inter-edu’s eye
連載第1回〜第3回の記事からもわかるように、伝統を重んじながら、最新技術を活かした先端の教育を進めていく明星中学校・高等学校(以下、明星)。英語教育・国際教育においても、時代を先取りしたカリキュラムを取り入れています。その目的や具体的な内容はどのようなものなのでしょうか。英語科主任の津村麻里子先生にお話をうかがいました。
明星がめざす「世界に貢献できる人」とは?
文部科学省によれば、2020年度より導入される新テスト「大学入学共通テスト」における英語は、現行の「読む・聞く」に「話す・書く」を加えた4技能を評価するとのこと。そのため、実用技能英語検定(英検)やTOEICなどの民間試験を活用する方針案が示されているところです。こうした変化を踏まえ、中学・高校においても、英語教育・国際教育はこれまで以上に注目を集めています。しかし、各校で行われている教育は、大学受験だけを目的としているわけではないはずです。
では、明星における英語教育・国際教育がめざすものは何なのでしょうか。
津村先生は、「国公立・有名私立大学の入試に対応できる英語力を身につけられる英語教育・国際教育を行っています。しかし、それだけではありません。本校の建学の精神は、『和の精神のもと、世界に貢献できる人を育成する』ことです。国際語としての英語を使って、自分が考えたこと、調べたことなどを表現できる力を生徒たちに身につけさせることをめざしています。」と語ってくださいました。
また、その成果の一つとして、「外国に対する抵抗感が少なくなってきた」「英語を活かせる進路を考え始めた」といった生徒たちが増えているそうです。
段階的プログラムで“生きた英語”を体験!
「多読多聴」でインプット
明星では中学1・2年次に、英語の本をたくさん読む「多読」と、英語の音声をたくさん聴く「多聴」を行なっています。津村先生いわく、多読多聴は「英語を学ぶうえで効果的なツール」。
「多読」では、やさしい英語の絵本から徐々に単語数の多い洋書へとステップアップ。海外文化に触れながら、年間100万語以上の英単語を読み、英語表現力や読解力、未知の単語を類推する力を身につけます。
一方、「多聴」では、1人1台のCDプレーヤーを用いて、英文の朗読を聴きます。リスニング力が鍛えられ、英語に対する恐怖心が薄れていくようです。
中学3年次の留学に向けアウトプットの練習を
2017年11月、新プログラムとして、中学3年生が全員参加するセブ島での1か月留学が始まります。その準備学習を兼ね、中学1年次から取り組むのが、英語漬けの合宿「English Camp」や英語漬けの授業「MESL」などです。
津村先生に準備学習の特徴をうかがいました。
「中学1年生は英語に慣れ始めた時期ですから、アウトプットの練習の場が必要です。English Campで基礎的な表現の習得や英語ドラマの作成、発表を行います。中学2年生は基礎力が安定し、応用表現を加える時期。自分の考えをさらに主張できるようにしていきます。」
中学3年〜高校は海外体験のチャンス!
セブ島での1か月留学では、1対1のプライベートレッスンを中心に、生徒一人ひとりの能力に応じた授業が展開される予定です。今年の5月からは、現地の先生と行うオンライン英会話を事前学習として実施しています。「生徒たちは前向きに楽しく取り組んでいる」と津村先生。
また、高校でも海外へ行く機会がたくさんあります。2週間の短期留学や、3か月間のターム留学のほか、修学旅行先として海外を選択することも。これまで参加した生徒はそれぞれ充実した生活ができたようで、「日本に帰りたくなかった」と口を揃えます。
日本語も英語もOK! 自分の考えを表現して
「本校の教育方針の一つに、『実践躬行(じっせんきゅうこう)の体験教育』があります。知識を頭に入れるだけではなく、体験をとおして心で感じ取ることで、人としての糧にしていこう。そんな考え方です。こうした方針のもと、社会に通用する判断力と実行力に優れた人を育成します。
英語教育・国際教育においても同じことがいえます。受験のための英語ではなく、国際人として必要なツールとしての英語を、体験をとおして身につける。そして、日本語でも英語でも自分の考えや自国について表現できる生徒を育成する。そんな目標をもって、最適な教育プログラムを用意しています。今後、さらに発展させていきますので、みなさんが入学される頃を楽しみにしていてください。」
注目のイベント日程
イベント | 日程 | 時間 |
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第7回 中学校説明会 | 10月7日(土) | 14:00~ |
第8回 中学校説明会 | 11月5日(日) | 10:30〜 |
第9回 中学校説明会 | 12月3日(日) | 10:30〜 |
編集者が見たポイント
津村先生のお話から、明星の英語教育・国際教育のめざす先にあるのは、「世界に貢献できる人」の育成なのだとわかりました。そのために、早期から英語のインプット・アウトプットの場が設けられています。今年から新たに導入されたプログラムもあり、今後もさらに発展していくとのこと。未来に期待感が高まります。