inter-edu’s eye
グローバル教育が重要視される今、郁文館夢学園(以下、郁文館)では英検指導や朝のNIE(Newspaper In Education)、また、今年度から始まったセブ島との「席上留学」など多様な取り組みが実施されています。では、6年間の大事な基礎となる中学校では、どのような方針のもと、指導が行われているのでしょうか?
今回は、中学校で目指す英語教育、そして郁文館が夢教育の三本の柱として掲げる「学力・人間力・グローバル力」の「グローバル力」について、中学副教頭にお考えをうかがってきました。
英検は9割得点で「使える英語」に
まずは、中学校で目指す英語教育について、中学副教頭で特進クラスの英語を担当する細越太郎先生にお話をうかがいました。
エデュ:中学校ではどのようなゴールを設定し、英語を指導されていますか?
先生:まずは、中学の3年間でしっかりとした英語力の土台を作ってもらいたいと思っています。中学英語では、英検でいうと3級の範囲が最も大事で、単語も文法も自在に運用できるようになるというのが目標です。「運用」とは「使える英語」にすることです。
エデュ:今、英検のお話が出ましたが、「グローバルリーダー特進クラスでは中3までに2級以上を、進学・特進クラスでも準2級以上を取得!」と掲げていますが、まずは3級の勉強が大事だとお考えなのでしょうか。
先生:はい。合格するには6割強の点数を取れればいいのですが、そこを8割から9割取れるよう、完璧に近いところまで学習します。そうやって3級の範囲を使いこなせれば、おのずと準2級や2級の合格はついてくるという実感があります。
エデュ:「使える英語」を身につけることに重点を置かれていますが、今年度始まったフィリピン・セブ島とのマンツーマンオンライン英会話「席上留学」でもそれは同じでしょうか?
先生:はい。授業でインプットした英語が、コミュニケーションツールとして実際に伝わるかどうかチェックできるのが特徴ですね。試せることで「使える英語」になっていくと考えています。
高水準の英語力が身につくことで広がる未来
エデュ:昨今、英語教育に力を入れている学校は大変多くなっていますが、郁文館ならではの特徴はどんな点とお考えですか。
先生:様々な独自の取り組みがありますが、中でも中3の6週間のニュージーランド短期留学も大きな特徴だと思います。グローバルリーダー特進クラスでは必修、進学・特進クラスでは任意ですが、それでも9割ほどの生徒が参加します。1~2週間だと、困難があっても我慢していれば終えられる長さだと思いますが、6週間ともなると、どうしても自分でなんとかしないといけなくなるときがくるんですね。すると、留学前はおとなしかった生徒も、帰ってきたときには度胸がついて、成長を感じますね。
エデュ:「やりきった」という成功体験が、自信につながるからこそでしょうね。
先生:はい、ほとんどの子がそういう成功体験を持って高校に進めるというのはポイントだと思います。それに、中学時点で英語が高水準で仕上がっているので、高校進学後に英語以外のチャレンジにも時間が割けます。近い未来では、高校生活を充実させることができますし、将来仕事の場などでも「中学のときに一生使える英語力を身につけられて良かった」と思える自らの力になると思います。
ABCから始められる郁文館英語
エデュ:充実の英語教育がなされていますが、生徒の中には、もともと英語を勉強していた生徒と、中学で初めて本格的に英語を習うという生徒、いずれもいるかと思います。フォローはどのようにされているのでしょうか?
先生:初めて英語を学ぶ場合でも心配はいりません。進学・特進クラスでアルファベットから順に学び、3年間で留学に行けるところまで力を伸ばせる仕組みがあるからです。
一方、インターナショナルスクール出身の生徒や、英検準1級レベルの力を持った生徒にはグローバルリーダー特進クラスは非常にフィットすると思います。グローバル高校の生徒たちと一緒に授業を受けることもあるため、高いレベルの力を維持できますし、そういった生徒は、「書くことや文法は苦手」ということもありますが、基礎固めもしっかりとフォローしています。
エデュ:いずれの生徒にとっても高い英語力をつけられる環境が整っているのですね。
では最後に、あらためて細越先生のお考えになる「グローバル力」についてお話しいただけますか。
先生:国の内外に限らず、年齢、育った環境など自分とは違う「異(い)なる存在」である人とコミュニケーションを図り、生活したり、仕事をしたりするために必要なスキルだと思います。英語を使いこなせるということもグローバル力を上げることに役立ちますが、大事なのは、自分と違う人々と協働する際にブレない自分があるかどうかではないかと思います。
編集者から見たポイント
「世界に視野を広げ、日本の社会が変貌しようとも生き抜いていく逞しさと、そのために必要なグローバル力を身につけてもらいたい」という郁文館夢学園。その英語教育も、大学受験という近い将来のためだけでなく、実社会で「使える英語」に焦点が絞られています。同校が考えるグローバル力とは、堪能な語学によるコミュニケーションにとどまらず、社会の変化や多くの他者の中にあっても、自分を見失わない「個」があってはじめて発揮されるもののようです。そんなブレない自分を持った生徒の育成にさらに注目は集まっていくでしょう。
イベント日程
イベント名 | 日程 | 時間 |
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中学校 公開授業見学会(学食試食体験) | 6月17日(土) | 11:30~13:30 |
中学校 学校説明会&個別相談会 | 6月17日(土) | 14:00~15:45 |
中学校 クラブ活動体験会 | 7月8日(土) | 9:00~ |
中学校 学校説明会&体験型イベント | 7月29日(土) | 14:00~ |