驚異の英検取得率100%満足度の高い佼成女子の英語教育
inter-edu’s eye
2020年の大学入試改革における英語4技能の重要性や、グローバル社会を生き抜くために英語への注目度はどんどん上がってきています。佼成学園女子中学高等学校(以下、佼成女子)では、早くから英語教育に力を入れ、現在では中3の英検3級以上の取得率100%、その内の81%が準2級以上を取得しています(1級・準1級・2級をそれぞれ1名ずつ含む)。今回は、佼成女子の英語教育の秘密に迫ります。
英検3級以上取得率100%を達成!
「英語の佼成」・「グローバルの佼成」と呼ばれるほど英語教育に力を入れている佼成女子。「国際社会の平和に貢献できる人材の育成」という建学の精神に基づき、早くからグローバル社会で活躍できる人材を育成しようと英語教育を熱心に進めてきました。
2014年には、スーパーグローバルハイスクール指定校を受け、英語に関するさまざまなプログラムを進めてきました。英語検定の取得もその中のひとつです。
学校全体で取り組んだ結果、2016年度中学での英検3級以上の取得率は78.6%に上り、2017年度にはついに100%に達しました。その中でも英検準2級以上の取得者は81%となっております(1級・準1級・2級をそれぞれ1名ずつ含む)。
文部科学省が行った平成29年度「英語教育実施状況調査」の結果によると、全国の中学校3年生のうち、英検3級以上を取得または相当の英語力を有すると思われる生徒は40.7%となっており、その結果と比べてもかなり高い数値であるということがわかります。
こうした実績や英検に対する取り組みが評価され、日本英語検定協会から全国で7校だけが選ばれた「ブリティッシュ・カウンシル駐日代表賞」を受賞しました。
英検3級以上取得率100%の秘密とは
英検取得率100%を達成した理由は、佼成女子の骨太な英語教育にあります。
英語の授業は分割で実施。中学1年では「英語初級者」と「英語経験者(英検4級以上)」の2クラスに分け、中学2・3年では、それぞれ英検取得目標の級ごと3クラスに別けて分割授業を行っています。
授業も4技能をバランスよく向上させるプログラムを中心に進めているほか、オンラインの英検対策プログラムも積極的に活用しています。英語の授業以外でも英語に触れる授業を展開。
音楽と美術では、ネイティブ教員による授業で楽しくためになる英語を身につけていきます。音楽や美術といった実技科目を英語で行うため、「活きた英語」が楽しみながら自然と身につくと好評です。
ネイティブの先生は授業のほかにも、昼休みにネイティブの先生が指導に当たる「グローバルセンター」や、英語での校内放送などを担当。校内にバイリンガルで表示を行うなど英語が自然に身につくような環境が整っています。どのコースの生徒も充実の英語教育が受けられます。
また、「英検まつり」という学校独自の行事も実施しています。検定試験2週間前から毎朝約30分間、英単語・英熟語の暗記に挑戦する「英単チャレンジ」、放課後に受検級ごとの英検対策講座を開講する「英検スポット講習」など充実した英検対策を行っています。英語が苦手な生徒も全員で努力することで向上心を持って取り組むことができます。
佼成女子が目指すこれからの英語教育
まだまだ進化を遂げる佼成女子の英語教育について、広報室室長補佐 楓先生にうかがいます。
中学の生徒全員が達成した英検3級以上の取得ですが、佼成女子の英語教育はここでは終わりません。
英検に関していえば、準2級以上の取得が目指すべき目標です。
そのためには、「朝読書」などほかの時間にも英語をからめたり、英語4技能をバランスよく伸ばすプログラムを進めたりするなど進化した「新・英検まつり」を考えていきます。
また、英検の取得はあくまで英語でコミュニケーションをスムーズに取れるようになるための手段であり、最終目的ではありません。グローバル人材の育成を進め、社会で即戦力として活躍できる女性を育てていきます。
編集者から見たポイント
中学校全体で挑む英語検定。全員が取得するまでには先生方のさまざまな努力や心配りがあるそうです。特に英語が苦手な生徒に対しては、「英語が話せるってこんなに楽しい!!」という気持ちが芽生えるようフォローしているそう。日々のこうした積み重ねが驚異の100%につながっていることがうかがえるエピソードでした。英語を楽しく学んで、英検も取得できる。これが「英語の佼成女子」と呼ばれる理由ではないでしょうか。
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