、記述問題を含めた接続語・空欄補充・内容合致や心情の説明など、基本的な問いを中心としています。
算数毎年判別できない解答が見られます。せっかくの頑張りが残念な結果になってしまうので、文字や数字を丁寧に書きましょう。長い設問文を苦手としている生徒が多く、問題をしっかり読み解く習慣をつけるようにすると良いでしょう。
理科表や図に惑わされず、まずは問われている内容をきちんと理解してください。漢字での回答が指定されている問題もありますので、その場合は必ず指示に従って記述するようにしましょう。
社会時事問題に関連した内容が多く出題されます。新聞やニュースを見るようにして、社会への出来事に関心を持つようにしましょう。また、気になったニュースで知った用語や語句は、漢字で正確に書けるように練習してください。
過去問を例にした具体的な対策法について教えてください。
国語米をよく[ムラス]。[ ]内を漢字に直しなさい。ただし、送りがなの必要なものは、それもふくめて書きなさい。
上記のように、漢字はもちろん、送り仮名も正確に答えることが求められます。また、記述問題では文末表現(~こと。、~から。など)や字数制限(20字以内で答えなさいなど)に注意してください。解答そのものやヒントは必ず本文中に書かれていますので、焦らずに注意深く読むようにしてください。
また、小6までに学習した漢字は読み・書き・正確な送り仮名を含めて必出問題となります。基本的な言語力や読解力があれば十分に解ける問題になっています。
算数過去問の出題傾向を意識しながら、数多くの問題にチャレンジして学習を深めていきましょう。表現力や思考力を問う内容が含まれますので、文章や数式で解答への道筋を記述できるように繰り返し練習してください。
理科理科の4分野である物理・化学・生物・地学からバランス良く出題されます。例えば化学分野の問題では、水溶液の種類を推察する問題を扱いました。BTB溶液や水溶液の性質を問う内容でしたが、小学校の学習内容で十分に対応できます。これまでの学習内容をもう一度理解し直しておくことと、落ち着いて問題を読むことが重要です。
社会地理では、その年もしくは近年に発生した自然現象(台風、多雨、水害、線状降水帯)に関するものなど、時事問題につながる出題が多くなっています。歴史では、過去の出来事から今年は何年目になるか、といった「節目の年」に関わる出題が多い傾向にあります。受験年度の8~9月頃までに起こった出来事をしっかりチェックしておくと良いでしょう。
入試で測った力を伸ばしていくための学習内容や指導方針を教えてください。
国語本文や選択肢の文意を的確に読み取り、把握する力(語彙力・読解力・思考力)を測るための入試問題ですから、豊かな語彙力を有し、読解力を伸ばしてより深く広く思考できる力を育みたいと考えています。さらには論理的に考える力や、共感したり想像したりする力を身につけ、読書を通して自己を向上させようとする態度を養ってほしいと願っています。
算数入試を通して、基礎学力が足りているか、考える力を持っているか、表現する力を活かそうとしているかを測ります。入学後は大前提としてまず数学を好きになってもらえるように指導しています。そして、論理的に物事を捉えて、客観的に考えながら的確な表現ができる人物に育てていきます。
理科入試本番では、問題文を落ち着いて読み、問われていることを正確に理解できる姿勢が問われます。入学後は中学の3年間でバランス良く理科の4分野を発展させていき、高1では物理基礎・化学基礎・生物基礎の3科目へと展開します。大学付属校のメリットを活かして、大学進学を明確にイメージしながら受験勉強へのモチベーションを高めていきます。
社会幅広い知識が求められる科目なので、過去・現在・未来のさまざまな問題に対して、自ら学び、考え、行動する力を身につけていくことを学習目標に定めています。授業に限らず、男子校ならではの行事や部活動からの学びもたくさんあります。本校の教訓である「強く 正しく 大らかに」のように、伸び伸びと自分の可能性を広げていってほしいです。
先生方から受験生・保護者に向けた応援メッセージをお願いします。
先生一同どの科目の授業であっても、独自の面白さや魅力にあふれています。「この科目の勉強が楽しい」と思えるほどに好きになれば、それはあなたにとっての得意科目と言ってもよいでしょう。
さまざまな分野に興味を持ちつつ、無限の可能性を信じながらチャレンジを繰り返してほしいと思います。
わが子を一歩先に成長させる中学入試への挑戦
学校説明会などの場で、数多くの親子へ「成長に寄り添い、人としていかに成長するか。多様な社会に学ぶ子どもたちに向き合う瞬間を大切に」と語りかけてきた広報主任の田中正勝先生からも、熱いコメントをいただきました。
2022年度の中学入試における総括をお聞かせください。
田中先生付属校や進学校といったカテゴリーにとらわれない、男子の進路に大切な要素をご理解いただいた志望校選択が強く現れていた入試となりました。一過性の人気ではなく、本校が認知され、受験生保護者の皆さまに支持された結果です。
第1回入試で合格を得られた受験生、全入試回を経て合格を得た受験生、すべての受験回を経てもご縁をいただくことができなかった受験生、あらゆる保護者の皆さまから御礼の言葉をいただきました。「中学入試という貴重な体験ができました」「苦難に向き合うことの大切さを知りました」「目標を持つことの意味を知りました」など、保護者の皆さまの思いや支えが受験生をたくましく成長させます。そして、得られた結果をしっかりと受け止め、それを礎にステップを踏む。入試を通して、そんな素敵なご家庭と巡り合うことができました。
受験生へのメッセージをお願いいたします。
田中先生自分をしっかりと持っている、やりたいことやチャレンジしたいことを持っている、たくさんの仲間を作りたいなど、あらゆる思いを持った生徒に本校の6年間を謳歌していただきたいと考えています。受験に向き合う際の、一つひとつの積み重ねがあなたを大きくします。そして本校でもっと大きくなってください。
編集後記
5名の先生方が伝えたかったのは、全力で中学受験にチャレンジしてみようというメッセージではないかと感じました。本格的な秋を感じ始める頃には、来年2月に向けた受験校選びや勉強の総決算が始まります。気を抜かずに夢の実現に向けて全力疾走を続けましょう!
イベント日程
イベント名 | 実施日時 |
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中学入試説明会 | 2022年10月15日(土) 14:00~16:00 |
中学入試説明会 | 2022年11月19日(土) 14:00~16:00 |
中学ミニ説明会 | 2022年12月10日(土) 10:00~12:00 |
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