inter-edu’s eye
机の上にはノートと鉛筆、そしてタブレット。武蔵野中学高等学校のICT教育は今、ICTを活用するのが当たり前の環境となり、生徒は文房具を持つのと同じ感覚で、授業でタブレットを活用しています。今回、実際の授業を見学し、タブレットを活用する生徒の姿に注目。先生にもお話をうかがいました。
武蔵野中学高等学校 公式サイト≫普段の授業に“溶け込む”ICT教育
武蔵野では、理科をはじめ国語や英語、数学など主要教科を中心に、授業でICTを活用することが当たり前となっています。書いて覚えた方が良い項目はノートに書き留める。教科書だけでは表現できない分野はタブレットを使って調べたり、プレゼンをしたりするなど、デジタルとアナログを上手に使い分け、効果的な学習を進めています。
積極的に授業やプレゼンで活用するタブレット
理科の授業では、実験をするときにタブレットが活躍します。生徒が行う実験の動画を残し、振り返り学習に活用。何度も繰り返し見ることで理解が深まります。「座学で暗記したことを問うより、実験の流れを聞く問題の方がテストの正答率も高い」と理科担当の荒城先生はタブレットを使った学習効果について話します。
また、実験の最後の段階として、タブレットのプレゼンソフトを使って考察をまとめます。英語の授業でプレゼンする機会が多いため、生徒たちは慣れた様子でプレゼン資料を作成。昨年度は、実験のまとめのプレゼン資料を英語で作り、英語で発表する授業も行いました。大学のゼミでやるようなまとめを中1から始めています。自分の意見をタブレットにまとめて、大勢の人の前で発表する。武蔵野では当たり前の光景です。
「楽しみながら勉強できるので、生徒も積極的に取り組んでいます」と学習意欲の向上にもICTが一役買っています。荒城先生は、「教科に興味を持たせるために学習の導入部分で効果的にタブレットを使っていきたい」と今後も積極的にICTを活用する方針です。
ICT活用で武蔵野が目指す教育
10年後の社会で即戦力として活躍できる―。武蔵野がICTを当たり前のように使う背景には、このような人材を育てる狙いがあります。グローバル化がさらに加速するこれからを生き抜くためには、社会の変化に柔軟な姿勢で対応できることが求められます。そのツールの一つとしてICTがあると考えています。
生徒は、タブレットを情報ツールとして毎日活用しています。それは、鉛筆やノートなどの文房具と同じ位置づけで、辞書や資料集、ノートの代わりとして普段から当たり前のように持ち歩いています。そして、生徒同士の情報を共有したり、見せ合ったりすることで創造性や表現力を伸ばすことができます。こうした力は、社会に出てから必ず役に立つ力であると考えています。「自分の意見を持つようになり、発信できるようになれば生徒の自信にもつながる」と荒城先生は、ICT活用を通して生徒の成長を実感しています。「発信力だけでなく、まとめていく段階で情報を取捨選択する必要が出てくるので思考力、判断力も同時に身につきます」と効果に触れました。
今後の活用について荒城先生は「生徒自らがタブレットを使って調べて、『授業でこういうことをしたい』と提案できるようになれば」と望んでいます。「こういう実験がしたいという提案にはできる限り対応していきたい」と生徒のさらなるプレゼン力に期待しています。
編集者から見たポイント
授業を見学して驚いたのは、荒城先生がお話しされていた通り、生徒たちにとってタブレットを使うことは特別なことではなく、当たり前であるということでした。高等部では、ネイティブの先生が次の授業の概略を収録。その動画を生徒が自宅で見て、予習できる取り組みも始めているそうです。できて当たり前、使えて当たり前。そんな環境が武蔵野に整っています。社会に出ても情報ツールとしてスムーズに使いこなすことは間違いないでしょう。時代に即した教育が武蔵野にありました。
今後のイベント日程
イベント名 | 日程 | 開始時間 | 内容 |
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パソコン プログラミング講座 |
5月27日(土) | 13:00 | ~スクラッチで遊ぼう~ スクラッチプログラムを操作して、視覚的にプログラミングの基礎を体験します。 ※説明会終了後、在校生による校内案内。 |
第1回 説明会 | 6月17日(土) | 10:30 | トピック① 「英語力を軸としたグローバル教育」 ※説明会終了後、授業見学。 |
第2回 説明会 | 7月29日(土) | 10:00 | トピック② 「タブレットPCを使うだけではないICT教育」 ※お子さまは理科実験教室にご参加いただけます。 |
理科実験教室 | 7月29日(土) | 10:00~12:00 | 夏休みの宿題である「自由研究」として使える実験を、理科教諭が丁寧に指導。自由研究の題材で困っている人はぜひ参加してみませんか? |