武蔵野中学高等学校

お話を聞いた高3の4名。
左から山口さん、松村さん、児玉くん、佐藤くん

インターエデュ（以下エデュ）：3か月間という長い期間ですが、不安はなかったですか。

山口さん：留学から戻ってきたら受験生になるので、勉強が追いつけるかどうか不安になりました。担任の先生や英語の先生に相談したら「海外での3か月間は必ず充実したものになるはず」と後押ししてくれて、行こうと決めました。

松村さん：英語は得意ではないので不安でしたが、「人生の経験値を伸ばしたい！」という思いで、募集が始まってすぐに申し込みました。

エデュ：英語力は上がったと思いますか？

松村さん：そうですね。ホストファミリーに「ジェスチャーではなく言葉で伝えなさい」と言われて、必死に話すようになったおかげで、文をすらすらと読めるようになっただけでなく、聞き取れるようにもなりました。

エデュ：ほかにも、実際に留学して、自分自身が成長したなと感じることはありますか。

佐藤くん：留学中は何でも1人でやらなくてはいけないので、家族のありがたみを感じ、帰国後は前に比べて手伝いをよくするようになりました。

児玉くん：僕のホストファミリーのところにはブラジルから来た留学生もいたので、よく2人で出かけたり、日本語も分かる子だったのでたくさん話ができて楽しかったです。学校でもいろいろな国の留学生と交流して、言葉が違っても通じ合えるものがあると実感できました。

山口さん：外国人に対しての考え方が変わったことは大きな成果ですね。多種多様な考え方があることが分かって、ニュースなどを見て感じたイメージだけで判断してはいけないなと思いました。

エデュ：いろいろな成長があったようですね。最後に、これから留学を考えている人に伝えたいことはありますか。

児玉くん：言葉に詰まったり、コミュニケーションを取るのに戸惑ったりしましたが、めげずに伝えようとすれば必ず伝わるので、後輩たちにもぜひ留学してほしいと思います。

佐藤くん：ニュージーランドの国民性なのか、大らかな空気感があったので、自分自身も細かいことが気にならなくなりました。これから行こうと考えている人も、緊張しすぎず気楽な気分で楽しめるとよいと思いますよ。

大きな収穫を感じる武蔵野中高の海外留学制度が、大きく変わります。副校長の浅見先生にお話をうかがいました。

エデュ：ニュージーランドの3か月留学は、今後全員参加になるそうですね。

浅見先生：はい。現在の中2が高1に上がる再来年度から、中高一貫生を対象に全員参加にしていきます。

エデュ：全員参加に踏み切るねらいについて教えてください。

浅見先生：グローバル化が進む中、留学が当たり前になると考えていたためです。これまで学校が進めてきた英語教育を海外で実践させたいという思いもあります。また、校訓の「他者理解」をもっと深めることもねらいです。立場の違う他者を理解する機会が校内だと限られてしまうので、海外で実感してほしいという願いも込められています。

お話を聞いた浅見先生

エデュ：全員参加に不安を感じる生徒や保護者もいると思いますが、その点についてはどのように考えていらっしゃいますか。

浅見先生：「留学」というと身構えてしまうかもしれませんが、「修学旅行」という感覚で受け止めてほしいと思います。これまで行ってきた「LTE」と、「全員留学」の両輪で英語力を定着させるだけでなく、ホームステイを通して自立した生活を送り、視野を広げられる内容になるよう準備を進め、ご理解を得たいと思っています。