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神田女学園中学・高等学校が、適性検査型入試を実施して2年。適性検査型入試で入学した生徒たちが力を発揮し、いま、生徒像が変わり始めています。その様子はオープンスクールなどのイベントでも垣間見られ、受験生のご家庭の間でも注目が高まっています。実際に、適性検査型入試で入学した生徒が多いグローバルクラスの体験授業には、昨年の3倍もの参加者が集まりました。
今回は、適性検査型入試で入学した生徒たちの特徴をもとに、適性検査型入試攻略のヒントを探ります。

入学後に伸びる生徒たち

グローバル社会で活躍する生徒を育てたい

適性検査型入試を導入した背景について、教務部長の小堀先生にうかがいました。

小堀先生
教務部長 国語科主任
小堀美和先生

「導入のきっかけになったのは、都立中高一貫校の受験者数が伸びているということ。これを、適性検査型入試が、これからの社会で必要な教育のあり方を示していて、それに共感する受験生が多いからだと分析しました
ですから、本校でもグローバル社会で力を発揮できる潜在能力を持った生徒を育てていきたいと思いました。」と小堀先生。
神田女学園の適性検査型入試の問題は、2020年の大学入試改革で問われると思われる内容も視野に入れ、知識をどう組み合わせて活かすかということを意識して作成しているそうです。

入学した生徒の3つの特徴

適性検査型入試で入学した生徒たちは、先生から「授業がどんどん進む」と声が上がるほど、授業での伸びも著しいといいます。時には、高校レベルにまで授業内容を深めることもあるそう。大学入試をはじめ、今後の活躍にも期待が集まる生徒たちの3つの特徴をまとめました。

1.粘り強さ

勉強だけでなく、生活面やクラブ活動でも問題に対して多角的に道すじを立てて解決する傾向がある。よりよいものを作ろうとする。

2.リーダーシップ

一人ひとりの意見を引き出して、まとめる力がある。プロジェクト学習ではグループリーダーとして、周りの生徒を引っ張る存在。

3.海外への強い関心

プロジェクト学習で海外のことを調べさせると、もっと知ろうとする。興味を持ったことを積極的に調べようとする姿勢がある。

適性検査型に強い子を育てる2つのポイント

授業風景

適性検査型入試で入学した生徒について、小堀先生は次のように話します。
「リーダーシップをとれる生徒は視野が広く、世の中全体をとらえています。授業で教える内容についても、家でニュースを見て、家族と話したことがあると話す生徒も多いです。」

では、どうすればそうした子どもに育つのか、生徒たちの姿から、2つのヒントを教えてもらいました。

体験を自分のものにさせましょう

海外に行くなど特別な体験をする必要はありません。日常生活の中での体験をしっかり受け止めさせ、子どもがきちんと考えて自分に活かせるようにすることが大切です。

大人との関わりを多く持たせましょう

子どもがニュース番組を見たり、新聞を読んだ時に、大人が問いかけをして、疑問や気付きを与えるきっかけ作りを心がけてください。広い視野で物事をみる習慣が重要です。

先生が直伝!適性検査型入試の攻略法

常にアンテナを広く張り、社会の動きをとらえていないと解くのが難しいという神田女学園の適性検査型入試。しかし、学力試験と比べると、試験中に鉛筆を走らせる音が止まることがなく、先生方は受験生に大きな可能性を感じるといいます。その解答も、発想力が高く、自分自身をとても客観的に見つめている、と先生方が驚くほど。
それではここで、適性検査型入試の攻略法を紹介します。

出題傾向は?

社会的な背景を踏まえ、自分の体験をもとにした意見を書かせます。例えば、国語では「将来、勉強をどのように社会に活かしたいと思うか」という記述問題があります。

平成26年度適性検査Ⅰ
過去の試験問題
(平成26年度適性検査Ⅰより)
平成26年度適性検査Ⅱ
過去の試験問題
(平成26年度適性検査Ⅱより)

試験対策は?

適性検査型入試にも対応した、入試模擬体験を毎年実施しています。得点開示はありませんが、おおよその点数や弱点を解説するため、4年生や5年生も参加しています。今年は12月13日(日)に開かれます。

先生からのアドバイス

社会的な視点を常に持ち、ニュースなどから「自分は何を気づき、どう思ったのか」を考える訓練をしておきましょう。また、いろいろな問題をたくさん解いて粘り強さを身につければ、問題はそれほど難しくありません。あきらめないことが大切です。

入試日程は?

神田女学園では適性検査型入試の翌日に得点開示も行っているため、都立中高一貫校受験の腕だめしにもぴったり。
適性検査型入試の問題は、都立中高一貫校の問題も研究して作成しているため、質の高い問題が出題されています。

受験料は?

適性検査型入試の受験料は、5,000円。同日の午前と午後に実施され、両方チャレンジすることもできます。また、両方受けても受験料は変わらず、受けやすい設定になっています。

編集者からみたポイント

適性検査型入試で入学した生徒たちが伸びている背景には、求める生徒像がはっきりしている入試問題、そして、生徒たちをしっかりと伸ばしたいという教育姿勢があることが、今回の取材を通して分かりました。特に、ていねいで親身な指導は、入試模擬体験でも実感でき、都立中高一貫校が受かっても神田女学園を選ぶご家庭があるほど、保護者からの評判が高いそうです。学校説明会や入試模擬体験などのイベントを通し、神田女学園のきめ細やかな教育を体験してみてください。

イベント名 日程 時間
学校説明会 10月24日(土) 14:00~15:00
学校説明会 11月14日(土) 14:00~15:00
姫竹祭(文化祭) 10月3日(土)・4日(日) 10:00~15:00
入試模擬体験 ※要予約 12月13日(日) 8:30~12:30