「自分を知り、進路が決まる」学問・文化の中心地だからこその学び

「自分を知り、進路が決まる」学問・文化の中心地だからこその学び

inter-edu’s eye

上野学園中学校・高等学校(以下、上野学園)は、「勉強以外にも身に付くものがある」「進路が見つかる」と多くの生徒が語る学校です。その背景にあるのが、学問・文化の中心地とも言える上野の地域性を活かした教育。生徒一人ひとりが興味のあることを追いかける環境を実現してきました。今回は、こうした上野学園の特色を校長・吉田亘先生にご紹介いただきつつ、コロナ禍を生きる子どもたちへの思いもお聞きしました。

学校公式サイトへ ≫

「自覚」をベースにした教育を、経験豊かな教員と

上野学園の吉田亘校長
上野学園の校長・吉田亘先生。上野学園には着任2年目で、これまで数々の名門校の校長を歴任されました

インターエデュ(以下、エデュ):上野学園の学校紹介をお願いします。

吉田校長:1904年の開校以来、建学の精神「自覚」を大切にしてきた学校です。「自分を知り、そして挑戦していくこと」が教育のベースになっています。当初は女学校でしたが、今年で共学化15年目を迎えました。共学化のタイミングで新任の教員がたくさん入ったため、年齢が30代半ばから40代半ばと比較的若く、経験も豊かな教員が活躍しています。

エデュ:上野学園が力を入れている教育活動はなんですか。

吉田校長:大きく4つの教育活動が上野学園の特色となっています。まずは、研究施設への訪問やフィールドワークを通して、実社会の問題に向き合う「探究学習」です。そして、プロに楽器演奏を習う「ひとり一つの楽器」。さらに重点的に強化している「語学教育」と「ICT教育」です。

上野学園の特色ある教育 ≫

上野は「探究に絶好の場所」キャリア教育にもつながる

エデュ:上野学園の探究学習の強みを教えてください。

吉田校長:探究学習は生徒が実社会を見つめて気になることを発見し、主体的に深堀りしていくという学びなのですが、上野の地は絶好の場所だと言えます。近隣の美術館や博物館で本物に触れる体験ができますし、東京大学と東京藝術大学という日本の学問の中心にも簡単にアクセスできます。また、商業も盛んな地域なので、昨年は新型コロナウイルスの影響で社会にどのような影響が出たかを実地で調べる活動も行えました。

探究学習の中で行われたフィールドワークのようす
探究学習の中で行われたフィールドワークの様子。上野近辺だけではなく、神奈川県鎌倉市まで足を運び、観光業の問題点などを聞き取り調査で探ることも

エデュ:探究学習の意義を教えてください。

吉田校長:生徒が「自分が何に興味があるか」を知るチャンスになることです。上野学園の生徒には大学を選ぶときに、学びたいことや将来の夢を踏まえてもらいたいと願っています。そういう意味でキャリア教育としての効果が非常に大きいと感じています。

現役進学8割超え!進路情報を見る ≫

最高の音楽教育がある学校は「英語」「ICT」も強い

エデュ:「ひとり一つの楽器」とはどのような教育活動ですか。

吉田校長:上野学園大学の音楽科の先生から中学3年間にわたって楽器を習うというもので、他校ではできない音楽体験ができます。楽器は7種類から一つを選ぶ仕組みで、珍しいものもありますので、ほぼ全員がゼロからのスタートです。ですので、同じことに助け合いながら挑戦していく中で、自分の成長を実感できる機会になります。

中学3年生のコンサートの様子
「ひとり一つの楽器」の集大成は中学3年生のコンサート。学年全員で一つのものを作り上げる貴重な体験ができます

エデュ:「語学教育」についてはどのような取り組みがありますか。

吉田校長:実際に英語を話す体験を重視し、英語漬けになれるTOKYO GLOBAL GATEWAYなどの施設を有効活用しています。コロナ禍以前は、近隣の浅草で海外からの観光客の方に英語で話しかける「Trip to Asakusa」なども行っていました。こちらに代わる新しいグローバル教育のプログラムを打ち出したいと考えています。

Trip to Asakusaの様子
コロナ禍の現在は実施できていない「Trip to Asakusa」。上野学園が生徒をアクティブに育てようとする姿勢、語学教育への本気度がうかがえます

エデュ:「ICT教育」に力を入れているとのことですが、どのような場面でICTが使われていますか。

吉田校長:生徒全員がタブレット端末を所持し、授業だけでなく学校生活全体で活用しています。ホームルームなどでもアンケートを集計していますし、毎朝の健康チェックや家庭への連絡も非常に効率的に実施されています。もちろん休校期間中はオンライン授業を行いました。

多彩な教育活動が織りなす上野学園の1日 ≫

上野学園のこれからは「グローカル」がカギ

インタビュー中の吉田亘校長
インタビュー中の吉田校長。受験生に対して「勉強が大変でも好きなことを大切にしてほしい」とお話になりました

エデュ:教育活動全体に共通して大切にしていることは何ですか。

吉田校長:本物に触れること、体験することの中で、失敗をたくさんしてもらいたいと考えています。なぜなら、失敗は挑戦の証です。中学生・高校生のうちからどんどん前向きに物事に取り組ませ、困難を乗り越えていけるように育てたいです。そして、もうひとつがチームで活動すること。助け合い、アドバイスしあう中で、自分の姿に気づき将来の意欲につながります。

エデュ:育てたい生徒像を教えてください。

吉田校長:「グローカル」な視点を持った生徒を育てたいと考えています。「グローカル」とは「グローバル」と「ローカル」を組み合わせた言葉で、上野学園の身近でできる本物体験を通して、「じゃあ、世界にはどんな問題があるのか」を考えられるようになってほしいです。いずれは海外の人が集まる公開討論会などに上野学園の生徒を参加させようと計画しています。そこで、堂々とプレゼンテーションができるよう発信力を身に付けさせたいです。

エデュ:今後の上野学園をどのように発展させていきたいとお考えですか。

吉田校長:2021年度から時間割を45分×7コマに改めたので、新たに放課後の時間を有効活用していきたいと考えています。2学期から大学の教員を招いた教養講座などを開き、生徒が大学に行ってから何を学びたいかをしっかりと決められるように後押ししたいです。

上野学園「最新の教育活動」はコチラ ≫

保護者が気になる「校風」「コロナ対策」

エデュ:上野学園の雰囲気を教えてください。

吉田校長:マイペースな子やおとなしい子が活躍できる校風です。すべての教室にピアノが置いてあるので、普段から落ち着いた雰囲気が保たれています。また、教育活動も対話を取り入れたり、グループで動いたりするものが多いので、良好な人間関係が自然とつくられます。

上野学園のエントランス
上野学園のエントランス。校舎内も非常にキレイ!

エデュ:新型コロナウイルスの感染対策としてどのようなことに取り組まれていますか。

吉田校長:校舎の空調設備が充実しているため、空気を1時間で3回入れ替えています。常駐する清掃員が終日衛生管理に努めていますし、アルコール消毒、オンラインでの生徒の健康管理も徹底しています。

気になる制服は!? ≫

「進学先は親子で決めて」校長からのメッセージ

エデュ:受験生とその保護者へのメッセージをお願いします。

吉田校長:ぜひ、お子さまと親御さんでじっくりと話し合って進学先を決めてもらいたいです。学校は失敗を乗り越えて成長していく場です。つまずいたときに立て直せるかは「自分が選んだ学校だ」という子どもの気持ちです。ぜひ、学校にお越しいただいて、お二人で上野学園の素晴らしい生徒・教員と接してみてください。

編集者から見たポイント

大学に入ってからの4年間を有意義に過ごす土台は「お子さま自身が信念を持って進路を選べたか」に他なりません。上野学園でなら、きっと長い生涯につながる学びができるでしょう。

学校公式サイトへ ≫

イベント日程

イベント名 日時
「成長できる6年間」個別相談、施設見学 2021年6月19日(土) 14:00〜16:00
「心を育てる楽器演奏」個別相談、施設見学体験授業(ひとり一つの楽器) 2021年7月18日(日) 14:00〜16:00
「保護者から見た上野学園」桜鏡祭 2021年9月19日(日) 10:30〜11:30
「入試の傾向と対策」入試の傾向と対策入試対策講座 2021年10月30日(土) 14:00〜16:00
イベント日程詳細を知る ≫

このページをシェアする

連載コンテンツ

上野学園の探究学習で将来の夢が見つかる!進路も決まる!大学との連携も

上野学園中学校・高等学校の探究学習は生徒が進路を掴むきっかけとなる教育。先生と生徒2人に「学問に触れる体験」についてうかがいます。優れた立地を活かした大学生活の糧となる学習に迫りました。記事を読む≫

スペシャル動画

  • 上野学園が育てる生徒像
    2:36

    上野学園が育てる生徒像

    3つの委員会・部活動に所属する生徒に密着

    2022年9月6日

    授業風景

  • 生徒に人気の授業 ひとり一つの楽器
    3:01

    生徒に人気の授業 ひとり一つの楽器

    音楽を通じて豊かな人間性と他者理解を育む

    2021年12月28日

    授業風景