専門職大学と連携!起業家の資質を伸ばす教育とは
inter-edu’s eye
昭和学院中学校・高等学校(以下、昭和学院)は将来社会で活躍できる力を育てる学校。専門職大学と連携授業を行っており、アントレプレナーシップを育成する教育を展開しています。昭和学院の取り組みから、最先端の教育のあり方が見えてきます。
本物の起業家から学ぶ!将来のキャリア形成へ
昭和学院の起業家教育について、ご担当の先生にご紹介いただきます。
起業家教育としてどのようなことに取り組んでいるか教えてください。
中山先生連携先の情報経営イノベーション専門職大学(以下、iU)の教授陣による出前授業や、大学のゼミヘの参加を通して、将来のキャリア形成について深く考えてもらいたいと考えています。自分のロールモデルとなる人と出会ってほしいです。
生徒はどのような方から指導を受けていますか。
中山先生iUからは例えば阿部川久広教授に来ていただきました。コンサルタントを経て、アップル、ディズニーなどでマーケティングの要職を歴任し、CNNニュースキャスターも2年間務めたご経験のある方です。ほかにも内閣府オープンイノベーション大賞経団連会長賞の受賞歴があり、数々のベンチャー企業と新規事業を創出してきたONE JAPANの山本将裕共同発起人・共同代表にも講師を務めていただいています。
生徒にどう成長してほしいと考えていますか。
中山先生必ずしも起業家になることは求めていませんが、起業家の資質であるアントレプレナーシップを身につけてもらいたいとは考えています。変化を楽しみ、変化を生み出すマインド、自分の人生を自分でドライブする自己効力感……新たな体験を通して、自分自身の頭で考え、大人と議論するなかで大きく成長してほしいです。
社会の課題を見つめて新サービスを提案!
起業家教育に参加する高校1~3年生は「起業ゼミ」に所属し、その中でグループを組み、身近な社会課題を解決する事業を検討します。どのような体験をしてきたか生徒からご紹介いただきましょう。
起業ゼミで取り組んできたことを教えてください。
和田さん身近な社会課題を探りながら、起業案作成を行ってきました。現在も自分たちで社会の課題を探り、解決のためにどのようなサービスや商品があったらいいかを考え、求められる事業をイメージするという流れで活動しています。答えのない問題に向き合う体験を積むことで、「自分から何かをしよう」という気持ちが高まりました。
起業案作成に挑む夏休み!白熱の3日間
起業ゼミに所属する皆さんは夏休み中に集中的にビジネスプランを練るイベント「サマーキャンプ」に参加。ご感想の前にそのイベント概要をお伝えします。
「サマーキャンプ」は3日間の日程。初日は「働くこととは」というテーマで、先ほどご紹介したONE JAPANの山本共同発起人・共同代表と話し合いながら考察。リアルでポジティブな仕事のあり方に触れ、生徒たちの社会に対するイメージがガラリと変わりました。
2日目の内容は「顧客思考」をテーマとしたワークです。複数の社会人へのインタビューを行い、ビジネスにおいてとても重要な「顧客の思いとニーズ」を調査。ビジネスの企画材料をたくさん得ることができました。
そして最終日となる3日目は、iUの阿部川教授もご登場。「こんなプレゼンは嫌だ」と題した「ダメなプレゼンの例」についてのレクチャーから始まります。
その後は、ビジネスプランのプレゼン資料を作成し、いよいよ発表へ! 審査員の阿部川教授・山本共同代表・中山先生の予想を上回るハイレベルな発表が続き、優秀者をなかなか選べないという事態に。どの参加者も「自分の人生を自分で切り開くマインドセット」ができたと評価されました。
ビジネスのアイデアは「ヒアリング」から生まれる!
昭和学院独自のイベントを経験して、和田さんも「大きな気づきを得た」と語ります。
サマーキャンプでの発表内容を教えてください。
和田さん私たちのグループは「大人の給食」というものを発表しました。これは、一人暮らしの方が食に興味を持たず孤食になってしまっているという課題を解決するために、月に1度1週間日替わりでお昼ご飯を配達するサービスのことです。審査してくれた方々の中にもお昼にお金や時間をかけない人がおり、このサービスを使ってみたいと言っていただけました。
挑戦する意欲が湧いた!アントレプレナーシップの芽生え
ユニークな経験を積むことができる起業ゼミ。参加してからの成長に迫ります。
起業ゼミに参加して、ご自身の中で変化を感じたことはありますか。
和田さん以前は自分から新しいことに挑戦したり、学校の外に出て活動したりすることが不安でなかなかできずにいました。しかし、起業ゼミでの活動を通して「やる前から心配するのではなく、いろんなことに挑戦してみよう」と思うことができました。このように変われた理由は、自ら行動し実際に経験することの大切さを学ぶことができたからだと思います。
起業ゼミでの経験を糧にして将来的に挑戦したいことを教えてください。
和田さん私は将来教員になりたいと思っています。起業ゼミでの経験から自ら行動し経験することの大切さを学ぶことができたように、大学生になってからも地域の子どもたちと関わることができるボランティアに参加したり、子どもたちが楽しめるようなイベントを開催したりしたいです。
大学生がサポート!教員志望の方も
昭和学院の起業家教育には生徒のサポート役として大学生の方も参加しています。授業運営にかける思いをうかがいました。
起業ゼミに関わるようになった経緯を教えてください。
川村さんインターンシップに関してご指導いただいている中山先生が担当されていることが関わらせていただくきっかけでした。僕が教員志望ということもあり、自分の将来のための経験になるという理由もあります。
起業ゼミの指導に当たるうえで大切にしていることを教えてください。
川村さん本物に触れるという体験が大切なので、起業家や、起業について学ばれている大学生、起業に関する多くの経験をされてきた大人と出会う機会ができるようにサポートしていきたいです。
変わり続ける昭和学院で一緒に新しい挑戦を
最後に、中山先生から受験生へのメッセージをお願いします。
中山先生本校は今まさに変わり続けている学校です。探究的な学びやICTを活用した学びに取り組みながら、これからの学校のあり方を考え、模索し続けています。私たちと一緒に挑戦したい方、試行錯誤しながら学び続けたい方をお待ちしています。
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