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難関大学への合格実績が大きく伸びている佼成学園女子中学高等学校(以下、佼成女子)。その背景には、生徒の熱心な学習意欲に応える先生たちの姿がありました。連載第1回目では、どのような指導がなされているのか、特進留学コース出身で卒業生の笹川さんと、指導担当の中野先生のインタビューをお届けします。
早稲田合格の背景にあった先生のサポート
笹川さんは、中学1年生から高校2年生までソフトボール部で活動していたそうです。海外留学まで部活動に打ち込んでいた笹川さんは、どのように受験勉強を乗り切ったのでしょうか。学校生活の思い出を語ってもらいました。
人生を変えた恩師との出会い
笹川さん
ena府中校出身で、立川国際との併願で佼成女子を受験。英語に力を入れている学校ということが併願理由。現在は早稲田大学教育学部に在籍。
インターエデュ(以下エデュ):特進留学コースを選択した理由を教えてください。
笹川さん:留学から帰って来た部活動の先輩が、自分の意見をしっかり持って発言している姿に憧れて、私も留学コースに行くことを決めました。卒業単位として認められる11ヵ月の留学期間を通して、自分を客観的に見つめることができ、自分の欠点を知ることができたので、帰国してからの私は確実に変わったと思います。友だちからも、「変わったね」と言われました。
自学自習の実践として、放課後には生徒が自然と集まって、予習復習のために先生に質問をしています。
エデュ:学校生活で一番の思い出は何ですか?
笹川さん:人生を変えてくれた恩師に出会えたことです。すごく厳しくて、宿題もたくさん出す先生でしたが、ひたすらまじめにこなしたので、自学自習が身につきました。部活動も厳しく、両立が大変でしたが、時間の使い方を学べたおかげで、受験勉強を乗り切ることにも繋がったと思います。
また、クラス委員だったときには、人の上に立つにために何をすべきかを教えてもらいました。大学ではプレゼンテーションのサークルに入り、意見のまとめ役として議長を務めていますが、それは先生が指導してくれたおかげだと思います。
先生が作ってくれた“頑張れる雰囲気”
定めた夢に向けて、最後まで頑張り抜こうとする生徒たちのサポートに徹するのが、“佼成女子流”の進路指導。
エデュ:受験勉強において、先生はどのようなサポートをしてくれましたか?
笹川さん:私たちの望む全てのサポートを先生たちから受けました。また、推薦入試やAO入試で進学先が決まった後の生徒も、これから一般受験を控えている生徒も、みんなで力を合わせて頑張っていこうという雰囲気を作ってくれたのが良かったです。
学校行事などから培ってきた友情や信頼関係が、受験勉強の際にも活かされています。
エデュ:受験の時期をどのように過ごしましたか?
笹川さん:佼成女子の一番良いところは、校内で「特別進学講習(講習室)」があり、友だちが勉強しているところを見られることです。つらくて勉強をやめたいと思っても、自習室で仲のいい友だちが勉強している様子を見ると、私も勉強しなくちゃと思えるんですよ。そういう無言の支え合いができるのは、佼成女子ならではだと思います。
受け入れてくれる先生が必ず見つかる学校
「グローバルの佼成」では、定期的に刊行しているイングリッシュ・ニュースペーパーなどで英語に触れる機会を増やすことで、世界を意識できる人材の育成に力を入れています。
エデュ:早稲田大学の教育学部はなぜ志望したのですか?
笹川さん:教育学部受験の動機は、恩師への感謝の念からです。実際に教員になるかはまだ決めていませんが、大学受験のときに、いろいろな学部を見て、今まで関心を持っていなかったものも面白いと思うようになりました。大学では、多くの新しいことにチャレンジしながら、自分の可能性を広げていきたいです。
エデュ:最後に、受験生に伝えたい佼成女子の魅力を教えてください。
笹川さん:佼成女子なら、自分を受け入れてくれる先生が必ず見つかります。勉強したいと思ったとき、いつでも質問を受けてくれる先生がいるのは、この学校の強みだと思います。生徒のやりたいことを叶えてくれる学校ですね。
9割の生徒が難関大学に合格! 注目の合格実績
笹川さんが話してくれたように、佼成女子は、生徒が希望する進学への夢を叶えてくれる学校です。特に、近年はその成果が著しく、早慶上理、GMARCHへの合格実績を大きく伸ばしています。こうした背景には、放課後の進学講習や「特別進学講習(講習室)」とタイアップした授業など、難関大学の入試に直結した効果的な学習のしくみがあります。
保護者へのケアも怠らない! 先生の親身な進路指導
佼成女子の先生たちは、どのようなことを心がけながら大学受験を指導しているのでしょうか。中野先生が、進路指導の裏側を教えてくれました。
学校で過ごす6年間の一貫教育が、生徒と先生の信頼関係を築きます。
エデュ:進路指導で心がけていることを教えてください。
中野先生:志望校決定の際は、選択している受験科目がある学校の中から、可能な限り偏差値の高い大学を選ばせるように指導しています。偏差値が高くないA判定の大学が第一志望でもいいと言う生徒がいますが、周りの受験生の学力の伸び幅が、自分の学力の伸び幅を上回ってしまったら、どんなに頑張っていても相対的に偏差値は下がります。
だから、第一志望よりも偏差値が高い大学を志望していないと、受験の後半戦に自分の目標とする進学先を諦めなければいけない可能性があるのです。
エデュ:女子校ならではの指導はありますか?
中野先生:男子は短期集中で指導した方が良いのですが、女子は、地道な勉強時間の長い方が結果を出します。また、「みんなでやる」という意識が強いので、「全員で頑張ろう」と指導する方が、生徒も身が入りやすいですよ。
エデュ:ご家庭へのケアはどうされているのでしょうか?
中野先生:保護者の皆さんへのケアは大事です。私自身のメールアドレスを、保護者と生徒に公開しているのですが、お子さまの様子を心配するお父さま・お母さまからは、頻繁にメールが届きます。人間は24時間ずっと集中し続けることはできませんから、家ではリラックスしていても、学校でしっかり勉強していたりします。学校での勉強の様子を知らせて、保護者の皆さんのストレスや心配を軽減するのが、私の重要な仕事ではないかと思っています。家族であれば、頑張っているお子さまを無条件で応援するサポーターであってほしいですね。
編集部から見たポイント
笹川さんと中野先生のお話をうかがい、佼成女子は生徒と先生、そして保護者と学校との信頼関係が強い学校だと感じました。また、笹川さんが「卒業するときに、すべての勉強は、根底が一つにつながっているのだと気づきました。だから、大学では、どの勉強も楽しいです。」と目をキラキラさせて話してくれたのも印象的でした。佼成女子の受験勉強は、単に入試を突破するだけのものではなく、学ぶことの楽しさを教えてくれるものだといえるでしょう。難関大学への合格実績が伸びている背景には、先生たちが伝える“勉強する楽しさ”もあるのかもしれませんね。
次回は、佼成女子を語る上で外せない、「英検まつり」を紹介します!