60年の節目、改革で拡がる進路選択 〜校長インタビュー〜

inter-edu’s eye

創立60年を機に校名を変更、その歴史に新たなページを開いた日本体育大学桜華中学校・高等学校（旧：桜華女学院中学校・日体桜華高等学校 。以下、日体大桜華）。
スポーツ・健康教育を通して人間力を高めるという教育目標を継続しつつ、部活動の強化や新専攻の開設、学力増進など、次の歴史をつくる強い改革が始まります。
改革の概要と、今後の拡がる可能性について、小巻明校長にお話をうかがいました。

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新専攻と気鋭の指導陣で開く未来

日本体育大学の併設校ということもあり、運動施設が充実していて、スポーツ系の部活動が有名な日体大桜華ですが、今回の改革でトピックとなるのは、ダンスパフォーマンス専攻の新設ではないでしょうか。
ダンス!? とお思いの方もいらっしゃるかも知れませんが、今やエンターテインメントの世界では、楽曲とダンスは切り離せないもの。また、小学校ではダンスが時間割に導入され、中学校では必修となっています。

―専攻でダンスを学ぶというのはどういうことでしょうか。

小巻校長：専攻では基礎練習から公演に至るまでを体系的に学びます。他校にはない本校独自のカリキュラムで、卒業後は指導者やプロのダンサーを目指すことができます。一方で、私は「楽しむためのダンス」であってもいいと思っています。人生がきっと豊かになりますから。ダンスを学びながら、ほかの進路を見出すこともあるでしょう。何かを専門的に学ぶことは、将来、ほかのことに取り組む際にも必ず役に立つはずです。専攻にはそういった期待があります。

―ダンスと一口に言ってもいろいろ種類があると思うのですが…？

小巻校長：ヒップホップ系を中心に考えています。
少し驚いたでしょう？ 以前は敬遠する方もいらしたと思いますが、今は創作ダンスにも多くヒップホップが取り入れられているのです。
また、小学校・中学校のダンスの授業でもヒップホップが多くなっていますよね。
専攻では新しくダンス専用スタジオを作り、指導者は教員経験もある振り付け師・プロデューサーを兼務するプロのダンサー、池田拓さんです。

―今までの施設に加えてさらに拡充するのですね。すばらしい指導者との出会いがあるのも大きな魅力に感じます。

小巻校長：はい。新設のダンスパフォーマンス専攻しかり、うちは部活動の指導者も秀でています。ある教員に師事したいと他県から入学してくる生徒もいますよ。
部活動のさらなる躍進、全国制覇を目指すために、たとえば剣道の指導者には世界剣道選手権ベスト8の実力者を、レスリングは全日本チャンピオンですし、バスケットは全国優勝に導いたコーチなど…本物に学ぶなら本校です。

スポーツだけじゃない！ アドバンストクラスで夢をサポート

―学習面でも改革がなされたと聞きましたが、具体的にはどのようなことでしょうか。

小巻校長：高校にアドバンストクラスを新設しました。今までも少人数体制できめ細かな学習は行っていましたが、今年度からはさらに高い目標をもった生徒を伸ばしていこうということです。進路選択を推薦から一般受験へシフトしていくために、学校一丸となって学力増強に力を入れていきます。

その一環としては、まず国際理解教育も従来のブリティッシュヒルズ（福島県）での国内研修に加え、グアム修学旅行やカナダへの語学研修、留学生との校内交流などの機会を多く取り入れます。なぜなら、生徒たちの「実際に海外の人と話したら、もっと英語を学びたくなった」という声を聞き、海外を身近に感じること、またそれによって英語学習の必要性を生徒自らが自覚することが学習意欲につながったと考えているからです。
ICT教育の充実も、各教科の特性を活かした指導で、情報の扱い方や活用するためのリテラシーを学ぶことに重点を置いています。

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女性の新しいキャリアの創造を

小巻校長：本校では長年、スポーツ・健康教育を通して学力、健康、マナーといった「人間力」を高める教育を実践してきましたが、この60周年を迎えるにあたり、さまざまな学校改革を実施しました。そして今、胸を張って新たな進路指導の体制が整ったと言えるでしょう。
卒業後は、大学進学も含め、他校にはない新しい進路、キャリアへの道が開かれます。
すでに在校生の中には、新設されるダンスパフォーマンス専攻に進みたいという生徒も多いと聞いていますが、その盛り上がりをうれしく思いつつも、期待に応えるよう真摯に準備に当たっています。ぜひ受験生のみなさんにも、学校の高まる雰囲気を来校して感じていただきたいですね。

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編集者から見たポイント

訪問時、生徒たちの礼儀正しさ、その一礼の美しさに目を引かれ、社会に出た際に必要なのは学力のみでなく、こういった人間力も備えてこそだと実感しました。日体大桜華が育んできた人間力に加え、夢を叶える新たな学びで、これからの女性が歩むキャリアを切り開いていってほしいです。