技術の授業は「体験」と「経験」 社会に出たときのスキルを学ぶ
inter-edu’s eye
「分かりやすい授業」「きめ細かい指導」を掲げる芝中学校・芝高等学校では、実技・芸術科目も主要教科であるとし、創造力や情操面を高める教育にも力を入れています。その中で今回は技術の授業に注目。社会に出たときのスキルを学ぶ技術科で、約30年にわたり、芝の生徒と向き合っている寺西先生に話を聞きました。
「体験」と「経験」を実践する技術科の授業
インターエデュ(以下、エデュ):芝の技術科の特徴を教えてください。
寺西先生:中1生はしらがき、のみ、罫引、かんななどの刃物研ぎと、組手の木箱の制作。中2生は木枕・包丁の制作。中3生は焼印・蒸気機関・板金などを実施しています。
エデュ:普段なかなか使う機会が少ない道具を使うのですね。
寺西先生:のこぎりやかんなは世界的に押して使うものですが、日本は引いて使います。そんな日本の伝統文化である先人の叡智を伝えたいと考えております。
エデュ:授業で意識している点はありますか。
寺西先生:中1生は、ひたすら授業の内容に向き合うことを第一に、そして中3生には、考え方や背景などをできるだけ伝えたいと思っています。「体験」と「経験」を実践する新しい機会を作りたいですね。
授業をとびだし、挑戦を続ける技術工作部
エデュ:技術工作部の顧問も担当しているんですよね。
寺西先生:鉄道・自転車・船などの大型模型の制作指導にあたっています。2009年からは全国高等学校鉄道模型コンテストも開催。8校でスタートした大会ですが、今では全国規模の大会になっています。
エデュ:技術工作部ではどのような指導を心掛けていますか。
寺西先生:クラブ活動は徹底的に挑戦するもの。無理だと思うことを達成する喜びを知り、人生の1ページに刻みこんでもらえたら最高です。
技術を通して生徒に学んでほしいこと
エデュ:技術の授業を通してどんなことを生徒に学んでほしいですか。
寺西先生:技術科では実演を1回見ただけでは理解できない作業が多いのですが、自分が一度体験した後で再び実演を見ると、まったく見え方が変わる不思議な魅力を持っています。そのような体感を通して、社会に出たときのスキルを学んでほしいと考えています。
エデュ:受験生へ向けてメッセージをお願いいたします。
寺西先生:自分で何か切り開きたい!というお子さまには過ごしやすい環境であると思います。ぜひ、学校に足を運んでみてください。
【それでは、実際に技術の授業を覗いてみましょう】
編集者から見たポイント
「楽しんでください」という言葉で始まった技術科の授業。使い慣れない道具に最初は戸惑っていた生徒も授業が進むにつれて夢中になり、座学にはない別の楽しさを実感しているようでした。熱意のこもった指導が生徒にも伝わり充実した時間につながる。そんな芝の熱心な教育姿勢が授業から伝わってきました。
イベント日程
イベント | 日程 | 備考 |
---|---|---|
運動会 | 4月24日(水) | |
学校説明会 | 5月24日(金) 11:00~ | 説明会終了後校内見学があります。 |
学校説明会 | 10月23日(水)・24日(木) 11:00~ | 説明会終了後校内見学があります。 |
学園祭 | 9月14日(土)・15日(日) |
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