2012年 東京大学 入試傾向分析インタビュー 臨海セミナー
前年と比べて、今年の受験生の傾向はいかがでしょうか。特に神奈川エリア特有とも言える傾向はありますか?
神奈川県では高校入試における内申重視の扱いや学区制度が過去に存在した影響から、平時は部活中心の生活、テスト前学習に重点を置き、基礎学力が定着しにくい学習時間の取り方をしている公立生が多く、私立中高一貫校とのカリキュラム進度に差がつく傾向が顕著です。特に文系の数学、理系の国語に関する問題演習時間を確保するために、高校2年段階で過去問演習を始めることができるような学習進度を保持していく必要があります。
貴塾から見てここ10年間の東大の問題を分析し、難化もしくは易化の傾向はありますか?
東大の場合、科類毎の採点基準の相違もあるため一概には言いにくいですが、合格者平均点の推移から判断すると、問題内容はやや難化が進行しつつも採点が緩和されているため、高得点者が増加していると考えられます。またセンターでの足切りを重視しなければならないため、90%の得点を必須として考えなければなりません。記述解答用紙の使い方などの不統一対策として地歴入試では改行の指定が問題に明記されるなど、配慮もみられるようになりました。
東大秋入学が実施されることについて、東大受験が今後どのように変化していくとお考えですか?
東京大学はインドからの留学生のため、バンガロールに事務所を設立しています。IT産業の誘致が盛んな数学立国であるインドと先進学問の中心である東大が提携することは、日本における理数系・工業系研究、起業などの発展に大きく寄与すると思われます。今後はインド国立工業大から東大への留学生が増加するとともに、理Ⅰを中心とする理系受験者は間違いなく増加すると考えています。
今年の東大の合格状況について貴塾が考える分析や対応策などありましたら、お教えく ださい。また「Q1」にもある特有の傾向から頂けると幸いです。
私立難関校からの受験者をフォローする一方、神奈川県立湘南高校、横浜翠嵐高校など東大へ10人以上合格できる高校の生徒も支援しております。また地方の公立高校や新設された私立全寮制高校の台頭に見られる、合格者の多極化に対応していかなければなりません。それぞれの生徒の習熟状況に応じた進度調整と課題管理を行いセンター・二次得点の向上をサポートします。
最後に、来年の東大入試を控えた受験生、保護者の方へアドバイスなどありましたらお教えください。
東大合格の秘訣は、とにかく前期の記述解答形式に習熟し、適切な添削指導を受けることです。やみくもに25年分の過去問を解くだけでは演習量不足であり効果的ではありません。臨海セミナー東大PJでは年間10回の東大テストゼミを実施しております。ファクスやメールを利用して全国からの受講・添削指導も可能ですので、ご参加をお待ちしております。