inter-edu’s eye

難関国公立・私立大学への進学を目指すMGS(Meisei Global Science)クラスを2016年に新設した明星中学校・高等学校。MGSクラスで、生徒はどのように勉強しているのでしょうか。中学2年生の3人と、担任の先生にお話をうかがってきました。

「考える力」が受験のエネルギーになる

生徒が自ら考える環境づくり

MGSクラス2年生担任黒瀬先生
MGSクラス2年生担任黒瀬先生

MGSクラスの指導について先生が最も大切にしていることは、「考える力」を育むこと。2年生担任の黒瀬先生は、「生徒が自分たちで考え悩み、それでもやろうと動くことで強いエネルギーを生み出せる。そうしたエネルギーが受験で必要になります」と、その理由を語ります。

難関大の合格を目指す生徒には、「考える力」が受験に立ち向かって乗り越える原動力になるそうです。「クラス名にあるScienceは『知る』という意味なんです」と話すように、物事を知り、自ら考え、答えを生み出す力をMGSクラスの生徒は培っているのです。

生徒が協議し説明する授業

「答えられる」ではなく「説明できる」生徒が黒板に
「答えられる」ではなく「説明できる」生徒が黒板に

各教科の先生は、考える力を鍛えられるように授業を構成し、生徒がただ問題を解くのではなく、解答を導き出す過程まで説明できるようにしています。例えば、英語演習ではグループで自分たちの考えを英語で表現したり、道徳ではグループディスカッションを行ったりしています。黒瀬先生は、「MGSの生徒は語彙が豊富だし、考えていることが深いので、議論が盛り上がります」と、授業中のようすを教えてくれました。

英語と理数系にだけ力を入れるわけじゃない

今年度から担任となった山﨑先生
今年度から担任となった山﨑先生

MGSクラスの役割とは何か。1年生担任の山崎先生に聞きました。

担任と決まったとき、MGSとは何だろうとすごく考えました。もちろん英語・理数系には力を入れますが、多様性を受け入れ、論理的な思考ができるようになることがMGSではないかと思い至りました。他者を受け入れ、かつ、リーダーとして行動できる「グローバルリーダー」を育てたいと思い日々指導しています。

中学2年生が語る、MGSってこんなクラス!

取材に参加してくれた3人は、水泳部の林くん、英語部の永田さん、柔道部の浅間くん。

生徒たち
左から林くん、永田さん、浅間くん

インターエデュ(以下、エデュ):MGSクラスを受験したきっかけを教えてください。

永田さん:小学校のクラブで仲のよかった先輩が明星に行っていて、みんな「いい学校だよ」と教えてくれたからです。あと、制服がかわいかったから。

林くん:英語と数学の授業が充実していると聞いたからです。入学してみると、先生の説明が分かりやすく、難しい内容でも難しくないように感じました。

生徒も理解する「考える力」の大切さ

エデュ:授業はどうですか?

黒瀬先生:2年ではMGSだけ、基礎クラスと応用クラスに分かれて勉強する英語演習の授業があり、生徒が自らの学力を推し量ってクラスを選択しています。

林くん:僕は基礎を選択しています。英語は授業の進み方が早いから、復習も大切ですが予習も必要です。大学でも水泳を続けるので、練習の合間を利用して勉強しています。

永田さん:英語の授業では、アメリカではこうだよといった豆知識まで教えてくれるので面白いですよ。先生は、数学でも英語でも、どうしてこの答えが出たのか生徒にきちんと説明させます。例えば英語で疑問文を作ると、どうしてこの文章になったのか聞かれるので説明できるようによく考えています。

浅間くん:授業では物事を考える力を求められますが、僕も考えたり説明することは大事だと思うので、頑張っています。

林くん:授業でも行事でも、先生はよく「自分たちで考えてやろう」と言うよね。

MGSクラスの生徒は一人ひとりのやる気がすごい

エデュ:浅間くんは2年進級時に本科クラスからMGSクラスに移ったそうですね。

浅間くん:大学受験が視野に入ってきたので。MGSクラスに入るには、定期試験だけでなく、模擬試験の成績や生活面から総合判断されます。僕はレベルアップした問題の多い模擬試験に力を注ぎました。実際に入ってみて、MGSクラスはやる気のある人が多く、みんな目的を持って行動していると思いました。

MGSクラスの生徒にも受け継がれている凝念(ぎょうねん)教育

凝念

明星は、自分や他者と向き合う心を育てながら、集中して物事に取り組む「凝念教育」が特徴的。生徒は「凝念」の意味をよく理解し生活に取り入れています。

先生を驚かせる切り替えの早さ

MGSクラスには活発で明るい生徒がたくさんいますが、休み時間が終わるとすぐ授業に集中するといいます。山崎先生は、「凝念のおかげで、生徒の切り替えの早さは相当なものですよ」と感心していました。林くんは取材中の会話で自然と凝念という言葉を口にしており、新しいクラスにも学校に代々伝わる大切な教えが受け継がれていることがうかがえました。

編集者が見たポイント

中学2年生であることを忘れるほど、質問の意図を正しく理解し、的確な回答をしてくれた生徒たち。先生は生徒の意欲的な授業態度や高い能力を認識し、日々接しながら指導方法を組み立てています。山崎先生は、授業で用意してきたプリントをすぐ解かれてしまい悔しい思いをしたとか。MGSクラスの担任になったことを「教師冥利に尽きます」と話してくれました。今後のMGSクラスと生徒の活躍がとても楽しみです。

注目のイベント日程

イベント 日程 時間
オープンキャンパス 7月16日(日) 9:00~15:00
第6回 中学校説明会 8月19日(土) 14:00~
明星祭 9月23日(土・祝)・9月24日(日) 9:00〜15:00