“人間教育の芝”の新たな一歩 新教科 総合的な学習・探究の時間がスタート
inter-edu’s eye
学校で学ぶ教科すべてを主要科目と捉え、さまざまな角度から学びの楽しさ・奥深さを伝えている芝中学校・芝高等学校(以下、芝)で、今年度、総合的な学習・探究の時間の授業が誕生しました。総合的な学習・探究の時間検討委員会の見上圭佑先生に詳しいお話をうかがいます。
中高一貫のプログラム
インターエデュ(以下、エデュ):今年度から始まった総合的な学習・探究の時間の授業について教えてください。
見上先生:科目名は、中学が「総合的な学習の時間」、高校が「総合的な探究の時間」で、週1コマの授業です。中1から高2までを3段階に分け、第I期は「周囲」、第II期は「社会」、第III期は「未来」をテーマに進行します。この5年間と高3の1年間を含めて、芝のコアとなる学びで、Sympathy(共感)、Humility(謙虚)、Innovation(変革)、Belief(信念)、Autonomy(自律)を備えた人間を育てることが目標です。
エデュ:具体的にはどのような内容になりますか。
見上先生:今年度は中学校だけの導入となります。中1・2は自分自身の管理や他者との関わり方について考えるきっかけを与えています。中3は企業とタッグを組んで本格的なプロジェクトに取り組んでいきます。
エデュ:第II期のプロジェクトについて教えてください。
見上先生:株式会社リクルートの協力のもと3部構成のプログラムを実施しました。第1部では「働くこと」について、外部の方の講演会を開催しました。第2部では「企業が取り組むテーマ」について、実際の企業が取り組むテーマを思考フレームに沿って探究学習を実施しました。第3部では「仕事」について、様々な職種の方をお招きして座談会をします。
エデュ:生徒の視野が広がりそうですね。
見上先生:第III期では、卒業研究を企画しています。「周囲」から「社会」と対象を広げ、最後の「未来」では、視野を広げて見えたものの中から、自分の未来へつなげるものを見つけるというコンセプトで、生徒が興味を持ったものをとことん調べて形にします。
より多くの生徒が輝きを放つ機会に
エデュ:卒業研究発表では、いろいろなテーマが飛び出しそうです。
見上先生:生徒は一人ひとり、異なる才能を秘めています。この学びをきっかけに生徒の輝く姿を1人でも多く見られたらいいなと願っています。
エデュ:今後の展望をお聞かせください。
見上先生:まだ始まったばかりなので、生徒の反応を見ながら、より良いものにしていきたいですね。学力だけではなく、人間として成長していく生徒の姿が見られたらいいなと思っています。生徒に体験や考える機会を提供する取り組みとして、本校の魅力になるような存在を目指したいですね。
編集者から見たポイント
教頭の佐藤元紀先生は、「本校には遵法自治と共生の考えが根付いており、“人間教育の芝”と評価していただいています。新しく始まる探究によって人間教育がさらに強化され、生徒は人として一回りも二回りも大きくなるでしょう。探究の時間の教室をのぞくと、先生と生徒がワイワイガヤガヤと、ほかの授業とは全然違う雰囲気で盛り上がっていますよ」と語ります。コロナ禍であらゆるところに制限が課される中、芝は力強い歩みを進めていました。
学校サイト ≫イベント日程
イベント名 | 日時 | 備考 |
---|---|---|
第2回学校説明会 | 2021年10月19日(火) | 10:00~11:00、12:30~13:30、15:00~16:00 |
第3回学校説明会 | 2021年10月20日(水) | 10:00~11:00、12:30~13:30、15:00~16:00 |
第4回学校説明会 | 2021年11月6日(土) | 10:00~11:00、12:30~13:30、15:00~16:00 |
連載コンテンツ
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