inter-edu’s eye
創立100年以上の伝統校である武蔵野中学高等学校(以下、武蔵野)が重要視しているのが「文武両道」です。クラブ活動が盛んであり、競技水泳部や卓球部など多くのクラブが輝かしい成績を残していますが、その一方で、学業にも手を抜かず双方を両立できるように学校側がサポートしています。今回は、生徒と保護者にアンケートを実施。そこから見えてきた武蔵野の「文武両道」の秘密に迫ります。
学校公式サイト≫運動系クラブと文化系クラブ、どっちが多い?
まずは、武蔵野のクラブ活動の比率を見てみましょう。多くの高い実績を残している運動系のクラブが中学全体の約7割を占め、人気の高さがうかがえます。頑張る生徒たちを学校側も応援。武蔵野の学校サイトには、クラブ活動での活躍を称えるニュースが連日掲載されています。なぜ、こんなにもクラブ活動が盛んなのでしょうか。それは、クラブ活動を通して得られる成長があるということを生徒側が理解しているからです。実際に、「クラブ活動を通して成長した点」について生徒からは次のような回答が寄せられました。
「学校にいる人だけではなく、近所の方々に対しても礼儀正しくふるまうことができるようになった」(中1男子・陸上部)
「小学生のころは人見知りのため発言することが苦手だったが、先輩と触れ合うことで積極的にあいさつや発言ができるようになった」(中1女子・バドミントン部)
「生活のリズムが安定したおかげで、勉強も目標に向かって余裕をもって努力できるようになった」(中2男子・バスケ部)
「最後まであきらめないようになった。何事も集中してできるようになった」(中2女子・卓球部)
「自己管理の大切さを知り、両親に対して感謝の気持ちを持つようになった。今の自分としっかり向き合えるようになった」(中2女子・スケート部)
「文武両道」のために生徒はどんなことをしている?
「クラブ活動を通して成長した点」を聞いた回答の中で目立ったのが、勉強に対する姿勢です。生徒たちは「文武両道」を自然と意識し、自分に合った方法で勉強とクラブ活動を両立させていることが分かりました。中でも一番多かったのは「自宅での自主学習」です。「テレビの時間を減らすなど、勉強時間をしっかり確保するようにしている」(中1女子・競技水泳部)など、ほとんどの生徒は自主的に時間を作って勉強しているようです。また、「英検、漢検などを積極的に受けて、勉強の習慣をつけている」(中2女子・スケート部)という声も。クラブ活動に熱心に参加すると同時に、勉強に対してもまじめに向き合っていることが分かりました。
自主的に行動できる背景には、保護者や先生方のサポートが大きく関わっているようです。「先輩、先生、両親のサポートがあるからこそ、両立できていると思います」(中2男子・バスケットボール部)、「分からないところは放課後、先生に聞く」(中1男子・ボランティア部)といった回答も多くありました。
保護者はどう見ている?
勉強とクラブ活動を両立しているお子さまに対して、保護者はどのように感じているのでしょうか。武蔵野を選んだ理由やお子さまの様子など、4名の保護者から聞きました。
【A.Oさんのお母さま】
クラブ活動だけでなく学習面や行事などにきちんと取り組める学校であると知り、武蔵野を選びました。実際に入学すると、子どもはクラブ活動中心の生活になりがちですが、グループ別学習などの時間も多く、学習面の環境が整っていることを親として実感しています。武蔵野での中高6年間を全うして、自分の目指す将来に向かってほしいと思っています。
【K.Mさんのお母さま】
子どもが続けている卓球部が強いことと、英語を重点的に指導していたり、iPadを使った授業で工夫していたり、特色のある学校のため進学先に選びました。学習面は、少人数で指導してもらえるので先生の目が行き届いている印象があり、安心しています。
【K.Hさんのお母さま】
武蔵野の先生方は本当に心温まる対応をしてくださいます。中学に入ると、学校の様子を知ることは難しくなってきますが、武蔵野の場合は、先生に質問するとしっかり答えていただけます。子どもの学校生活が手に取るように分かるのが嬉しいです。
【T.Y さんのお母さま】
クラブ活動が強いということで武蔵野を選びましたが、先生が一人ひとりを一生懸命見てくださっているので本当にありがたく感じています。家庭でもできる限りのサポートをしていきたいと思います。
先生が語る武蔵野の「文武両道」
文武両道を生徒に意識させるために、「入学前から誰からも応援してもらえる人物になるために今どのように過ごすべきか」「全国を意識しているからこそ、中学時代の基礎学力を身につけていくことが重要である」ということを学校説明会で話しています。入学後は、定期試験の結果が悪いときは、クラブ活動の練習時間に、テストでできなかった問題の振り返り学習に取り組ませたり、最悪は練習を中止して振り返りさせたりするなど、分からないまま放置しないように指導しています。そうならないように生徒たちは自主的に休み時間などを利用して先生に質問し、理解するよう努力をしています。
編集者から見たポイント
忙しい日々の中、文武両道を目指すのは簡単なことではありません。しかし、武蔵野の生徒たちは限られた時間を有効に使って、しっかりと勉強する時間を確保しています。勉強もクラブ活動も頑張る。どちらも手を抜かない生徒たちの姿勢こそ、武蔵野が目指す「社会で通用する人間力」の修得に自然とつながっていることがわかりました。
注目のイベント日程
イベント名 | 日程 | 時間 |
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第6回 説明会 | 12月16日(土) | 10:00~11:30 |
入試模擬体験 | 12月16日(土) | 10:00~13:00 |
書き初め教室 | 12月22日(金) | 13:00~15:00 |
個別相談会 | 1月13日(土) | 10:00~12:00 |