自分の“使命”を探す放課後活動「FIND YOUR MISSON」始動

自分の“使命”を探す放課後活動「FIND YOUR MISSON」始動

inter-edu’s eye

いつの世にも必要とされる人を育てるべく、独自の教育を行う東京純心女子中学校・高等学校(以下、純心)。コロナ禍により世の中が大きく変化している今、純心では2023年度よりカリキュラムを一新して新たなプロジェクトを開始します。気になるその内容と意気込みを、シスター松下みどり先生と教務部長の吉田かおる先生にうかがいました。

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シスターが語る“純心のこれから”

まずは、純心の今後の教育方針について、松下先生にうかがいました。

松下先生:近年、ICTを活用した主体的な学びやオンライン授業が当たり前になり、個別対応ができる学校への関心が高まっていると感じます。本校では建学の精神を大切にしながらも、カトリック校としてどのような改革ができるか、この1年間チームを立ち上げて考えてきました。
世の中がどんなに変化しても、「神を愛し、人を愛する」「隣人を自分のように愛する」というカトリック教会の理念は変わりません。本校創設者のシスター・江角ヤスが残した言葉に「いついかなるところでも役立つ人になりなさい」とあるように、すべての命を愛する心を育み、平和な未来に貢献できる人を育てるという本校の使命は、混迷の現代においてますます重要です。
そこで、いま求められている「生徒一人ひとりに合わせた学び」と、カトリック校ならではの「人や自然、命と直接的なふれあいができる学びと体験」の両方を用意した、新しい学校に進化したいと考えました。

大きな木々が周囲に茂るキャンパスで、生徒たちは自然と触れ合いながら育ちます
大きな木々が周囲に茂るキャンパスで、生徒たちは自然と触れ合いながら育ちます

建学の精神に則り、私たちはマリア様のような優しさや賢さ、強さをもって、平和な未来に貢献できる人を育てたいと思っています。神様から与えられているミッションを探り、与えられた力を伸ばし、神様に喜ばれ、人に貢献できる喜びを知ってほしいのです。
そこでまず、生徒の皆さんが確実に力を付けながらワクワク感をもって通える学び舎づくりを大胆に推し進めたいと考え、新しいプログラムを用意しました。新しい純心にどうぞご期待ください。

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新たに始まる放課後活動「FIND YOUR MISSON」とは?

次に、2023年度から始まるプロジェクトの内容と目的について、吉田先生に教えていただきました。

自分の使命を見つける自由なプロジェクト

吉田先生:カトリックの教えでは、人には一人ひとりに与えられた使命があるとされます。生徒たちがさまざまなことを体験し、自らの使命や可能性に気づく機会としてこの「FIND YOUR MISSON」(以下、FYMプロジェクト)を始動しました。
定められた活動内容はなく、放課後の時間を使って生徒一人ひとりが自由に活動します。たとえば、病院や幼稚園などでのボランティア、農作物の栽培や手芸などのものづくり、外国籍の子どもたちに勉強を教えるなどの国際交流。華道や茶道で感性を磨くのも、史跡巡りや美容研究、NPO活動への参加などで趣味を究めるのも良いでしょう。勉強面では、高校3年生を対象に受験学力養成講座を開講します。
本校での学びと体験を通して自分に与えられた使命や可能性を見つけ出し、平和な未来を創る人として社会に貢献してほしいと願っています。

放課後の時間を活かすためのカリキュラム変更

昼食後の豊富な放課後時間でリアルな体験を

吉田先生:2023年度からは始業時間を8時20分、授業時間を45分にし、これまで前期・後期の2学期制だったところを3学期制に変更します。もちろん、45分授業でも50分と同じクオリティの授業を実施。カリキュラムも大幅に見直し、昼食前に正課の授業を終え、昼食後は豊富な放課後の時間を使ってリアルな体験ができるカリキュラムとなっています。

高校1年次よりコース制がスタート

吉田先生:最難関国公立大学を目指す「叡智探究特進プログラム」と幅広い進路に対応する「叡智探究セレクトデザイン」にコース分けを行っています。両コースとも、生徒一人ひとりの夢の実現に向けて寄り添いながら、今できる最大限の努力を促しつつ、自律的な学習者として育んでいきます。

現在のカリキュラム詳細 ≫

現在も精力的に行われている放課後活動をご紹介!

最後に、2023年度の革新へ向けてすでに取り組まれている放課後活動を一部ご紹介します。

いのちと向き合う「労作」の授業

「労作」とは、生徒たち自らが植物の種をまいて育てることで、いのちを大切にする心を育てる活動です。創設者の江角先生が選んだ多摩・武蔵野エリアの豊かな自然環境で、いのちと直接向き合い、神様のお恵みを受けながら人が手をかけて育てていきます。労作に取り組みながらこの環境で過ごすことにより、生徒たちの“いのちを慈しむ心”が育まれます。純心が誇るいのちと向き合う教育の一つです。

花壇の手入れや野菜の育成など、学年ごとに異なるテーマで自然と触れ合います
花壇の手入れや野菜の育成など、学年ごとに異なるテーマで自然と触れ合います

クラフト教室で地域に貢献を

2017年より、地域貢献活動の一環として地域のショッピングモールなどで実施してきた「クラフト教室」。今年度は校内にて小学生を対象に、11月に「純心の松ぼっくりでクリスマスツリーを作ろう」というイベントを行いました。クラフトで使用する大きな松ぼっくりが採れる木を、実際に校内を散歩しながら説明したり、理科教員による松ぼっくりの興味深い話も披露。純心生徒スタッフが小学生に寄り添い、マンツーマンでサポートします。開始前後の時間には生徒によるヴァイオリン生演奏やコーラス部の歌をプレゼントするなど、地域の人々と生徒たちの温かな交流の場となっています。

小学生たちは、校内で採れたどんぐりを可愛く加工したパーツにも興味津々でした
小学生たちは、校内で採れたどんぐりを可愛く加工したパーツにも興味津々でした

部活動で“好き”を磨く

●弓道部
年3回の昇段審査を目標に、先輩やコーチの指導のもと週に3日活動しています。的前で弓を引いたり巻き藁を使った自主練習を行い、審査や大会、純心祭前には特に力を入れて練習。1月には東京都中学高等学校弓道大会に参加します。日本の伝統競技に触れ、静かで強い精神力を養うことができます。

弓道には、立ち姿を美しく見せるなど芸術的な側面もあります
弓道には、立ち姿を美しく見せるなど、芸術的な側面もあります

●バトン部
週3日活動しており、柔軟体操やストレッチ、バトンの基礎練習に加え、校内発表や純心祭、クリスマスページェントなどのステージに向けて練習を行います。構成・振付や曲の編集、衣装作りまですべて部員が行うのも特徴。ポンポンを使ったチアダンスやパレードなど、バトン以外の演技にも挑戦しています。部員全員で一丸となって1つのステージを作り上げるため、大きな達成感を味わうことができる部活動です。

純心祭では、バトンや小道具などを駆使して1つの演目を表現します
純心祭では、バトンや小道具などを駆使して1つの演目を表現します
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編集者から見たポイント

未だコロナ禍が収束を見せない昨今においても、柔軟にカリキュラムを見直し、生徒たちの可能性をさらに広げている純心。放課後の時間を活用するというアイデアに感銘を受けつつ、教科学習に留まらず「体験」を重視する純心らしい改革だと感じました。新体制となり、生徒たちのさまざまな挑戦を全力でサポートする新しい純心に期待が高まります。

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学校説明会・イベント日程

イベント名 日時 備考
学校説明会 2022年3月26日(土) 10:00~11:30 要予約
学校説明会 2022年5月21日(土) 10:00~11:15 要予約
学校説明会 2022年6月25日(土) 10:00~11:15 要予約
イベント予約はこちらから ≫

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