オックスフォードでプレゼンテーション! 探究×英語でグローバルに活躍できる人へ
inter-edu’s eye
大学のゼミのように「疑問→仮説→検証」のサイクルで論理的に探究するプログラムがある安田学園中学・高等学校(以下、安田学園)。中1から取り組み、先進コースでは高1で個人論文を書き、高2ではイギリス・オックスフォード大学で論文のプレゼンテーションをします。今回は教授や学生の前でプレゼンテーションを行った生徒に話を聞きました。
安田の探究プログラム
探究プログラムは、根拠と論理の意識を高め、思考力や表現力、創造力を育むことが目的です。プログラムのスタートとなるのは「なぜ?」という疑問を持つことから。個人やグループで気づいた「疑問」に対して「仮説」を立て「検証」を進めます。このサイクルを繰り返すことで論理的な思考力を高めます。さらに論文を作成し、発表することで表現力や創造力、コミュニケーション力の向上にもつながります。
プログラムは学年によって異なり、グループ研究から個人研究へとシフトします。
先進コースでは中1から中3までは、自然や野外探究を中心にグループで活動。疑問から仮説、検証に至るまでの探究の基礎を学びます。そして高1からは社会系や生物系など複数の分野に分かれ、大学のゼミ形式でテーマにそって論文をまとめていきます。前半はグループに分かれて文献調査や実験で探究活動を行い、夏休み明けからは自分の疑問からそれぞれのテーマを設定し、探究結果を論文にします。
得意の英語を活かしたグローバル探究
高2の「グローバル探究」ではイギリス・オックスフォード大学で高1でまとめた論文を発表します。生徒は英語でプレゼンテーションを行うために内容を精査。英語科教員やネイティブの先生のアドバイスを受け、英語でのプレゼンテーションを練習します。そして3か月の準備期間を経てイギリスへ。現地の大学生とともにイギリスの名所などをめぐり歴史や文化に触れ、交流を深めた後、帰国の前日には生徒によるプレゼンテーションが行われます。生徒5人が1グループになり、オックスフォードの教授や学生の前で一人5分程度発表。その後に質疑応答を行います。
グローバルな人材を育みたい
物部先生:生物の分野など、探究した内容は専門的なものも多いですから、生徒は英語に翻訳する際、意図した内容がきちんと伝わるように苦労していました。不安だった生徒も発表を終えると「伝わってよかった」と喜んでいるようすで、「たくさん準備したのにあっという間に終わってしまった!」という感想もあり現地のコミュニケーションに手応えを感じますね。
この経験がグローバル社会に貢献するための一歩になればと考えています。また、探究によって問題発見から解決までの流れをつかんだ経験は、通常の授業でも活かされます。教えられたことを覚えるのではなく、「なぜ」を生み出し、その背景にあるものを考える。発展性のある「ひらいた疑問」に生徒たちの成長を感じます。
今回は、全員に発表してほしいという思いからグループに分けての発表になりましたが、今後は海外でより多くの人の前で発表するという経験をさせたいと考えています。
夢の実践的第一歩になった
実際にイギリスで発表を行った生徒は、どのようなことを感じたのでしょうか。生徒に話を聞きました。
インターエデュ(以下、エデュ):高1ではどのようなテーマで論文を作成したのですか。
Yくん:僕は社会系のグループで探究し、「日本がこれから世界とどう渡り合っていくか」について考えました。そこから発展して最終的には「日本の英語教育」について論文を書きました。
エデュ:なぜこのテーマになったのでしょう。
Yくん:はじめは世界の中の日本人はどのような活躍をしていて、どのような問題点があるのかを疑問に持って調べていたのですが、そこから問題点として意思疎通の方法が違うことが分かり、日本人が英語を学ぶためには何が必要なのかを調べたいと考えるようになりました。
エデュ:プレゼンテーションするにあたり心がけたことはありますか。
Yくん:自分の伝えたいことが英語でもきちんと伝わるようにしたことですね。そのために日本語の原稿を英語に訳すのではなく、発表原稿を作る段階から英語で書きました。ネイティブの先生に確認してもらいながら、探究内容を知らない人でも伝わるように、分かりやすい英語になるように心がけました。
エデュ:イギリスでの発表はいかがでしたか。
Yくん:発表は中1のときから多く経験しているので僕は不安に思いませんでした。英語の質疑応答も問題なくできたと思います。オックスフォードの学生や教授は今まさに学問で探究している人なので、そういった方々に発表して対話できたこの経験は夢の実践的な第一歩になりました。
エデュ:素晴らしいですね。5年間を通して探究プログラムで身についた力はありますか。
Yくん:論理立てて考えるということと、それを自分で整理してプレゼンテーションする力が身についたと感じます。
エデュ:今回の経験をどう活かしたいですか。
Yくん:今回の論文のテーマは大学で研究したいことのひとつなので、大学でも引き続き研究していきたいです。そして将来、国際的な舞台で発表する機会を持ちたいと考えています。
エデュ:受験生へメッセージをお願いします。
Yくん:安田学園にはやりたいことができる環境があるので、勉強でも部活動でも自分のやりたいことを究めてほしいです。将来の計画性よりも中高生である「今」のうちに自分の好きなことを見つけてやり遂げてほしいです。
編集者から見たポイント
物部先生は「立派な論文を作るのが目的ではなく、『疑問→仮説→検証』を繰り返す探究サイクルによって考える力をつけることが大事だ」といいます。初めは難しい探究も、中学校では実地で体を使って行い、少しずつ活動方法を変えていくことで力が育まれていると生徒と話すことで感じました。こうして育まれる自ら考える力は、大学だけでなく生涯にわたって役に立つ力となるのではないでしょうか。
イベント日程
イベント名 | 日時 | 備考 |
---|---|---|
安田祭(文化祭) 1日目 | 11月3日(土・祝) 10:00~ | 個別相談を行います |
安田祭(文化祭) 2日目 | 11月4日(日) 9:00~ | 個別相談を行います |
第5回中学受験説明会 | 11月18日(日) 9:30~ | 入試体験を実施 |
ナイト説明会 | 11月28日(水) 18:30~ | 小学6年生・保護者対象 |
第6回中学受験説明会 | 12月8日(土) 14:30~ | 入試の傾向と対策を解説 |
第7回中学受験説明会 | 1月12日(土)14:30~ | 入試の傾向と対策を解説 |
第8回中学受験説明会 | 2月23日(土)14:30~ | 小学校5年生以下対象 |
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