高輪中学高等学校
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東大・京大をはじめとした難関大への合格実績によって著名な男子進学校の高輪中学高等学校(以下、高輪)。たくさんの部活動・同好会がある中でも、2021年に新設されたばかりの学校PR委員会は、高輪の校訓である「自主堅正」を体現した活動内容で注目を集めつつあります。取材当日に行われたオープンキャンパスの様子とともに、委員会活動を通して責任ある自主性と豊かな人間性を培ってきたメンバーの成長過程をご紹介します。
約70名の在籍メンバーが中心となり、学校説明会やオープンキャンパスに限らず、校外で開催されるパネルディスカッションなどで高輪の魅力や普段の学習成果を発信しています。また、YouTubeチャンネルでのメディア展開も行っています。
M.K.くん(高2)
動画撮影・編集を中心に活動。生徒が主導する初の説明会で企画を担当
Y.S.くん(高3)
生徒主導の説明会では実行委員長として運営全般に関わるリーダー的存在
T.H.くん(高1)
動画配信などの新しい手腕を検討する今後のキーパーソン
Y.N.くん(高1)
持ち前の柔らかな物腰で各団体間を取り持つ調整役
学校PR委員会に参加しようと思ったきっかけを教えてください。
M.K.くん(高2)
初めて生徒が企画を考える学校説明会が開催されることになり、生徒会役員だったことがきっかけで先輩から誘われて参加しました。実のところ、高輪は第一志望校ではなかったのでモヤモヤした中学時代を過ごしてきましたが、生徒会活動を通して高輪の魅力を理解し始めていたタイミングだったので、学校のために何かできないかと思っていたところでした。
Y.S.くん(高3)
以前の学校PR部(学校PR委員会の前身)は、ひとつ上の学年の先輩たちだけで構成されていました。人前で話す先輩の姿を見て、僕も同じように話せる練習になりそうだと思って気になっていました。参加当初は学校に特別な思い入れがあったわけではないんです。
T.H.くん(高1)
最近はYouTubeなどの動画配信で学校の魅力を伝える人たちが多く、どれも大人気でアクセス数が大爆発しています。僕も作品としての動画を誰かに披露する機会が欲しくて参加しました。
Y.N.くん(高1)
高学祭(文化祭)実行委員として来校者と関わる事が多く、さまざまな反応が新鮮で楽しかったので、PR部でもたくさんの情報発信を通していろんな体験をしてみたいと思っています。
本音のコメントに驚かされました。それだけお互いに信頼し合っている証拠でもありますね。
M.K.くん(高2)
入学前から高輪生は穏やかでマイペースな性格の人が多いと聞いていましたが、実際には先生が生徒の意見を尊重してくれる分だけ、僕たちにも責任感や自主性が求められます。学校PR委員会では校外の視点から高輪を見つめ直す機会が多いので、自分事に対しても客観的な見方が磨かれるのかもしれません。
Y.S.くん(高3)
オンライン説明会に参加していた時期に、入試のエピソードを話したことがあります。M.K.くん同様に第一志望ではなかったのですが、入学してから初めて別学の良さを知り、自分の性格に合った学校だと思えるようになった経験を受験生に伝えてきました。高輪の先生方がこうした内容を許してくれるのは、生徒の意思や価値観をきちんと評価してくれているからです。
T.H.くん(高1)
そうなんです。高輪生は結構自主的に動くところがあって、行事や部活動にも積極的に参加する先輩の姿を見てきました。僕の場合は、そうした姿から何かを実行したり人の心をまとめたりするのが難しいことも知りました。
Y.N.くん(高1)
高輪では新しい人間関係が増えていくように工夫されていて、中間考査の後にある自然体験学習(中1)や農工芸体験学習(中2)などで班ごとに交流を深めます。仲間との一体感ができあがった2学期には高学祭があり、半年も経たないうちに友だちがたくさんできるのが高輪の良さなんです。こうした点をもっと発信していきたいです。
活動を通して得られた気づきや学びはありますか。
M.K.くん(高2)
受験生の保護者との接点がかなり増えて、他の学校について知る機会も当然のように増えました。高輪には無い良さを見聞きしたら、それを高輪に取り入れてみたらどうかと考えるようになってきました。
Y.S.くん(高3)
高輪ゲートウェイシティの開発に携わるJRの方と、清掃ボランティアの際に会話する機会があって「PR動画を見た」と声をかけていただきました。その時には、社会人の方と共通の話題を生む動画配信の影響力に可能性を見出せました。今回のようなオープンキャンパスでも、来校者からYouTubeを見たという声を聞くと、学校PR委員会の活動がメディアを通して社会に広まっているのが誇らしく感じられます。
T.H.くん(高1)
6月に開催された「東京私立男子中学校フェスタ」では個別相談会のスタッフとして参加しました。高輪以外の学校にも興味を持つ受験生の保護者と話したことで、考え方や価値観の違いに気づくことができました。これからも同様の経験をするだろうと思っています。
Y.N.くん(高1)
春休みの学校説明会では、来校者を先導して校舎案内をしました。その際にはスライドを作成したのですが、どういった見せ方をしたら高輪をもっと知ってもらえるだろうかと悩んだことを思い出しました。小学生が楽しく参加できるようにクイズ形式やアニメーションなどを取り入れる工夫が、資料作成の経験値になっていきそうです。
今後はどのような活動をイメージしていますか。
M.K.くん(高2)
中学生の意見も取り入れながらもっと進歩していきたいですね。今は各学年に分かれて動画撮影を進めているところです。来校者アンケートから改善すべき点も見つかっていますから、少しずつでも向上していけたら良いと考えています。
Y.S.くん(高3)
僕がそうだったように、中学生には学校の過ごし方にまだ不慣れな点があります。逆に彼らの視点から説明会に活かせる要素があるのではないかと考えているところです。この活動はボランティアですから、負担が大きい動画制作メンバーへのフォロー体制も必要だと思います。
T.H.くん(高1)
インターネットの影響力に大きな期待を持っている動画担当として、さらに投稿頻度を上げていきたいです。中学生にも活躍してもらえるような委員会になることを理想にしています。
Y.N.くん(高1)
インスタグラムのようなSNSでも活動記録を発信していきたいと思っています。もちろん校内外でも幅広く広報に関わり、高輪の良さを知ってもらいつつ、僕たちも社会の一員としての関係性を持てたら嬉しいです。
PR委員会の顧問を務める数学科教諭の瀧澤正樹先生から、設立4年目を迎えた学校PR委員会のメンバーがどう変わってきたのかをお話しいただきました。
これまでに見られたメンバーの活躍や成長の過程を教えてください。
瀧澤先生
クラスの中でもリーダータイプではない性格のメンバーが多かった印象でしたが、今では責任感あるリーダーシップを培ってきたという自負心を持って活動に取り組む姿が見られます。卒業して大学生になった先輩方から受け継いだ文化はもちろんのこと、校内外でのやり取りから学ぶことも多々あります。企画を立てる発想力や、人の心を動かす実行力も身につきました。さらに上を目指すには中学生と高校生の交流が必要だと考えています。また、学校広報を学習の視点から捉えて成長を促すことも可能でしょう。高輪生の特徴である自主性を最大限に発揮してほしいと願っています。
インタビュー取材の最後として、学校PR委員会の本領を発揮である「高輪の魅力」を各自プレゼンテーションしてもらいました。
M.K.くん(高2)
高輪に入学してからは自分がやりたいことを何でも実現してきたくらい自由度が高い学校です。それに、興味が無かった分野にも知りたい知識欲が湧いて世界観をひろげてくれたのは、いろんな授業内容や友人関係のおかげだと思っています。特に、個人の差を認め合う寛容さや受容性が身につく学校ですよ。
Y.S.くん(高3)
ずっと話すのが苦手でコンプレックスを持っていましたが、先生方が助けてくれたおかげで仲間に恵まれて、精神的に豊かな5年間を過ごしてきました。もちろん、学習面でも安心できる環境が整っています。男子校の良いところが全部詰まった学校が高輪です。
T.H.くん(高1)
自由である点が一番だと思います。オープンキャンパスで訪れた際に僕自身が想像できたように、受験生のみんなには入学後の高輪ライフを夢見てほしいです。何でも実現できて、いろんなタイプの友だちに囲まれて過ごしながら楽しい毎日を過ごせます。
Y.N.くん(高1)
中学生になれば周りの雰囲気が変わって戸惑うこともあるでしょうが、高輪では個性を抑える必要がありません。高校受験はないですし、男子校だからといって別学の環境を意識することすらありません。やる気を出せば大学生や企業の方とつながることもできます。未来に向かって可能性を大きく広げることができる学校生活が待っていますよ。
イベント情報一覧
高学祭
2024年9月28日(土)・29日(日)
第1回入試説明会
2024年10月6日(日)
第2回入試説明会
2024年11月3日(日・祝)
第3回入試説明会
2024年12月7日(土)