武蔵野中学高等学校

「LTE」の英語教育は、日本国際教育センター（JIEC）と武蔵野中学校が共同開発したプログラムです。

その授業で出されるのは、生徒たちが「理想的な学習者の7つのスキル」を使って取り組む課題。生徒は一人一台持っているiPadを使い、動画やプレゼンテーション資料を制作したのち、課題に対する答えを英語でプレゼンテーションします。グループワークなので、ネイティブの先生が話す英語が難しくても、生徒同士で助け合って理解を深めているそうです。授業を担当する先生も生徒の成長を、「『英語が分からないから』と言い訳したり、逃げたりせずに、課題に取り組むために必要なことを自分たちで考えて行動するようになりました。」と評価しています。

「たまにやってくる外国人の先生」ではない

LTEの授業を担当するネイティブの先生は、授業以外の場でも生徒と関わります。教室の清掃監督をはじめ、宿泊研修に同行したり、体育祭に参加したりするので、生徒たちは常に英語が飛び交う環境の中にいます。生徒と接する機会が多いので、先生も一人ひとりのタイプを見極めることができ、生徒に応じたきめ細やかな授業ができるのです。

もちろん、ネイティブの先生と日本人の先生との間で連携も図られており、日本人の先生による授業では、LTEで使える文法表現をしっかりフォロー。生徒は学んだ英語をLTEですぐに試せるため、実践的なコミュニケーション力が身につきます。

今回見学させていただいたのは、中学2年生と3年生の授業。2年生は20人前後、3年生は10人程度と少人数で授業が行われているので、生徒のみなさんが盛んにディスカッションしているのが印象的でした。また、先生が話す内容に対して生徒たちが笑ったり、冗談っぽく先生に話しかけたりと、まるで日本語のように自然と英語を話しているのにもびっくり！

一方、生徒たちは、iPadも使いこなしています。アプリを使ってプレゼン資料を作るのはもちろん、単語を調べたり、iPadを掲げて板書を撮影したりと、授業には欠かせないアイテムになっていました。

そして、3年生の授業では、ひとり積極的に先生に話しかけていた生徒を発見。もともと英語ができる生徒なのかと先生に尋ねたところ、入学したてのころは英語が苦手だったそうです。「授業では、英語力を評価するのではなく、学習への取り組みを評価しています。」と先生。こうした指導が、生徒のやる気を引き出し、学力の向上にもつながっているのですね。

LTEの授業を受けている生徒のみなさんから、授業についてのコメントをいただきました。