関西地方受験分析インタビュー 成基学園
関西地方の学校選びで東京と違う点はありますか?
一口に関西といっても、大阪と京都神戸では大きく傾向が違います。ざっくばらんに言うと大阪は「やすかろう、うまかろう」。値段が易くて良い教育をする環境を選ぶ傾向が強いです。公立高校の状況をみると非常にわかりやすいかと思います。
一方、京都神戸は「味も見た目も値段も大事」。古くからの歴史ある学校や、校風などを重視しますね。
私立中学校の有名校が大阪に少なく、京都と神戸に多いのはこのような背景があるからでしょう。
中学校受験、小学校受験の状況はいかがですか?
どの学校も生徒集めに苦労をしている状況です。一言でいうと「下りのエスカレーターを駆け上がっている」と表現できるでしょう。何もしない学校はどんどん下ってしまいます。
必死で駆け上がって、やっと現状維持。これからますますその傾向は加速すると思います。
2008年のリーマンショックに始まった経済的な厳しさが、中学受験にも影響してきていることも考えられます。
さらに、私立小学校の環境も厳しさは変わりません。国立附属の小学校の人気は変わらずですが、関関同立の小学校でさえ、入りやすくなっているようです。小学校受験の雰囲気が醸成される前に、学校ができすぎてしまった。その為、超過供給になっているのです。
今後の教育環境の見通しをお教えください。
橋下さんが市長になったので、公立高校の実績が高まることは間違いありません。
ただ、私立が大きく衰退するかというと必ずしもそうはならないでしょう。
学校は「進学実績=偏差値」という指標で判断されがちですが、公立の良さ私立の良さがあることは言うまでもありません。お子様の適性、ご家庭の状況を鑑みて適切な学校選びをしてもらいたいと思います。