コース・カリキュラム
中高大一貫教育システム
中学・高校から大学院・大学・短期大学部まで
女子美は中高一貫校ですが、その特色は敷地・校舎・教員・学校行事などに中高で、明確な区別を設けていないことです。そのため中学生と高校生が常にコミュニケーションをとることができる環境が整っています。中高各階のプチギャラリーや階段には、常に美術の授業作品が展示され、自分の学んでいることがどのように発展していくのかを実感でき、美術を学ぶことへの期待と自覚を高めます。また、同じ場所で同じ時期に学園祭や運動会などが行われますから、中学生と高校生がともに行事に取り組め、中学生はさまざまなことを吸収するよい機会となります。
さらに女子美では、全教員が中高の免許を持ち、担任も授業も、中高どこでも担当できる体制になっています。たとえば、中学校1年の担当者は、6年間、授業をはじめ、クラブや委員会活動、係の仕事や行事など、なんらかの形でその生徒とつながりを持ち、その都度きめの細かい指導をしながら成長を見守ることができます。
高等学校から入学した生徒も区別することなく同じクラスになります。これは、特に美術の授業において、お互いがいい意味で刺激し合う環境が望ましいとの判断からです。
一貫校のスタイルは学校によってさまざまですが、女子美付属では「美術教育を通して、各人が感性を磨き、より創造性豊かな人間の育成を目指す」という教育目標達成のため、こうした体制が最もふさわしいと考えております。
6年間の美術教育の流れ
中学校
中学校の美術はいろいろな素材に触れながら、作品作りを楽しみます。表現する楽しさや喜びから感性を引き出し、伸ばすことを目的としています。1・2年次は絵画、デザインの枠を取り除き、ゆったりとした環境の中で、のびのびとダイナミックに作品を制作します。3年次では絵画、デザインの授業に分かれ、それぞれの基礎をしっかりと育み、高等学校1年次の学びへと繋げていきます。
美術のある生活はとても豊かで、充実した毎日を過ごすことにつながります。女子美での美術生活を過ごした後は、今より美しいものに意識を向けることができる、心の余裕が生まれていることと思います。美術を通して、みなさんの素晴らしい感覚に出会えることをとても楽しみにしています。
高等学校
高等学校1年次では「絵画Ⅰ」「デザインⅠ」「工芸・立体Ⅰ」の3教科を通じて美術の基礎を学び、2年次からのコース選択に向けて自分の進みたい美術分野について見つめます。2年次からは、「絵画」「デザイン」「工芸・立体」の3コースから1つを選択し、さらなる基礎力の向上を目指します。女子美術大学、短期大学部との中高大連携授業では、大学教授陣の授業を受けることができます。単に技術を習得するだけでなく、本校の美術教育はさまざまな課題があり、『描く喜び』『つくる楽しさ』を実感できます。
みなさんの『心の引き出し』を豊かに育て、アート&デザインの本質的意義や可能性を一緒に探って行きましょう。女子美での学びが、『美術が好き』という気持ちを将来の職業へと導いていくことでしょう。