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秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校(以下、秀明八千代)では、実践的な英語教育に力を入れていることを前回の記事でご紹介しました。今回は、普段の学習成果が試される絶好の機会となる「イギリス英語研修」を体験した中学生の声をご紹介します。
全生徒が体験する2週間のイギリス生活
秀明八千代では、最も効果的な英語の習得方法は、10代のうちに英語圏の国で生活をしながら学ぶこととされています。中学2年生の全生徒が、イギリスの歴史や文化に接する2週間を過ごしながら、本場の生きた英語を学びます。
秀明八千代のイギリス英語研修
中学は原則全員参加で2年次に2週間、高校は1年次(※)に4週間、イギリスケント州にある研修施設で、ホームステイを含めた英語研修を行い、本場の生きた英語と異文化を体験します。
※国際英語コースは全員参加、その他のコースは希望制。
研修の前後に実施する体験学習
研修に向かう前の事前学習として、日本を紹介をするために、日本の文化について調べ、まとめ、説明できるようになる「日本文化プロジェクト」を実施しています。このプロジェクトは、ホストファミリーに日本文化を紹介することを目標にしています。
研修中の英語指導は、10人程度の少人数クラスに分かれて、すべて英語で行われます。イギリス現地の教員による、日本人生徒を長年教えた経験に基づく語学学習プログラムです。また、土曜日には、ロンドンやパリなどへの小旅行、放課後や日曜日には、各種スポーツや名所旧跡の見学などの行事が用意されています。
帰国後は、文化発表会(光風祭)でイギリス英語研修の内容や、日本とイギリスとの違いを報告します。中学生は、研修を振り返った反省点を踏まえて、高校1年生での4週間にわたる研修の準備に入ります。
(※国際英語コースの全生徒と、他のコースの希望する生徒が研修に参加します。)
中学2年生に聞きました! イギリス英語研修Q&A
Q.研修前に日本で準備したことは?
A.英会話の本を買って、現地でのコミュニケーションを想定しながら予習をしました。(R.Sさん、その他多数)
A.ホームステイ先での事を考えて、テーブルマナーをはじめとするイギリスのマナーが書かれた本を買いました。(H.Sさん)
Q.現地で英語を使った思い出は?
A.道に迷った時に、通りすがりのひとに道順を聞くことができました。それに、カレッジの人たちが気さくに話しかけてくれて嬉しかったです。(A.Yさん)
A.英語で話しかけられるスピードが速かったのですが、知っている単語がたくさん出てきたので会話できました。ホームステイ先のファミリーと買い物に行ったりしました。(R.Sさん)
Q.日本との違いや気づいたことは?
A.小銭の種類が多くて驚きました。それと、慣れない環境やホームステイ先で過ごすことが、初めての貴重な経験になりました。(Y.Aさん)
A.伝統的なつくりの家は、壁がレンガでした。どこでも英単語集が必要ですが、頑張ったぶんだけ会話ができるので、勉強に目的ができました!(S.Yさん)
Q.研修を終えた今後の目標は?
A.2020年の東京オリンピックでボランティアをしたいです。そのためにも、外国語の映画を観て、もっとコミュニケーション能力を身につけたいです。(A.Hさん)
A.英語のリスニングが、研修前よりもできるようになってきたので、英検を頑張ります。文化発表会では、イギリスのお茶について発表します。(H.Yさん)
A.英語への勉強意欲が湧いてきました。日常会話くらいは話せるようになりたいです。(T.Tさん)
帰国した中学生の皆さんが口を揃えて言うのは、「イギリスでの生活は、英語だけでコミュニケーションを取る貴重な経験だった」「これからも英語の勉強を頑張りたい」といった内容でした。普段と異なる環境で、工夫を重ねながら英語で考えを伝える貴重な経験が、英会話の授業への高いモチベーションにつながっています。
編集者が見たポイント
秀明八千代では、生徒ひとり一人の資質を伸ばす「全人英才教育」を教育方針に掲げています。その実践のひとつが、今回ご紹介した中学2年生で全員参加するイギリス英語研修です。英語発祥の地であるイギリスで英語だけで生活しながら、その歴史や文化を知ることは、世界の広さを感じるとともに、日本の文化自体も深く意識できるきっかけになったことでしょう。