京都の魅力と意外性を伝えるツアーを企画!芝の中3修学旅行
inter-edu’s eye
11月、芝中学校・芝高等学校(以下、芝)では中3生の修学旅行を実施。昨年度、鎌倉校外学習についてインタビューした見上圭佑先生と寺尾脩先生に再びご登場いただき、修学旅行の詳細をうかがいます。
京都1泊2日のツアーを企画
昨年度の校外学習では、生徒は対象者に適した鎌倉ツアーを企画。ツアーパンフレットを制作し、クラスや学年でプレゼンをして大賞を決めました。修学旅行ではどのようなことに取り組んだのでしょう。
対象者の設定も!ツアープランのすべてを生徒が担う
インターエデュ(以下、エデュ):修学旅行の行程を教えてください。
寺尾先生:3泊4日で京都・奈良を巡りました。生徒は事前に京都1泊2日のツアーを企画し、前半2日間の京都滞在で実際にコースを回り、ツアーパンフレット制作のために現地調査や素材集めをしました。
エデュ:鎌倉校外学習と違うところはありますか。
寺尾先生:鎌倉では教員が対象者を設定しましたが、今回は対象者から生徒が考え、さらに「京都らしさ」と「意外性」を盛り込んだツアーを企画しました。私のクラスでは、20代男性対象の“美しい文化を知ってもらうツアー”や、大学生対象の“映え写真ツアー”などがありましたね。
また、今回はMicrosoftのTeamsを利用しました。クラスごとのチャネルにスレッドを立て、生徒は立ち寄った先の画像を投稿していく。これにより、教員は各班の動きを把握することができました。
現地の様子
PowerPointを活用してプレゼンを
エデュ:では、パンフレット制作について教えてください。
寺尾先生:鎌倉日帰りツアーはA3片面1枚にまとめたので、京都1泊2日ツアーは倍のA3両面1枚です。ただし、1枚のチラシにするか、折って冊子にするかは自由。中には八つ折りにする班もあるようです。
エデュ:昨年度は、まずクラス内でツアーのプレゼンをして代表を決め、クラス代表による本選で大賞を決めました。今回も同様ですか。
寺尾先生:大賞を決めるのは同じですが、今回はプレゼンする素材を変えました。ツアーパンフレットの魅力を伝えるツールとして、PowerPointを活用します。生徒は2学期に情報科の授業でPowerPointを学びました。その実践として、ツアーの情報を抽出してPowerPointで資料を作成し、ツアーの魅力を印象づけるプレゼンをします。
他者理解につながる学び
エデュ:鎌倉校外学習と同じく修学旅行も他者理解がテーマとうかがっています。行事を通して生徒の理解や成長をどう感じますか。
寺尾先生:1学期の探究学習にも他者理解が関係しており、他者を意識することについての説明は、もはや不要になりました。
見上先生:中3の探究では、企業について知りながら、商品・サービスができるまでの企画立案を疑似体験しました。自分がやりたいことを推し進めるだけでは世の中に広まらないので、いろんな方の意見や要望を取り入れなければいけません。探究も修学旅行も根底にある大切な部分は同じだと感じています。
エデュ:最後に、受験生へのメッセージをお願いします。
寺尾先生:学年には300人の生徒がいるので、気の合う友達がきっとできます。芝で素敵な未来が待っています。
編集者から見たポイント
本来なら、芝では中3の3学期にPowerPointを学びます。しかし、3学期に実践の機会を設けるために、学年の先生方が情報科に協力を要請し、2学期に指導を前倒ししてもらったそうです。生徒の学びを最優先して動く先生方の姿が垣間見えた今回のインタビュー。寺尾先生は「教員はそれぞれ注力しているものが異なって多様性があり、だからこそ『みんな違ってみんないい』という武藤校長のメッセージが体現できているのかなと思います」と芝の先生について語ってくださいました。
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