和太鼓にバイオリン! 実技メインの音楽授業に潜入!
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「教育は大学受験のためにあるものではなく、音楽・美術・家庭も主要教科である」という教育方針を持つ芝中学校・芝高等学校(以下、芝中高)。そこで今回は、実技・芸術科目から音楽をピックアップし、芸術科教諭の橋本武士先生に授業のようすを語っていただきました。授業風景が分かる動画も併せてご覧ください。
音楽を体感する授業
音楽の授業は、実際に見て・聴いて・触って・演奏する“体感する授業”がメインです。中学生はバイオリンや和太鼓の合奏をし、高校生はクラス内でバンドを組み、各々が好きな楽器を担当して年度末の授業で演奏を披露します。このほか、最近では高校生がオカリナでのアンサンブルや、修学旅行で訪れる沖縄の楽器・三線(サンシン)の演奏をしました。
プロの生演奏を聴くことも大切にしており、中学校では音楽室で弦楽四重奏などのコンサートを開催します。バイオリンを練習している中学生は、プロの指使いや、指揮者がいなくても音を合わせられる演奏技術を目の当たりにします。一方、高校ではプロのバンドを各教室に招いてライブが行われます。ベーシストやサックス奏者らによるジャズや最新のポップスなどが披露され、教室は大盛り上がり。どちらも毎年行われ、生徒は大変よろこんでいます。私も自分が学生だったら嬉しいでしょうね。
バイオリンと和太鼓を演奏する中学校の授業
バイオリンはクラスの人数分あり、一人一台持って練習します。みんながゼロからスタートでき、きちんと練習しないと演奏できないところが、数ある楽器の中から選択した理由ですね。バイオリンの演奏には、音感が養われ、音楽を鑑賞するときの新しい視点・観点が身につくという利点もあります。
和太鼓は、中学1年次にリズムと叩き方を大太鼓で練習し、2年次から和太鼓の合奏に挑戦します。2年次には数人が2つのパートに分かれて合奏を、3年次には4つのパートに分かれて合奏をします。太鼓にはリズムだけでアンサンブルができる特徴があり、さらに和太鼓には心に響く和楽器ならではのよさがあります。
【それでは実際に、中学1年生の音楽の授業を動画でご覧ください!】
動画提供:芝中学校・芝高等学校
合奏で育む心のコミュニケーション
授業中、生徒は誰の目線も気にすることなく自由な発想で発言したり、演奏したりしていて、とても楽しそうですよ。音楽を通して生徒に感じてほしいことは、自分を表現する楽しさや、人と心が通い合う瞬間、そして言葉ではない心と心のコミュニケーションの大切さです。また、いろんな個性を持つ生徒がいる中で、相手を認めなければ自分を活かすこともできないという“認め合うことの大切さ”も学んでもらいたいですね。これは実生活にも共通することではないでしょうか。
編集者から見たポイント
芝中高には中学1年次に合唱コンクールがあり、取材時は、音楽の授業で和太鼓と合唱の練習が行われている時期でした。橋本先生によると、今年の課題曲は芸術科の橋本先生が作曲を、作詞を各クラスの中1生が手掛け、クラスごとに異なる歌詞で合唱されるそうです。遊び心満載の“芝らしさ”と、橋本先生が語る“音楽を通して自分を表現すること”の実践を知るエピソードでした。
イベント日程
イベント | 日程 | 備考 |
---|---|---|
学校説明会 | 11月10日(土) 11:00~12:50 | 校内見学が13:00よりあります。 |
学校説明会 | 11月24日(土) 11:00~12:50 | 校内見学が13:00よりあります。 |
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