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佼成学園女子中学高等学校(以下、佼成女子)での学びは、大学合格にどのように結び付いているのでしょうか。今春、国立大に進学した卒業生と進路指導部長の松村先生にインタビュー。希望の進路を叶える佼成女子のサポート体制についてご紹介します。
2018年度合格状況速報! ≫「佼成女子だから合格できた!」卒業生インタビュー
佼成女子に入学したきっかけを教えてください。
M.Sさん:中学入学のタイミングで東京に引っ越しが決まっていて、母親の薦めもあり佼成女子に決めました。助産師になりたいという夢があったので、高校で選択できる特進文理コースに「メディカルクラス」があったことが最終的な決め手になりました。
メディカルクラスでの勉強はいかがでしたか。
M.Sさん:週2回、実験があり、イカの解剖をしたり細胞観察をしたりたくさん実験することができました。数学もほかのクラスに比べ多かったです。医学部や理工学部、薬学部を志望する仲間もいたので励みになりました。
大学合格につながった授業や課外学習はありましたか。
M.Sさん:国公立大向けの「トップレベル講習」ですね。佼成学園中学校・高等学校で選抜された生徒と一緒に受ける講習で、毎日夜8時まで頑張りました。ほかにも受験専門スタッフが弱点克服の講義を行う「特別進学講習」もあり、受験に対してしっかりサポートしてくれます。
大学合格に向けて実力がついたと実感できたのはいつごろですか。
M.Sさん:高3の時、過去問で9割正解したときに自信がついた感じですかね。
進路を実現するために努力したことはありますか。
M.Sさん:中学入学当初は定期テストの学年順位が満足できなかったので、国公立を絶対条件にして、負けん気を出して頑張りました。勉強面では、覚えるページ数と必要な日にちを見積もって、計画的に行いました。生活面では、時間の使い方にメリハリをつけ、切り替えをするようにしました。
大学でも役に立つ佼成女子の英語
進学先の大学を決めた理由は何だったのですか。
M.Sさん:国際看護実習があったということと、助産師の資格も取得できるという点から国立看護大学校が目標になりました。国際看護に興味を持ったのは、ニュースを見て世界について深く考えるようになったことと、学校で職業研究をしたときに調べたのがきっかけです。
国際看護は英語力も重要ですが、佼成女子での英語はいかがでしたか。
M.Sさん:高1で英検2級、高3で準1級を取得しました。学校で学んだ英語を活かして活躍したいという思いがありますし、大学の英語の授業では、佼成女子時代にスピーチコンテストなどで培った英語力が活きていると思います。
佼成女子で良かったことや魅力だと思うところを教えてください。
M.Sさん:メディカルクラスで学んだ化学や生物が今、応用できていることに感謝しています。それに、英語力が身についたことも大きいです。女子校ならではの生活が自分を成長させてくれると思いますし、女性同士だからこそ理解しあえることもあります。また、先生の支えがあったから安心して学校生活が送れたと思います。アットホームで、いつ来ても安心できる学校です。
10年後の自分がイメージできる進路学習
勉強や進路の相談を受けたとき、どのような対応をされているのでしょうか。
松村先生:相談をする生徒の多くは、不安を抱えていると思うので、「私たち教員の言う通りに勉強すれば問題ない」と声を掛けています。具体的には、学習進度を調整して、次のステップを明示するように指導したり、さまざまな機会に面談で話を聞くようにしています。また、生徒のために良いと思ったことはすべて実践することを心掛けています。なるべく多くの先生の視点から多面的なアドバイスができればと思っています。
進路決定までのサポートや、進学を叶えるために必要な要素について教えてください。
松村先生:中学に入学してから大学卒業まで10年先をイメージできるようなプログラムを実践しています。中学では職業について調べ、高校ではキャリアを考えたうえで進学先を決めていきます。また、何でも言い合えるような仲間との関係づくりを奨励しています。「一緒に合格したら嬉しい」といった仲間関係・連帯感を大切にするのが女子の特性だと考えています。
希望する大学への進学を勝ち取るために必要なのは、小さな成功体験を積み重ねるということでしょうか。コツコツ勉強して少しずつ成績を上げる、地道な努力の積み重ねが大事だと思います。生徒には、なれる自分を探すのではなく、なりたい自分になる自信をつけてもらいたいですね。
今後の教育改革に向けて考えていることはありますか。
松村先生:受験知識としての学力向上だけでは、社会生活で活躍できないと考えています。圧倒的な学力プラスワンとして、クラブ活動・地域ボランティア・委員会活動・行事関連などをやっていくことが大事です。小論文やプレゼンテーションなど、表現する場を増やしながらも、それらが苦手な生徒たちも、他のかたちで才能を伸ばして社会の役に立つ大人に育てていくことが我々の使命だと考えています。
編集者から見たポイント
「“想像”と“創造”のために、いろいろな経験をすることが大事」と今後、生徒たちに求められる力を話す松村先生。進学に必要な学力だけでなく、将来社会に出たときに役立つ力を佼成女子の6年間ではぐくむということもお聞きしました。夢が見つかっている人も、これから見つける人も、安心して通える進路サポート体制が佼成女子に備わっているという自信が伝わってくる取材でした。
9月には学園祭である「乙女祭」が開催されます。入試相談コーナーも同時開催されますので、お子さまと一緒に、学校の雰囲気を確かめてみてはいかがでしょうか。