志望校に強気で挑む“日大中高流”大学受験対策

志望校に強気で挑む“日大中高流”大学受験対策

inter-edu’s eye

近年、進学実績が右肩上がりの日本大学高等学校・中学校(以下、日大中高)。その結果を支える独自の大学受験対策や新カリキュラムの内容、そして2022年度中学入試の最新情報について、進路指導部主任の柳川周三先生・高校教頭の中園健二先生・中学教頭の鈴木仁先生の3名にうかがいました。

学校公式サイト ≫

年々高まる進学実績!2021年度の傾向は?

まずは柳川先生に2021年度の進学実績を分析いただき、その結果と近年の傾向を教えていただきました。

柳川周三先生は進路指導を主導する傍ら、高校生に数学を教えています
柳川周三先生は進路指導を主導する傍ら、高校生に数学を教えています

インターエデュ(以下、エデュ):2021年度3月卒業生の進学状況を、高校のコース別に教えてください。

柳川先生:特別進学コースは、在籍数114名のうち24%を占める31名が国公立大学に合格しました。総合進学コースでは、在籍数391名中69%の生徒が日本大学に進学し、国公立大学にも6名が合格。スーパーグローバルクラスは60%が他大学に進学し、海外の大学にも例年1〜3名ほど進学しています。2年前に比べると国公立大学進学者は1.9倍、早慶上理・ICU・GMARCH進学者は1.2倍に伸びており、どのコースにおいても進学実績が向上しています。

エデュ:柳川先生が考える、進学実績アップの理由を教えてください。

柳川先生:大学受験に対する生徒たちの意識が高まったからだと考えています。特にコース制が始まってからは、どのコースの生徒たちも授業に取り組む姿勢がさらに意欲的になりました。学校全体の大学受験に向けた取り組みが生徒たちの士気につながっているとうれしいですね。

進路指導の方針をチェック ≫

希望の進路を叶える学校のサポート体制

続いて、先生方の大学受験への考え方や生徒たちの受験対策、カリキュラムの工夫についてうかがいました。

エデュ:進路指導部主任として、生徒たちに日々伝えていることはありますか?

柳川先生:進路面談で一番多いのが「今の学力で志望校に受かりますか?」という相談ですが、最後まで諦めずに取り組むよう勇気づけています。実際に不合格を恐れて受験先を変えようとする生徒も多いですが、志望校のレベルを簡単に下げてはいけないというのが私たちの考え。模試の結果など具体的な成績と向き合い、自信を持って本来の志望校に挑戦できるよう、背中を押したいと思っています。

エデュ:日大中高の生徒たちは、大学受験に向けて日頃どのような対策を行っているのでしょうか?

柳川先生:参考書を隅々まで解き、赤本を用いて過去問対策や出題傾向を調べたり、大学共通テストへの備えも忘れないよう言い聞かせています。また、日大付属校ならではの要素として、基礎学力到達度テストへの対策も必要です。本校は、このテストで全付属校の中でも上位の成績を収めているのですよ。

エデュ:カリキュラムにおいて、進学先を見据えた工夫があれば教えてください。

柳川先生:特別進学コースでは最後まで受験科目数を絞らず、多様な進学先に挑戦できるよう学力を伸ばしていきます。総合進学コースは高2から文系・理系に分かれ、それぞれの志望先に合わせて得意科目を強化します。現在の中3からはカリキュラムを刷新し、高1の段階から科目選択の幅が広がりますので、来年度以降の新体制にもご注目ください。

エデュ:今後、新たに考えている大学受験対策があれば教えてください。

柳川先生:現在、大学受験用の生徒向け冊子「進路の手引き(仮題)」の制作を学校長と進めています。進路の考え方や現在の学力などを書き込んで自分と向き合うためのツールで、高1から卒業まで使えるものを想定しています。希望の進路を叶えるためには、明確な目標をしっかりと持ち、その実現に向けて的確な努力をすることが大切。その道筋を自分で立てるサポートになればと思います。

2022年度からは高校教育がさらに進化!

2022年度より、高校では今まで以上に生徒一人ひとりの進路に合わせた教育が行われます。その特徴を中園先生にうかがいました。

進路実現に直結する教育を推し進める中園健二先生
進路実現に直結する教育を推し進める中園健二先生

エデュ:新カリキュラムの策定で配慮したことについて教えてください。

中園先生:「新カリキュラム」は、各コースで設定した到達目標という特長を活かすためのものです。さらに、「人間力」=「社会を構成する自立した一人の人間としての総合的な力」を養い、高い志を持ち、自らの力で道を切り拓き、仲間と協働できる人材を育成することも目的としています。そして、多様化する21世紀に通用する「確かな力」を身につけるための「生徒一人ひとりの特性や能力を最大限に伸長する魅力あるカリキュラム」であるといえます。そこで、スクール・ポリシーを「特別進学コース」「総合進学コース」「総合進学コース スーパーグローバルクラス」それぞれの教育活動へ具体的に落とし込み、運用の基本方針と進路目標を明確にしたうえで、「特別進学コースカリキュラム」と「総合進学コースカリキュラム」を策定いたしました。

エデュ:新カリキュラムの各コースの特長について教えてください。

中園先生:「特別進学コースカリキュラム」は、国公立大学受験対応型(文系・理系)カリキュラムで、私立大学受験(文系・理系)への対応も可能です。国公立大学、最難関私立大学および医学系大学等への進学を目指します。「総合進学コースカリキュラム」は、基礎学力を重視し学力を伸ばすバランスの取れたカリキュラムで、日本大学への進学や難関私大進学等、幅広い進路希望に対応できます。「総合進学コース スーパーグローバルクラス」の基本的なカリキュラム体系は、総合進学コースと同様です。そこに加えて、スーパーグローバルクラス独自の取り組み(課題解決型・体験型カリキュラム)を行っています。
各コースとも、3年次には受験科目に応じた「選択必修科目」と「自由選択科目」を設定することで、特別進学コースは29時間~34時間、総合進学コースでは32時間~34時間の範囲で、各自の志望大学に応じて授業科目を選択することができます。これにより、目指す大学の受験科目に的を絞った学習ができるようになります。

エデュ:学校で受けられる進学支援について教えてください。

中園先生:特別進学コースとスーパーグローバルクラスでは、1・2年次の7時間目を有効に活用してサポートを行います。特進コースでは、本校教員による特別講習に加えて大手予備校講師による受験対策講座を開催し、3年次の大学共通テストや他大学受験に向けてスタートを切ります。スーパーグローバルクラスでは、英語教育(ネイティブ教員による授業の充実等)、特別講座(オンライン・スピーキング・トレーニング、中国語講座等)や探究型の学習(グローバルセミナー等)、海外研修プログラム(体験型カリキュラム等)などを通じてグローバルな視野を広げ、海外大学および国内の国際系大学・学部等への進学を目指します。総合進学コースは、本校教員による春期・夏期講習(日本大学付属高校等基礎学力到達度テスト対策講座等)とともに外部講師による一般選抜講座等により、日本大学への進学や難関私立大学への進学など幅広い進路希望に対応します。
これらの取り組みは、内部推薦制度を利用した日本大学への進学という優位性を保ちながら、さらに日本大学以外の大学進学も加速させるという進学ハイブリッド性能を高め、生徒一人ひとりのワンランク上の進路目標の達成を目指しています。

スーパーグローバルクラスの「オンライン・スピーキング・トレーニング」の様子
スーパーグローバルクラスの「オンライン・スピーキング・トレーニング」の様子
                

エデュ:教育の進化によって、どのような生徒に育ってほしいですか。

中園先生:「新カリキュラム」スタートのもと、本校が推進する「ICT教育」と「グローバル教育」のさらなる進化と共に、高校3年間における「キャリア教育」「SDGs教育」「進路支援プログラム」を系統立てて推進することで、各生徒の進路目標に合わせた学習と、人生を豊かにし、幸せに生きるための「人間力」を高めていきます。「新カリキュラム」での効果的な学びを実現し、さらに充実した「キャリアデザインプログラム」を体感することで、生徒一人ひとりが夢を育み、その実現に向けて突き進むことで、「生きる未来を創造する力」を身につけてほしいと願っています。

「学校案内パンフレット2022」を見る ≫

2022年度中学入試の最新情報をチェック

最後に、中学教頭の鈴木先生から、2022年度中学入試の最新情報とおすすめの対策方法を教えていただきました。

教頭の鈴木仁先生は、入試広報や学校説明会にも注力されています
教頭の鈴木仁先生は、入試広報や学校説明会にも注力されています

エデュ:2022年度の中学入試について、2021年度からの変更点があれば教えてください。

鈴木先生:2022年度の中学入試から、入試結果によって合格基準点の高い方のコースから、もう一方のコースへスライド合格となる可能性があります。また帰国生入試では、新たに英語選択の受験者のうち英検2級取得者には英語試験を免除し、算数1科目での受験が可能になります。もちろん、英語試験を受験する選択も可能です。

エデュ:これから受験に挑む皆さんへ、受験対策のポイントを教えてください。

鈴木先生:2022年度入試から問題の傾向を大きく変えることはありませんが、これまでに記号で解答していた問題を記述式にしたり、応用問題や説明問題が加わるなど、知識だけでなく思考力・読解力・記述力を求める問題が増えていきます。

2022年度募集要項はこちら ≫

編集者から見たポイント

先生の目で「生徒の希望」と「現状の成績」をしっかりと見極めながら、具体的なアドバイスで生徒の背中を押すのが日大中高流の大学受験対策。生徒たちが心から「行きたい!」と思う大学に入学できるよう全力でバックアップしながら、前向きにチャレンジさせてくれる学校です。

学校公式サイト ≫

学校説明会・イベント日程

イベント名 日時 備考
中学校説明会 2021年11月27日(土) 要予約
詳細はこちら ≫

このページをシェアする

連載コンテンツ

中学新コース発進!創設100周年に向けた「SHINKA!」に迫る

創設100周年に向けて、2022年度からは中学校の新コースを設置。中学校教頭の鈴木仁先生にお話をうかがい、新コースや中学入試についての最新情報をお届けします!記事を読む≫

スペシャル動画