inter-edu’s eye

郁文館夢学園の春の一大イベントである「体育祭」。今年は学園全体の一体感をより高めるため、初めて中高合同で5月30日(土)に開催されました。生徒の自主性を高める「夢教育プログラム」の1つとなる体育祭は生徒たちが中心となって実施されます。その準備段階から当日の様子、後日談までをご紹介します。

生徒たちが一丸となって行う体育祭準備

準備の様子を体育祭前にうかがいました。

※エンターテインメント委員…郁文館における体育祭、文化祭などの行事の企画・運営を行う委員。

インターエデュ(以下、エデュ):今年の体育祭のテーマは何ですか?

山本さん:「完全燃焼はカッコイイ!」です。恥ずかしがらずに、最後まで突っ走って体育祭を盛り上げることはとてもカッコイイ、という意味を込めています。

エデュ:今年、体育祭を企画・運営しているのは、総勢何人くらいですか?

天野先生:今年はエンターテインメント委員会に体育祭スペシャルメンバーも加わり、総勢70人くらいです。

エデュ:とても多いですね! 準備はどのような流れで行うのですか?

天野先生:準備の約8割を生徒たちに任せています。まず、当日の始まりと終わりの時間を決めてから、競技の内容を考えるのです。そして、その時間内におさまるようにタイムスケジュールを組んでもらいます。

山本さん:全生徒約1100人が平等に競技に参加できるように計算をする作業も、私たちエンタメ委員がすべてやります。気が遠くなるような作業ですが、根性でがんばります。

天野先生:与えられてやるのではなく、自分たちでひとつの行事を最初から最後までつくりあげることを経験すると達成感がまったく違いますし、社会に出てからもその姿勢がとても役立つと思います。自分たちがイキイキできる空間を自分たちでつくることで、自主性を育んでもらいたいのです。

エデュ:体育祭を行うことは、どのような意義があると思いますか?

野口さん:エンタメ委員の人もそうでない人も、体育祭を通して友達をたくさん増やすことができます。また、競技に負けたり、感動して泣いている子を抱きしめてあげている子がいたり、普段は見られないみんなのいろいろな姿を見ることができるのも体育祭ならではの光景で、とてもいい体験ができます。

山本さん:体育祭はいろいろなチャンスがある場だと思います。学年を越えてたくさんの人とコミュニケーションがとれる機会であり、運動が得意な人は実力を発揮して自信を持つことができる場であり、エンタメ委員になれば、その仕事を通して実はパソコンを使っての書類づくりに向いていることがわかったりなど、生徒のいろいろな扉が開いていく場であると思います。

こぶしを合わせて体育祭成功を誓う、天野先生とエンタメ委員の2人

天野先生:同じ場で学び、同じ場で夢を追いかける者として、全員が同じ気持ちになる「一体感」を持てることが体育祭の意義だと思います。また、私は人生において「一生懸命になる」ということが、とても大切だと思っています。体育祭という場を設けることで生徒たちが一生懸命になり、さらなる成長をしてほしいと思っています。

6つの団が競い合った体育祭当日

郁文館の体育祭では生徒の住んでいる地域によって、黄色の「サンダー」、緑の「フォレスト」、赤の「フレイム」、青の「オーシャン」、白の「ブリザード」、黒の「シャドウ」という6つの団がつくられます。同じ地域から通学する中学1年生から高校3年生までがチームメイトとなり、学年を越えて団結力と絆を育むのです。

リーダーシップを発揮する団長たち。今年は創立126年にして、初の女性団長が誕生した。

中学1年生と2年生のソーラン節。高校生も一緒になって中学生を応援。

全員が盛り上がる騎馬戦。今年も白熱したバトルが繰り広げられた。

中学3年生の見せ場は組み体操。練習の甲斐があり、きれいに決まった!

体育祭のクライマックスは団対抗リレー。逆転優勝を狙い、全力で走る!

「大変だったけど達成感に大満足」と、エンタメ委員のメンバー。

大激戦の末、優勝を手にしたのは青の「オーシャン」団!
ほかのどのチームもみんな全力を出し切り完全燃焼した。

体育祭を終えて残ったのは大きな感動と成長!


エデュ:体育祭が終わっての率直な感想を聞かせてください。

山本さん:「初めての合同体育祭でしたが、高校生が中学生を支える雰囲気に心温まりました。

野口さん:無事に終わってほっとしたのと同時に、終わってしまったさみしさもあります。

村上さん:郁文館に入学して初めての体育祭だったのですが、想像以上に迫力があって、すばらしい体育祭でした。大好きなテーマパークのショーを見ているときよりも興奮しました!

エデュ:エンタメ委員の方は、体育祭を振り返ってよかったと思う点と反省点を教えてください。

山本さん:「事前にしっかりと準備していたおかげで、ほぼ時間通りに終えられたことがよかったです。反省している点は、自分の仕事に精一杯で、ほかの人へのフォローができなかったことです。

野口さん:初の中高合同体育祭が無事に成功したことで、来年もまた合同で行うことが決まったことがうれしいです。反省は、ほかのエンタメ委員との打ち合わせ不足で少し支障が出たことです。

エデュ:体育祭を通して、みなさんが得たものはなんですか?

山本さん:準備から携わることで、計画する力、先のことを考える力、時間の使い方など、たくさんのことを身につけることができたと思います。

充実した一日の最後に記念撮影。生徒たちの笑顔が清々しい。

野口さん:視野が広がり、責任感も強く意識できるようになるなど、体育祭前よりひとまわり成長できたかなと思います。それから、一緒に体育祭をつくりあげたすばらしい仲間たちを宝物と思えることですね。

村上さん:チームは住んでいる地域ごとでしたが、普段はあまり話すことのない中学の先輩や高校生とも顔見知りになれて、しかも団結することができたのがとてもよかったです。

「夢」に近づくための体育祭
〜エンターテインメント委員会顧問・天野大輔先生より〜

今年の体育祭は中高合同で行ったため、学校全体に一体感が生まれ、郁文館の生徒が1つになったという印象を受けました。 エンタメ委員はやるべきことを自分たちで考え、自分たちの仕事の意味をしっかりと理解して動いていたと思います。 郁文館の体育祭は、夢の実現に向けて自ら動く行動力を育むための「行動プログラム」に位置付けられています。エンタメ委員の生徒たちには、体育祭という一大イベントをつくりあげることによって、自分の「夢」をつくりあげていくプロセスをイメージできるように指導しています。 また、エンタメ委員でない生徒たちにとっても、1つの目標に向かって全力で努力することはすばらしいということ、周りの仲間と力を合わせることで感動が生まれ、多くのことが得られるということを知ってもらえればと思います。 来年からも中高合同で行うので、今までよりスケールの大きな感動や達成感を、体感していってほしいです。

編集者が見たポイント

エンターテインメント委員や先生のお話をうかがい、みなさんが準備段階から当日まで「すばらしい体育祭をつくりあげよう」としている熱意に感動しました。体育祭1つにしても、「自分で考える力」「コミュニケーション力」などが問われていく教育には、これからの時代に必要な力を育む郁文館の信念を感じることができました。

イベント日程

日程 時間
公開授業見学会&学食試食体験 7月4日(土) 11:30〜
第1回理事長説明会 14:00〜
クラブ活動体験会 7月11日(土) 11:30〜
在校生保護者主催 学校説明会 8月1日(土) 14:00〜