帝京中学校・高等学校

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帝京一貫進学コースに新設 インターナショナルクラスで学べること

inter-edu’s eye

2024年度に創立80周年を迎え、時代の変化に合わせた次の未来に向けて躍動する帝京中学校・高等学校(以下、帝京中高)。2025年度からは、高校インターナショナルコースで培ってきたプログラムや指導ノウハウを応用した、一貫進学コース・インターナショナルクラスが新設されます。英語力を伸ばしながら問題解決能力やリーダーシップの育成を目的とする「帝京インター」と呼ばれる学びを実践し続けている教育現場の声をご紹介します。

01 中学で新たに始まる
インターナショナルクラス

帝京中高では、中学時点で一貫特進コースと一貫進学コースの2つに分かれ、各々が理想とする学校生活の中から文武両道を実現してきました。この体制に新しく加わるのが、一貫進学コース・インターナショナルクラス(以下、新クラス)です。高校では海外留学課程と英語特化課程のいずれかを選択して、英語の運用能力に限らず主体性や発信力、国際社会で活躍するための能力向上に取り組んできました。
新クラスはこの流れを汲み、グローバルリーダーとして社会課題の解決に貢献する姿勢を育てる手段として、英語学習と探究学習を両立させます。柔軟な心を持つ中学生の段階では経験を重視しており、分野を問わず何事にも挑戦し、校外の方々との交流を通じて、生徒自身が歩んでいきたい道を探る機会を設けます。

新クラスで取り組む「帝京インター」の学び

ネイティブ担任制

ネイティブ教員と日本人教員のダブル担任制で、授業以外でも自然と英語を話し、考える習慣が身につきます。

オールイングリッシュ授業

英語でグループワークやプレゼンテーションを実施し、生徒同士の協働学習を英語で取り組むことで、発話することのモチベーションを向上させます。

高校インターナショナルコースへ進学可能

難関大学に毎年多くの合格者を輩出しているコースに進学可能です。高校段階ではより高度なPBL型(問題解決型)授業に挑戦します。

留学プログラム(高1~高2)

高校インターナショナルコースに進学すると、1年間の留学に加え、ターム留学(3か月)・セメスター留学(6か月)に参加可能です。

02 国際社会に貢献できる
人材の育成を目指して

帝京中高の今後を照らす試金石となる新クラス立ち上げにあたり、中心的な役割を担ってきたキーパーソンの4名からお話しをうかがいました。

新クラスに関わる皆さんに勢揃いしていただきました
新クラスに関わる皆さんに勢揃いしていただきました

新クラス設立の背景やその特色について教えてください。

関先生

関先生

英語は4技能(読む・聞く・話す・書く)ができて当たり前の時代になり、本校では英語を使って何を学ぶのかといった段階に入っています。語学とは面白いもので、掛け算に近しいところがあります。英語力が向上することで海外の論文にアクセスできるようになり、そこから探究できる世界が広がっていきます。英語1教科入試がスタートしたタイミングで期待を背負う新クラスでは、生徒自らが世界を広げるためのツールとして英語を活用する留学プログラムが組み込まれています。

関先生(社会科教諭・模擬国連部顧問・インターナショナルコース主任)
関先生(社会科教諭・模擬国連部顧問・インターナショナルコース主任)
アルフィー先生

アルフィー先生

どんな勉強であっても地道な積み重ねが大切になりますが、知識として覚えるところに英語が混ざってくると、使えるフレーズが途端に増えてくるようになります。新クラスでは、週4日ほど私たちネイティブ教員が授業を担当し、高校のコース制で培ってきた指導を行います。

アルフィー先生 インターナショナルコース・高2担当
アルフィー先生 インターナショナルコース・高2担当
ティム先生

ティム先生

答えのない問題に対してペアワーク・グループワークで取り組む、いわゆるアクティブラーニング形式の授業が多く、みんなで楽しくディスカッションしながらも座学を進めていきます。いろんな個性を持つクラスメイトが集い、みんなの笑顔がいきいきしているクラスにしたいと考えています。

ティム先生 インターナショナルコース・高1担当
ティム先生 インターナショナルコース・高1担当
立花先生

立花先生

探究学習を通じて本人の興味・関心を刺激し、将来は社会にどのように関わることができるのかを考えてもらいたいです。その手段として英語を用いると、日本語の枠を越えた新しい考え方で物事を捉えられるようになります。考え抜いた意見を言語化することも大切な訓練になりますから、新クラスでは実践的な英語力が身につくはずです。こうした経験や自己表現能力は、生徒自身にとって大きな強みになり、今後の自信につながることでしょう。

立花先生(英語科教諭・高3担任・ダンス部/JRC(青少年赤十字)部顧問)
立花先生(英語科教諭・高3担任・ダンス部/JRC(青少年赤十字)部顧問)

どのような生徒が新クラスに向いているのでしょうか。

関先生

関先生

グローバルリーダーシップとは、生徒自身が国際社会における主人公になって諸問題を解決したり、理想のキャリアを実現したりする能力です。新クラスでは徐々にステップアップして、帝京中高が理想とするグローバルリーダーに相応しい人材の育成に努めます。クラスに入りたい受験生には自ら動き出す積極性を求めていきたいですね。

ティム先生

ティム先生

関先生と私が中学入試の際に面接官を担当します。その際に受験生が物事に対して何を感じ、どのように接するのかといった様子を見て適性を判断します。「帝京インター」の人物像に沿った姿勢の有無を見極めるという内容になっています。

ネイティブ教員が生徒の積極性を上手に引き出します
ネイティブ教員が生徒の積極性を上手に引き出します
高校ではベトナムスタディツアーを実施しています
高校ではベトナムスタディツアーを実施しています
探究学習で学んだ知識を脚本に加えた英語劇を上演します
探究学習で学んだ知識を脚本に加えた英語劇を上演します

今後予定されている授業内容には、どういった学習意図が込められているのでしょうか。

関先生

関先生

高校インターナショナルコースのメソッドを流用する点はありますが、リーダーシップを伸ばすためにPBL型授業にチャレンジします。そこでは可能な限り「問い」を立てる習慣をつけてもらいます。メリットに感じていただきたいのは、受験目的ではない実践的な勉強を6年間続けられる一貫進学コースに所属するという点です。私たち教員が、生徒が見出した生き方やポリシーに沿った進学先を見つける支えのひとつになりたいです。

ティム先生

ティム先生

中学時点で学術英語を習得することの難しさは理解していますが、6年間のカリキュラムとなれば間違いなく可能性が広がります。さらに、英語を話せるようになるだけでなく、留学や他国の生徒と交流するという体験から世界そのものが広がります。大学進学だけが目的ではなく、海外での就職など無限の選択肢があるクラスにしたいと思っています。

アルフィー先生

アルフィー先生

新クラスで行われる授業内容は、今までの座学授業にはないものです。オリジナル英語劇にチャレンジしたり、模擬国連のような政治的視点を養ったりしつつ、楽しく授業を進めていきます。ここでは、誰かに教えられるのではなく、生徒自身が動くことで気づきや視点を得られるような学び方を確立していきます。

中高合同の模擬国連部は全日本高校模擬国連大会などに積極参加しています
中高合同の模擬国連部は全日本高校模擬国連大会などに積極参加しています
本音で語り合う多様な意見がまったく新しい視点に気づかせてくれます
本音で語り合う多様な意見がまったく新しい視点に気づかせてくれます

総合型選抜や学校推薦型選抜が当たり前になった大学入試でも結果を残せそうですね。

立花先生

立花先生

以前と比べて大学入試の内容が変わったことで、確かに進路の幅が広がったと感じています。6年間の学びから自らの進路に対する根拠・理由を持つことで、堂々と面接に臨むことができるでしょう。普段の授業で繰り返したたくさんの経験が活かされるはずです。UPAS(海外大学進学協定校推薦制度)はアメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダの協定大学100校に出願可能な制度です。
様々な受験方法で自分のやりたい事が実現できる大学に進学してほしいです。
また、来年度よりDDP(デュアル・ディプロマ・プログラム)を導入し、希望する生徒には、本校の卒業資格と同時にアメリカの高校卒業資格も取得可能になります。近年では、国内だけではなく、海外大学への進学を希望する生徒も増えてきました。

現地校のみんなと打ち解けた関係が伝わってくる一枚
現地校のみんなと打ち解けた関係が伝わってくる一枚
オーストラリアも大人気の留学先となりました
オーストラリアも大人気の留学先となりました

03 英語力ゼロからまさかの
急成長!本人に聞く学習成果

高校インターナショナルコースに所属する高3のお二人からは、授業の難易度や将来の進路などについてお話しいただきました。中学の新クラスでも共通する要素として参考にしてみてください。

「帝京インター」の英語授業はどのようなレベルだと感じますか。

K.S.くん

K.S.くん

入学時点では英語力がゼロに近く、実際にオールイングリッシュの授業は理解できませんでした。しかし模擬国連部の活動内容にとても魅力を感じ、参加したいと思うようになりました。世界中の同年代の高校生と意見交換するには英語が必須条件なので、苦手意識を克服するために留学することに決めました。結論を言えば、入学してからは英語力が一番身につき、英検は準1級を取得しました。ゼロからここまで伸びたのは学校のおかげです。
卒業論文は日本とドイツの主権者教育制度を比べた内容に取り組みます。そんなわけで卒業後は政治学を専攻するつもりです。探究活動と模擬国連部の活動が僕の世界を広げてくれたから見つけられた、とても大きな目標です。

K.S.くん(高3・JRC部/模擬国連部)
K.S.くん(高3・JRC部/模擬国連部)
Y.M.さん

Y.M.さん

小学生の頃から国際社会のつながりを意識しており、帝京生になってからの授業を楽しみにしていました。実際の授業では、「SDGsの話題を話している」までは分かりますが、その詳細までは聞き取れませんでした。もっと英語力を伸ばす必要性を感じたので、5か月間のカナダ留学に参加することにしました。現地校でみんなと同じ授業を受けたので、ライティングとリスニングには自信を持てるようになったんですよ。
英語授業のコマ数が多くて、模擬国連部の活動と留学準備を両立させるのが大変な時期もありましたが、学年が上がるにつれて英語による情報量が増えて、活動の精度も上がってきました。卒業論文のテーマはすべての人が教育機会を得られるにはどうするか、という内容で日本とASEANの対比を行っています。進学先は国際関係学部の中で平和学を深堀りしていきたいと考えています。

Y.M.さん(高3・模擬国連部 部長)
Y.M.さん(高3・模擬国連部 部長)

中学受験に挑む小学生のために、応援メッセージをお願いします。

K.S.くん

K.S.くん

英語が不得意だったとしても、入学してから頑張ればいくらでも習熟することができますから安心してくださいね。同じような夢を持った仲間が集まるクラスなので、充実した毎日を過ごせることでしょう。入学して後悔することはありませんよ。

インタビューにも物怖じしないコミュニケーション能力が見られます
インタビューにも物怖じしないコミュニケーション能力が見られます
Y.M.さん

Y.M.さん

英語や国際教育はなるべく早い段階で取り組むのが大事だと思っています。日本語でも理解しづらい西洋文化史を英語で学ぶのは大変なことですが、いつかは慣れて自分の知識にできるはずです。英語に触れると視野が広がっていく喜びは「帝京インター」ならではの醍醐味です。

まだまだ多くのお話を聞かせていただきました
まだまだ多くのお話を聞かせていただきました

編集後記

模擬国連部の顧問である関先生と、高校インターナショナルコースを牽引してきたティム先生により、一貫進学コース・インターナショナルクラスが始動間近となりました。そこに立花先生やアルフィー先生をはじめとする英語科教諭が加わり、現代に相応しい学び方が芽吹きます。募集要項に詳細が記載されていますので、ぜひともご覧になってください。

イベント情報

インターナショナルクラス説明会

2024年10月19日(土)

帰国生対象説明会

2024年10月19日(土)

過去問題研究対策会

2024年11月16日(土)

入試問題研究会

2024年12月7日(土)

直前!入試問題説明会

2025年1月11日(土)