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100周年を迎えて、女性活躍社会に挑む 校舎リニューアルが楽しみな学校

inter-edu's eye

2024年に創立100周年を迎える潤徳女子高等学校。近年の大学入試改革に合わせて、教育内容を続々とリニューアルしており、校内の施設も大規模な改修を進めています。今回は、変わろうとする学校のあり方について、校長にインタビュー! 女子校ならではの心遣い、細やかな学習指導はそのままに、発展しようとする学校の今に迫ります。

広いエリアから通学可能な北千住 女子校だからできることとは!?

潤徳女子高等学校(以下、潤徳女子)は北千住駅から徒歩5分の位置にある東京都足立区千住の学校。東京だけでなく、埼玉・千葉・茨城からも生徒が通学しています。
1924年に千住町界隈の地元名士により創立。現在も地域との深い関わりを持ち、地域のお祭りや美化に携わる生徒もいます。
それでは、さっそくお話をうかがいましょう。

木村美和子校長
木村美和子校長

大学卒業後、理科(化学)の教員として潤徳女子に。2023年で校長職14年目。「女性のライフステージも含めた将来のことについて、真剣に話し合えるのは女子校ならでは。共学ではできない指導を実践しています」

学校の特色を教えてください。

木村校長

女子の特性に合った教育を実践している点についてぜひ知っていただきたいです。女性は男性に比べて、音に敏感。本校の教員は、穏やかな雰囲気で丁寧な言葉遣いを心がけています。穏やかに丁寧に接しながら、ほめて伸ばす。こうした向き合い方で自信を持たせることを大切にしています。

創立100周年を迎えて、学校がどう変わるかを教えてください。

木村校長

体育館を全面リニューアルし、より快適にスポーツを楽しめる空間にします。そのほか、校舎の外観もよりアクティブな生徒の印象にふさわしいものにします。

創立当時の校舎の様子
創立当時の校舎の様子

パーカーもある!?バリエーション豊かな制服

潤徳女子の制服は、ブラウスは3色、スカートは2種類。リボン・ネクタイの選択も可能で、オプションのパーカーは生徒から大人気! 来年度からは生徒の意向を汲んで、スラックスの導入が決定しました。

  • 制服
  • 制服
  • 制服
  • 制服

英語とICTが相乗効果!大学入試の戦い方を知る学校

学習面の長所を教えてください。

木村校長

現在、多くの大学で推薦入試に挑戦する条件として英語資格が求められており、英語学習の重要性が増しています。そこで、本校はオンライン英会話、学校外のオールイングリッシュの体験プログラムを通して、生徒が英語力を伸ばしていけるよう後押ししています。オンライン英会話では、生徒5〜6名のチームでネイティブの先生と対話するなかで、しゃべりづらそうな生徒を周りが助けようとする微笑ましい場面も見受けられました。

授業のようす

こうした英語学習と相乗効果を生むのがICT教育です。高校1年生の朝学習でタイピングの練習をする時間をつくることからスタートし、生徒は学年が上がるにつれて自然にタブレットPCの使い方をマスターしていきます。そのため、コンピューターから回答する検定試験で英作文がすらすらとタイピングできるようになります。

授業のようす

潤徳女子の生徒たちをどのように成長させたいとお考えですか。

木村校長

大学入試改革の方針を踏まえて、人生の目標・ミッションを思い描けるように、教育内容をより深めてきました。2018年にスタートした独自科目「ユニバーサルフォレスト」がその一例です。社会を知るために考察し、議論するという授業なのですが、そこでジェンダーギャップについて関心を持った生徒が「少しでも世の中を平等にしたい」と公務員を目指すようになったケースもありました。

そのほか、進学コース・特進コース・美術コースのそれぞれで将来について目を向けるきっかけづくりをしています。

授業のようす

進学コースには、現役で仕事をしている女性にインタビューし、それをまとめ、内容を発表する「キャリアインタビュー」というコース行事があります。キャリアをどう築いてきたのか、家庭とどう両立させてきたのか…そうしたところまで本音を聞ける機会です。

難関大学に一般入試で合格することを目指す特進コースでは、文理選択について1年生が先輩に聞き、参考にする「コース集会」を開催しています。一人で考えて、勉強するのではなく、先輩から学ぶことが生徒にとって励みになっていると感じます。

美術コースは「美術を通して社会とつながる」チャンスがたくさんあります。商店街のシャッターに絵を描くシャッターアート、同じ足立区の小学校で黒板アートなど、地域とのつながりを活かして、生徒がさまざまな活躍をしてきました。こうした経験が大学を出て、どう生きるかを考える糧になればと思います。

商店街のシャッターに絵を描くシャッターアート
足立区の小学校で黒板アート

潤徳女子の注目ポイント 文化祭は年2回!?美術コースの生徒が校門を彩るカラフルなイベント

文化祭を年2回開催しています。6月開催のものは全学年がクラブ単位で、9月開催のものは1・2年生がクラス単位で活動。さまざまな出し物で来場者を楽しませます。調理部のお菓子は地元の方に大人気!

文化祭
調理部のお菓子

想像以上の進路が見つかる!次世代育成にひたむきな学校

生徒の進路実現のために力を入れていることを教えてください。

木村校長

進路指導部は、学級担任を持たない教員のみで構成し、進路指導のエキスパートとして生徒の相談を受け付けています。
そうした組織づくり以外にも、面談に力を入れてきました。私も一年かけて全校生徒と個人面談を行います。「潤徳女子の大事なメンバー」「潤徳女子でがんばろう」そう思ってもらえれば、その後の過ごし方に良い影響があります。
また、3年生を対象として土曜日の放課後に「推薦サポート」という女子大学生・女子大学院生に推薦入試に関してアドバイスをもらえる講座もあります。小論文・志望理由書に磨きをかけることができますよ。

進路指導部

どんな受験生に潤徳女子をおすすめしたいですか。

木村校長

入学生たちを見ていると、謙虚な性格の子が多いようです。学習はスモールステップで面倒を見ますし、一人ひとり自信が生まれるように声掛けをしていきます。今は少し大人しいタイプという生徒でも、女子だけの環境なのでのびやかに成長できます。

受験生へのメッセージをお願いします。

木村校長

私が高校生の頃は、4年制大学に進む女性はまだ少数派でした。そして、大人になってから、同年代の仲間が働き続けるうえで壁にぶつかる姿も見てきました。「次の世代のために世の中を変えたい」という思いで、ずっと潤徳女子にいます。教員は皆生徒たちの幸せを大切にして伴走できる人ばかりです。入学前に考えていたよりも、自分に合ったより高みの進路を実現しましょう!

木村校長

編集後記

100周年を迎える潤徳女子。女性の活躍が求められる社会に向けて、大学卒業後を見据えた学びに力を入れています。お子さまにとって大切な高校生としての3年間に、丁寧に向き合う先生方の指導を受けて、さらなる可能性が見つかるかもしれません。

イベント情報

学校説明会

  • 2023年10月15日①10:00~ ②14:00~
  • 2023年11月3日①10:00~ ②14:00~
  • 2023年11月23日①10:00~ ②14:00~
  • 2023年12月9日14:30~
  • 2023年12月25日17:00~

体験入学

  • 2023年10月22日9:25~
  • 2023年11月19日9:25~

クラブ体験入部

  • 2023年10月29日9:30~
  • 2023年11月12日9:30~
学校写真

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:潤徳女子高等学校