東大合格者も出した安田学園の合格実績
inter-edu’s eye
2014年度に男女共学校となって初めての卒業生を送り出した安田学園中学校・高等学校(以下、安田学園)では、GMARCH以上の難関大学への合格者数が300名以上となる抜群の実績を出しています。「学校完結型の学習環境」という方針を打ち立て、学習塾任せにしない堅実な学びを展開する安田学園の進路指導部長である市川祐先生による進学実績の振り返りをご紹介します。
好調だった合格実績の振り返り
最新の合格実績について先生の分析結果を教えてください。
「2019年度は東京大学へ初めて複数名の合格者を出すことができました。また、本校では初めてGMARCH以上の大学へ、延べ300名以上の合格者を出しており、素晴らしい実績になったと思っています。しかしながら、問題点が無いわけではなく、卒業生数に対する実合格者数の割合や国公立大学の合格者数に関しては、過去最高であった2018年度を若干下回っています。大学入学共通テスト(新入試)に向けた安全志向のなか、かなり善戦したとは思いますが、若干ながら志望校の下方修正があったのではないかと考えています。」
注目された先進コースの合格実績についてはいかがでしたか。
「2019年度の先進コースの卒業生は、本校が共学化してから初めて卒業した1期生です。試行錯誤を繰り返しながら指導してきた結果として、先進コースから東京大学へ2名の合格者を出しており、特に文系大学への合格は善戦したと考えています。しかしながら、GMARCH以上の大学への合格者割合は、文系で約70%、理系で約55%という結果であり、成績上位者と下位者の乖離が顕著に見られた点は非常に大きな問題であり、早急に改善していきます。」
東大合格を果たした卒業生はどのような学び方をしていましたか。
「一番印象に残っているのは、とにかく学校の指導に積極的に参加していたことです。文系の生徒は、高校1年の段階から学習計画をクラス担任や授業担当の教員と話し合っており、『入試本番でどの教科を何点取るのか』といった細かなところまで相談していました。英語があまり得意ではない理系の生徒の場合は、英語科教員から常にマンツーマンで個別指導を受けていました。また、両名に共通する点は、放課後の進学講座などに積極的に参加していたことです。」
生徒が希望する進学先の傾向はどのように変わってきていますか。
「男女共学化を皮切りに文系志望者の割合が増加していましたが、今春から続くコロナ禍の影響で就職がかなり厳しくなることが想定されますので、再び実学志向(理系)が強まるのではないかと考えています。」
次年度の受験本番に向けた対策
次の大学入試対策やオンライン授業の現状について教えてください。
「大学入学共通テストに関しては、記述式が無くなったとはいえ、思考力を問う問題に移行することは間違いないので、理由を答えさせる授業の実施など『常に思考させる工夫』をしています。英語4技能に関しても、これまで以上に重点を置いた対策をしています。
オンライン授業に関しては、各家庭の通信環境を考慮しながら積極的に活用していく方針です。しかし、本校では既に新学習支援システムの運営をスタートしていますので、オンライン授業に限らず、家庭学習の管理・支援を継続して行います。」
今後取り組んでいく新たな教育施策はありますか。
「今後は、特英コースでの学び方を全コースに拡大させていくことを検討しています。さらに、新学習支援システムによって教育活動のさらなるICT化、家庭学習の管理・支援をより強固なものにしていきます。
従来の学び力伸長システムをベースに、中期的な学習定着度を測るための到達度テストを年2回実施し、それに伴って早朝テストなどに関して個々の弱点を分析し克服できるようにオンライン化し、補習を目的とした動画視聴と再テストを実施します。また、記憶の可視化が図れるソフトの導入により、『課題をやった』ではなく、『どれだけ覚えているか』へとシフトさせました。英語4技能の向上を目的に、この記憶定着ソフトだけでなく、オンライン英会話も活用しています。英検は規定級を設け、在校中に『英検2級全員取得』を目指しています。(将来的には全員準1級取得を目指しています)」
安田学園オリジナルの学習指導
生徒個別のフォロー体制や、安田学園の強みと言える指導内容について教えてください。
「できる限り生徒ひとり一人のニーズに答えることを理想としていますが、指導の前提は「自学力」をつけさせることであり、教員はサポートしていくスタンスを取っています。成績上位層には教科学習のバランスを指導し、成績中位層には学習法や補習を中心に指導し、成績下位層には大学生のチューターとともにフォローしています。」
中高一貫校ならではの学習指導
学習法の型を身につけるために、教科の学習シラバスを生徒へ提示し、生徒は週間学習計画表を作成して日頃の学習に活かしています。
予習、授業、復習のサイクルを回すために、「独習ウィーク」や「独習デー」を設けて、自ら学ぶ力を育てています。
集大成テストの活用・中だるみを防ぐ施策
低学年の時期は基礎学力の徹底し、抜けがないかをチェックすることで落ちこぼれることが無いように指導しています。
進路シラバスを作成する中で、6年間を2年ごとのステージに区切り、中学と高校の分断を無くしています。
高校入試問題への取り組み
難度の高い問題の習得よりも、基礎事項の習得が出来ているかを中心に出題しています。
中学受験にチャレンジする皆さんへのメッセージ
「本校の教育目標は『自学創造』であり、自ら考え学び、創造的学力・人間力を身につけ、グローバル社会に貢献するための教育を実践するにあたり、本校全教職員でサポートさせていただきます。受験勉強は『個人戦』ですが、受験は『団体戦』です。仲間と切磋琢磨しながら第一志望とする中学校に合格できることを祈っております。」
編集者から見たポイント
中学入学当初から学び方を指導し、自学自習を習慣化させる安田学園の取り組みが6年間継続されるとどういった結果に表れるかを、合格実績の素晴らしさでその真価を証明することになりました。安田学園には、都心から通いやすいキャンパスやさまざまなクラブ活動、行事を通した友との一体感やスタイリッシュな制服など、紹介しきれない多くの魅力があります。学校説明会や体験イベントを見逃さず、この魅力を現地で感じてみてください。
イベント日程
イベント名 | 日時 |
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体験イベント・授業体験①(4年生以上対象) | 2020年7月4日(土) 14:30~ |
小6保護者対象・ナイト説明会 | 2020年7月15日(水) 18:30~ |
体験イベント・授業体験②(4年生以上対象) | 2020年9月5日(土) 14:30~ |
小6保護者対象・ナイト説明会 | 2020年9月18日(金) 18:30~ |
連載コンテンツ
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