「BaM表現力入試」とは?女子聖の新入試に挑んだ中1生インタビュー
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女子聖学院中学校高等学校(以下、女子聖)では、2022年度中学入試でBaM表現力入試を導入しました。BaMは教育スローガン”Be a Messenger”に由来しており、この入試で求める人物像は「自己肯定感を基盤に、学び続ける意欲を持っている人」です。入試科目には国語と算数のほかに自己紹介があり、受験生は小学生時代の成長体験を語ります。BaM表現力入試で入学した中1生と、自己紹介の場に同席された先生方にお話をうかがいます。
フラダンスとバレエを通して得た成長
インタビューに参加してくれたのは、チアリーディング部所属のR.Oさんと華道部所属のR.Yさんです。
どうして女子聖を受験しようと思ったのですか。
R.Oさん記念祭(文化祭)で見たチアリーディング部のパフォーマンスに感動して、入部したいと思ったからです。小4の頃から説明会や「夏の女子聖体験日」「Jr.Workshop」などのイベントに参加していて、訪問時にいつも優しく対応してくれる先輩の存在にもひかれました。
R.Yさんプロテスタント系の保育園に通っていて、キリスト教にまつわる行事が楽しかったことをずっと覚えていたので、女子聖に興味を持ちました。3、4回訪問して、学校全体の雰囲気や、緑に囲まれた環境をいいなと思ったことが受験した理由です。
何度も学校を訪れて決意を固めたのですね。では、BaM表現力入試で受験した理由を教えてください。
R.Oさん私はフラダンスを8年間続けていて、踊ることで見ている人を笑顔にできたとき、大きな喜びを感じるようになりました。そうした経験をもとに自分の成長を伝えられると思ったからです。
R.Yさんバレエを9年間続けるなかで成長を感じるところがたくさんあったので、BaM表現力入試で受験しようと思いました。
自己紹介の対策はどのように行いましたか。
R.Oさんどうすれば自分の成長を表現できるかと考えながら、話す内容を決めました。そして、本番でフラダンスを披露しようと思い、家族と一緒に選曲しました。
R.Yさん家族の前で自己紹介をして、もし途中で間違えても軌道修正できるように練習しました。また、お父さんから「ただ話すのではなく、聞く人が状況や光景を思い浮かべられるような話し方をしよう」とアドバイスがあり、意識して話すようにしました。
本番では、自己紹介でどのようなことを話しましたか。
R.Oさん小学生時代にバイオリンやお囃子など習い事を4つやって、習い事での経験が自分に影響を与えたことや、なかでも一番自分を成長させたフラダンスでは、自分の笑顔と踊りで見ている人を楽しませるようになったことを話しました。そして、最後にMahaloという曲でフラダンスを披露しました。Mahaloはハワイ語で「ありがとう」という意味です。
R.Yさんバレエは言葉を使わず体だけで表現するので、手足のちょっとした動きにまで細心の注意を払わなければなりません。長く続けるうちに、先生から注意されることなく、自分から体の隅々まで意識して踊れるようになったことを伝えました。そして、初めてソロを踊ったときの写真を見てもらいました。
BaM表現力入試1期生が感じた女子聖での日々
女子聖は前期と後期の二期制です。R.OさんとR.Yさんが中1前期の思い出を語ってくれました。
入学後の学校生活で印象的だったことを教えてください。
R.Oさん6月の運動会では、高3生と組んだ黄組で優勝することができました。運動会によってチームが結束し、絆が生まれたことがうれしかったです。
R.Yさん私も運動会が一番の思い出です。高校生の先輩方の熱量がすごくて、最初は「先輩と同じように盛り上がれるのかな」と思いましたが、当日はみんなで大きな声援を送ったり競技に取り組んだりと、すごく楽しめました。
異文化理解を深め、英語での発信力を鍛える「Global 3day Program」は、いかがでしたか。
R.Yさんもともと一番好きな授業が英会話なので楽しかったです。学校の先生以外で外国の方と話す機会があまりないので、貴重な経験になりました。
R.Oさん最終日の3日目、英語でプレゼンをするメンバーに選ばれたんです。英語が得意ではないので心配していたら、クラスのみんなが「大丈夫だよ」と背中を押してくれて、友達っていいなと思いました。
友達はいつ頃できましたか。
R.Oさん入学式当日から友達がたくさんできました。目が合ったら「おはよう」「よろしくね」と、周りにいた子と自然に会話が生まれて友達になれたんです。クラスはもちろん、チアリーディング部の仲間のおかげで違うクラスにも友達ができました。秋の記念祭では部活動の発表でステージに立つので、今は頑張って練習に励んでいます。
入学して初めての記念祭ですね。
R.Yさん昨年はお客さんでしたが、今年は招く立場になり、開催を楽しみにしています。華道部でも作品を展示するので、先日、花を生ける器を決めました。
担任の先生から見たR.Oさん、R.Yさん
【R.Oさん】
行事や部活動に前向きに取り組み、Global 3day Programでは物怖じせず上手にプレゼンをしていました。明るい性格で、クラスでは誰とでも良好な人間関係を築いています。
【R.Yさん】
HR委員や実務委員のほか、合唱コンクールでは指揮者を務めるなど、クラスの代表や行事のリーダーを任されており、積極的に学校生活を楽しむ姿が見られます。
「あなたの成長ストーリー」を聞かせて
BaM表現力入試の面接に立ち会った教頭の塚原隆行先生と中井嘉子先生にお話をうかがいます。
BaM表現力入試の振り返りをお願いします。
中井先生プレゼンの仕方はさまざまでしたが、どの受験生も自身の成長や取り組んできたことへの充実感などを語ってくれて、想像以上に楽しい入試になりました。今年度もいろいろな受験生に出会えることを待ち望んでいます。
2023年度入試に向けて、BaM表現力入試の対策やアドバイスをお願いします。
中井先生日ごろから、自分の内面を言葉にして書き記すと良いと思います。その積み重ねは入試対策はもとより、今後の皆さんにとって意味のある取り組みになります。本校の生徒と接していて、振り返りの習慣を持つ生徒はとても逞しいと感じるからです。「自分はどうかな?」と見つめ直す力は、さまざまな場面で活かされ、さらなる成長を促す原動力になります。楽しかったとき、くよくよしたとき、どんなときもその思いや考えを言葉にして書き留めてみてください。
塚原教頭大切なことは「他人との比較ではなく、過去の自分に比べて今の自分はどう成長できたのか」という点です。本気になって何かに取り組めば、楽しいことばかりではないはず。ですから、つらいことや乗り越えられなかったことも話していいんです。例えば習い事を通して多様な経験をしたならば、その習い事の魅力や、つらいことがあっても続ける理由、そして感じた自身の成長を私たちに伝えてください。
編集後記
女子聖の表現力入試には、「BaM表現力入試」と「英語表現力入試」があります。11月26日(土)のJr.Workshop&表現力入試説明会では、両入試の対策のヒントが見つかる参加型プログラムを実施。BaM表現力入試対象者は、ブロックを使った作品作りを通して、自分が好きなことを可視化して伝えることに挑戦します。気になる方はぜひ参加してみてください。
イベント日程
イベント名 | 日時 | 備考 |
---|---|---|
第3回学校説明会 | 2022年11月19日(土) 10:00~11:00 | 対象:小6 |
第4回学校説明会 | 2022年11月19日(土) 14:00~15:00 | 対象:小5以下 |
Jr.Workshop&表現力入試説明会 | 2022年11月26日(土) 10:30~11:45 | 対象:小5、6 |
入試体験会 | 2022年12月3日(土) 8:45~10:30 | 本番と同じ試験教室で模擬問題に挑戦。国語30分、算数30分 |
入試直前説明会 | 2023年1月14日(土) 9:30~10:30 |
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